なぜ統失 第5部 「デイケア&自宅療養編」⑦入院の為の口実。
前回の続き。
デイケアに通わなくなってからは、
よく母親と言い争いになりました。
家事を手伝わないとか、
だらけてるとか、
昼間に寝てるとか、
母親と言い争いになるのは、
昔から日常茶飯事の事でしたが、
統失になってからは、
ますます小言がうるさくなりました。
僕が一日中家に居るのがうっとおしいのでしょう。
ある日、
何が原因だったかは覚えていませんが、
ちょっとした言い争いが起こりました。
口論が白熱して激しくなってきました。
すると、急に母親が、
「親を殺すんじゃろうがね」
「おおこわっ!」
と、身震いをする真似をして去っていきました。
僕を入院させる為の口実をひとつ作られてしまいました。
そして、またある日、
言い争いが起こった時に、
母親が、
「幻聴が聞こえるんじゃろうが」
と言ってきました。
幻聴なんてとっくの昔に聞こえないのに、
聞こえてる事にされた事がムカついて、
”幻聴が聞こえるふりをしてちょっと困らせてやろう”
と馬鹿なことを思い付きました。
母親の部屋に急に尋ねて行って、
「なんか呼んだ?」
母親から呼ばれる幻聴が聞こえるふりをしました。
「呼んでないよ?」
と母親が答えると、
僕は、
「呼ばれたから来たの!」
聞こえるふりの演技をしました。
母親は、
「ふんっ!」
と鼻で笑いました。
この時、演技でやっているのが分かっていた筈です。
ムカついていたので同じことを3回くらい連続でやりました。
この出来事が後に、
僕にとって大変な命取りとなってしまいました。
続く。
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