エンタメの流行とドラマ総括
近年のエンタメの流行りは、いかにリアルに表現するかが重要視されていると感じています。
テレビやTVerでドラマをリアタイしながらSNSで呟く人も増えたことで、より共感性を求められるようになったのでしょうか。それによって映像の魅せ方も変わってきたように思います。まるでドキュメンタリーを見ているかのようなリアルな質感。
YouTube動画でも似たような傾向が見えます。以前に増してVlog系やに日常のひとコマをありのままの姿に映す投稿者さんが人気を集めています。
たまに、90年代や2000年代初期の人気ドラマがTVerで配信されていますよね。気になって何作品か観るのですが、現代のドラマと比べると視聴者と主人公の距離があるんです。
程よい距離感があって、あまり密着度が高くない。「この登場人物はドラマならではなのだ」と思わせてくれる。現実と非現実の境目にいるような感じ。
最近のドラマの描き方もいいけど、やっぱり平成初期のドラマは味があって良いなあ〜と感じました。きっと、今のドラマに対してもそう思う時代がいずれ来るんだろうな。
そんなエンタメ観点を踏まえて、2023年度のドラマで個人的に印象に残った作品をまとめていきたいと思います!
だが、情熱はある
オードリー若林正恭と南海キャンディーズ山里亮太によるユニット「たりないふたり」に至るまでの2人の道のりを描いたお話。お笑い好きにはたまらない内容でした。芸人になるまでの葛藤、芸人になってからの苦しみ、賞レースでの戦い。高橋くんと森本くんの役になりきった演技が凄まじかったです。漫才の完コピって若手の芸人でさえ相当難しいと思うのに、あそこまでできるのは凄いです。SixTONESの「こっから」もかっこいい。
ハヤブサ消防団
ただの田舎ののほほんとした物語かと思いきや、狭くて小さなコミュニティーだからこそ生まれる恐ろしさを見事に描いていました。クスッと笑えるエピソードやほろっとするシーンもあったので面白くて、全体的に見やすかったです。
「TRICK」が好きな人にはおすすめです。ただ、終わり方がちょっと安易に感じたので引っ掛かました。いくら愛する人に説得されたからと言って、あんなにすんなりと引き下がるだろうか、なんて思ってしまいました。
時をかけるな、恋人たち
普段はSFモノにあまりハマらないのですが、これはとっても好きでした〜!翔(瑛太)のふにゃふにゃしたキャラが面白くてツボでした。何がなんでも辻褄合わせをしたい廻(吉岡里帆)が愛おしい。映像と衣装が綺麗で、オープニングもレトロ感満載で可愛らしい。思いっきり笑ったり、しんみりして、キュンとくる作品です。
おっさんずラブ・リターンズ
6年ぶりの新作!春田と牧のラブラブっぷりにとにかく癒されました。3話のわたあめキス、あれなんですか?ここ最近のラブコメで1番キュンキュンしました....。春田と牧、本当にかわいい。
冒頭の説明と繋がることですが、今回のリターンズは「リアルさ」に欠けてしまったことで賛否両論あった作品でもあります。特に、脚本と演出にリアルさがあまりなかった。シーズン1の頃と比べてLGBTQ作品が増え、描き方に差が出てしまったのが大きいと思います。上手く表現できないのだけど、リアルとファンタジーの境目でいい塩梅が取れなかったのかも。
いずれにしても、キャストの演技力は素晴らしかったです。個人的に、吉田鋼太郎・田中圭・林遣都、それぞれの出演する舞台を見たいという目標ができました。そして林遣都の沼にハマりそうで本当に怖いです....。先週のあさイチプレミアムトークを見たのですが、林遣都って本当にすごい。どの役もそのキャラクターにしか見えなくて、演技への力の入れ方がとにかく熱くて惹かれました。
春になったら
春になったら結婚する娘とガンで余命宣告を受けた父の、生と死を繊細に描いた作品。映像の色合いや編集が美しくて、同時にドキュメンタリーらしいリアルさも感じました。
悲しみの5段階(否認、怒り、取引、抑うつ、受容)というものをよく聞きますが、父の病状を知り次第に変化していく娘・瞳(奈緒)を通してまさにそれらを丁寧に描いていました。瞳の婚約者であるお笑い芸人・かずまるくんのネタにハマりました。
カンテレ作品の質の良さ
「時をかけるな、恋人たち」も「春になったら」もどちらもカンテレ制作なんです。2022年放送の「エルピス」も2021年放送の「大豆田とわ子と3人の元夫」も。
カンテレ作品は、映像が綺麗で描く内容も先進的というイメージです。制作スタッフの素晴らしさや俳優陣のキャスティングが良いのかな。とにかく、カンテレ作品に今後も注目していきたいです!
今期は「アンメット」ですね。杉崎花・井浦新・岡山天音.....このラインナップを聞いただけで期待度がすごいです。主題歌があいみょんというのも嬉しいです!
最近は、Netflixなどでの全世界配信するドラマも増えたので、楽しみ方も増えてありがたいですね。2024年度もドラマを楽しみたいと思います!
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