「黒魔術がひそむ国 ミャンマー政治の舞台裏」

「黒魔術がひそむ国 ミャンマー政治の舞台裏」
春日隆之

先日ニュースにて「ミャンマーで軍部によるクーデターがありミンアウンフライン上級大将が国の実権を掌握した」との報道。

ん?どこかで聞いたことが、、と思ってハッ!としました。最近読んだこちらのミャンマーの黒魔術支配に関する本で、まさにこのミンアウンフライン氏の占星術的運勢が2020年以降に極大になるという発言が出ていたのです。去年出た本です。

アウンサウンスーチーと軍部の打算と愛憎入り混じる複雑な政治史を、ミャンマーに根付く黒魔術信仰へのリアクションで読みとく野心的な一冊。

誕生日への固執や数秘術、ホロスコープと密仏教が渾然入り混じる魔術の世界(政府のお抱え占星術師団とかがいるの)にツッコミを入れながら読み進めるうち、「不可解の極み」とされていたミャンマー政治史と文化が少し理解できるような気がしました。

まぁ日本の大安とか神道儀式も欧米から見たら不思議なものなのかもしれませんね。
「我々は釈迦ではないのだから予言が百発百中出ないのは当然だ。占星術はあくまで“サイエンス”なのだから」
という現地の人たちの言い回しが実にミャンマーを物語っていて面白いと思いました。

“理に落ちることから逃げ続けるかぎり、この世界は無限に広がっている。”

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