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#8 築地商店街鳥瞰図

11月1日に開業するいざかたスタンドですが、店舗の壁の一部に築地商店街を絵の具で描きました。夜な夜な作業をしており、たくさんの人から「絵を書描いてる場合じゃないんじゃないんちゃうか」と話しかけられることが多かったし本当にその通りだったけど、それくらい夢中になって描いていた。

築地商店街鳥瞰図の一部


築地商店街鳥瞰図を描いた想い


おにぎり屋さんを始めるときから、この築地商店街を描くということは決めていて、思ったよりも時間がかかったけれど、ようやく完成することができた。
他の作業時間を削ってまで描きたかった理由は、「駅とホテルの往復だけはもったいない」「商店街という魅力を知ってほしい」と思ったから。
私が那智勝浦に移住するきっかけになったのも、素敵なホテルや美味しい食事、自然遺産などのハード面よりも、ソフトの部分。
大学のインターンシップなどで訪れた際に、町の色んな人の話して、その人たちがとても温かくて心地よかったこと。そしてそれが那智勝浦の中で、なによりも魅力的だったこと。
でも、当時は大学のプログラムで、半ば強制的に地元の商店街などをフィールドワークすることになったからこそ気づけたけれど、普通に観光に来ている人は、この魅力に気づけずに駅とホテルの往復だけで終わってしまっているんじゃないかと思うと、とてももったいないと感じた。
自分にできることなんてほとんど無いけれど、せめておにぎりを買いに来てくれた人が、築地商店街鳥瞰図を見て、少しでも商店街を散策してみたいと思ってもらえたらいいなと思う。
美味しい食事や自然遺産など以外の、新たな町の魅力を感じることができると思う。

本当は、「お店1店舗ずつ取材をして、そこで聞いたことや感じたことをnoteにでもまとめて、QRコードを読みよればその記事が読める」みたいなことをやりたかったけど、到底時間が足りない。
むしろいざかたスタンドにおにぎりを買いに来てくれた人たちと、築地商店街鳥瞰図を見ながら「このお店は〜」といったように話せるほうがよかったりするとも思い、これ以上はなにもしないことに。
そして、昔からこの築地商店街で商いをしている人や住んでいる人と移住者である私が、築地商店街鳥瞰図を見て、あーだこーだ話すのはめっちゃいいな、そんな場所にできるといいなと思っている。
さらにいえば、地元の人と私ではなく観光客がいざかたスタンドという場でななめに繋がることができれば、飲食店の枠を超えた空間にできるんじゃないかなとも思う。

那智勝浦町には大きなホテルがたくさんあって、食事から娯楽・お土産まですべてホテル内で完結できる。でも私が感じたように、ホテルでもなく自然遺産でもなく食でもない、別の魅力が築地商店街にはあると思う
。いざかたスタンドを通じて、観光に那智勝浦に来る人たちや地元の人が、少し角度の違った町の魅力を感じれるように。


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