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プロジェクトマネージャーのひとり言

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プロジェクトマネージャーのみなさんが思うことをつぶやいてみました。多くの人がうなずき、ニヤッと笑ってもらいたい。そして、また、明日、プロジェクトマネージャーとして仕事に向き合って… もっと読む
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ITベンダーの部長職から転職して『ユーザ側のシステム部長』になってしまった物語(3)

『無知の知』を感じただけでもいいかと思ったグローバル会議の一週間、この一週間のある一日で、全社のキックオフが行われた。これまでITベンダーで勤めていた私は、もちろん自社のキックオフに参加してきた。前職のキックオフは、1000人規模で入る地下の講堂のようなところで、それぞれの事業本部によるキックオフが行われていた。SI事業、ネットワーク事業、社会インフラ事業など様々な事業がある中で、SI事業のキックオフに参加していたのだが、さらに官公庁、自治体、医療、流通、製造業、装置業とそれ

ITベンダーの部長職から転職して『ユーザ側のシステム部長』になってしまった物語(2)

私が転職先に入社したのは、採用いただいた3週間後の2013年4月1日(月)、有休消化を1日も取ることなく、3月31日の金曜日の仕事を終えて土曜日に東京から愛知県に移動し、土曜日のうちに最低限の生活用品を揃えた。決めてから3週間しかなかったので、お付き合いしていたパートナー企業の方、社内の他部署の方、お世話になった方々にお礼を言う暇もなく、会社を去って行った。自分の中では、何の連絡も出来ない方々が沢山いて、不義理な辞め方だと思った。転職先から挨拶のメールを出してそれで許してもら

ITベンダーの部長職から転職して『ユーザ側のシステム部長』になってしまった物語(1)

私は、12年前にベンダーのPMからユーザのシステム部長になった。年齢は、50才、大手ITベンダーにいたものの、55才の役職定年、60才の定年を見据えたときに、ここにいてもこれ以上の大きな成長は望めない。ある程度やりたいことは、この会社でやってきた、との思いが強かった。 若い頃からやってみたいと思っていた、海外プロジェクト、海外出張もオフショア開発、基幹システムのグローバル展開に携わり、中国、香港、シンガポール、フィリピンと経験させていただいた。取りたかった国家資格も国際資格の

『チームリーダがモチベーションが上がらない』と言った、その時事業部長は、

ある厳しいプロジェクト、いよいよプロジェクトをこのまま続けるのか、一旦止めるのか、という状況。メンバーは180人、みんな疲弊状態。私は、PM、各領域のリーダーを集めて、プロジェクト立て直しのミーティングを繰り返す。あるミーティングで、ひとりのチームリーダが「モチベーションが上がりません」言った。このリーダはいわゆる不満分子。その時、同席していた、事業部長はバシッと言った。「君は、リーダだから、本来、メンバーのモチベーションを上げるのが仕事、君がモチベーションが下がるようなこと

『グレーなタスクは』どうするかって、それは

タスクって白、黒、グレーってありますよね。白は、Aチームが明らかにやるタスク、黒はBチームがやるタスク、グレーは、領域間マター(課題みたいな面倒なもの)ってやつでAチームでもBチームでも出来るタスクでお互い持ちたくないと思っているタスク。こういうのって揉めるときがありますよね。そして、どうしたらいいのか、とPMに話が回ってくる。 私のやり方は、私だったらこうするという作業工程を書いて、其々の工程ごとの役割を整理する、そして、関係者を呼んで、「このタスクってこういう感じでやって

『根本的な解決』って

『根本的な解決』って聞いてくるわりには、真面目に考えて答えると、受ける方が嫌がりますよね。根本解決って面倒だし、手間も暇もかかります。聞いくる人も他の人を動かさないといけなかったりして。そして中途半端な解決になってしまう。でも、なとかしたいなぁって思うんですよね。 では、また。

『どうやったら出来るのか』って聞いた後に

プロジェクトレビューで『どうやったら出来るのか』、って聞いたあとにこちらが答えたら、『本当にそれで出来るのか』と聞いて来る上司、出来ますと答えたら『出来なかったらどうするのだ』とまた聞いて来る、考えさせているつもりなのか、言い訳をさせない言質をとろうとしているのか、自分が言われてきたお決まりの3段問答パターンを繰り返しているのか。。。『出来ないことは想定外です』と答える私。 では、また。

『PMP』の知識って

PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)の資格取得にはお金も勉強時間も必要だけど、取っただけでは市場価値はない。資格を取らずとも世間にあふれている知識だ。その知識をバックボーンにしてプロジェクト毎にどのように攻めるのか(戦略+戦術+計画+アクション)+精神力に価値があると思うんですよね。『教育の成果は行動が変わること』って教わりました。 では、また。

『プロジェクトマネージャーは、最初に』

プロジェクトが開始されるとお客様は、ベンダーより優位に立とうとする。そのためにまずは、PMを攻撃する。PMの上の責任者に『PMが悪い』、『マネジメントが悪い』と言って最初に攻撃されることがある。準備が整わずにPJが始まり、物事がうまくいかない、そうするとPMの上のプロジェクト責任者PM変えろと言ってくる。これでプロジェクト責任者も、お客様の言いなりだ。いろいろなこととの戦いはここからだ。

『プロジェクトマネージャーに必要なのは、とりあえず』

プロジェクトマネージャーは、上司やメンバーが処理したくないことがすべて集まってくる。落穂拾いみたいなもので、目に見える刈り取りは、メンバーや上司が行い、そのあとに残った糧を一粒、一粒拾う。それをやる覚悟は必要かな。

『プロジェクト体制って』

プロジェクト体制とは、『PMとそれ以外』これ以上でもこれ以下でもない。前に剣、後ろに盾、ではなく、後ろにも剣、お金も人事権もない、中間管理職以下であり、書物にかかれているような裁量権など、実はない。しかし、その中で前にも後にも動いてもらえる関係を作れるかどうかだ。