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赤ワイン煮込みcomme Laqué

赤ワイン煮といっても地域によってもさまざまですが、こう言った誰でも知っているけど人によって好みや作り方が違う、たまに論争になる様な料理は、自分はこんなのが好きで私の作るのはこれですと胸を張って言えるようになりたいものです。

赤ワイン煮込みの中でも有名な料理はブッフ ブルギニヨンてましょうか。ブルゴーニュ風のワイン煮 その名の通りブルゴーニュワインをいっぱい使って作ります。牛肉の部位はよくスネ肉が使われていると思います。
こちらは比較的サラッとしているイメージです。

私は日本人ですので、赤ワインで煮込んだ料理と言うものは地域性もアイデンティティも生まれつき持ち合わせていませんので、小さい頃から葡萄畑の側で育ち当たり前の様に赤ワインを使った料理を慣れ浸しんでいる方々には敵わない部分があると思っています。

そんな中でも仕事で作る機会はありますので、自分でお肉の部位、作る工程、仕上がりの状態をチョイスして行かなければなりません。ある意味では地域性や伝統などに縛られなくて済む利点もあるとおも思います。

私は牛の尾か頰肉、いつもどちらか迷いますが比較的 頰肉を選びます。お肉に塩をして1週間それから香味野菜と赤ワインにつけて1週間、ワインはカベルネソーヴィニヨンを好んでつかいます。お肉と野菜をザルにあげて1晩水気を切ってしっかりお肉を焼いていきます。焼き上がったら小麦粉を軽く塗して野菜にも火をいれて、漬け込んでいた赤ワインを1度沸騰させてからアクをすくってからお肉お野菜と共に鍋に入れ、更にワインと仔牛やスジ肉から作ったお出しをプラスして煮込みます。
だいたい3時間ぐらい、私は少し食感が残っている方が好きですので2時間過ぎたあたりから何度も確認します。
煮上がったらそのまま1晩落ち着かせます。
次の日、お肉だけ取り出してお鍋を再度沸かしてから濾します。濾した液体を半量くらい煮詰めて別鍋に赤ワインをギリギリまで煮詰めて鍋に赤ワインがこべりついてピカピカするぐらいまで煮詰めておきます。この時決して焦がさない様に気をつけて!そこに半量煮詰めた液体を入れさらに!煮詰めていきます。
良いぐあいになったら取り出しておいた牛頰肉をそこに入れ、火加減は弱火で!お肉と液体を馴染ませていきます。
この時点でかなり液体が少なくなっていてお肉が半分くらい顔を出していますので何回も液体をかけ絡めます。段々と照りが出て来て光沢が出る感じです。
もうすっかり液体はソースになり最後にブランデーを垂らして馴染めば出来上がりです。

今、現在の私の赤ワイン煮込みはこんな感じでしょうか。すこ〜しずつ作り方や好みも変わってくるはずです。


この前、近くで仕上がりを眺めていた同僚が嬉しい事を言ってくれました。
"Comme Laqué"
何気に言ってくれたのだと思いますが、私はヘェ〜と言った感じで思いがけない感想に感心しました。

"Comme Laqué"(コム ラッケ)つまり"漆塗りみたい"と言う感じです。とても素敵な表現だなと感心し、とても嬉しく思いました。

しばらく私の赤ワイン煮込みの課題になりそうです。漆塗りの様な赤ワイン煮込み

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