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一つ、凪 第01話

自伝的小説「一つ、凪」 第01話
風は止んだ。静寂が、心音さえも掻き消す。
黒鉛を握り締め、次の一文字に集中する。
作家、それが俺に与えられた職分だ。

アルバイトに行く手筈を整える。
原稿用紙を換金して
三食困らない身分とは言えない。

ノーベル文学賞の巨匠のドキュメントを観て
大江バードメン
大江ブレイヴィッシュと言う無頼漢を思い付いた。

何でもかんでも、蜘蛛の巣のようにアイデアを絡め取る。
バードメンとブレイヴィッシュは
後ほど登場させるとしよう。

自伝的小説なのか
日記なのか、随筆なのか、未だ方向は定かでは無い。

確かなことは
「今」を切り取るということ。
「刹那」の中で俺は応えを求めている。

01:ETERNAL GARDEN
02:RAINBOW GARDEN
03:PERFECT GARDEN
頭の中には何時でも三通りの庭園。
魔法樹が植わってそうな設定だが
近所にモデルとなる庭が三箇所存在する。

岩永家は差し詰めエターナルガーデンと言った所か。
実父の遊び心で、造花が台湾朝顔の周りに群生している。
枯れないエターナルフラワー。
そんなイカサマがファンタジーの一端を担うのか?

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