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なぜ統失 第6部 「長期入院編@3回目」⑤ホントに40歳?

前回の続き。

今回は、
入院中お世話になった患者さんをもう一人紹介しようと思います。

昨年亡くなられた南先生の奥様と容姿がそっくりだったので、
ここでは仮に、

みなちゃんと呼ぶことにします。

入院してまだ日も浅い頃、
病棟の広間でくつろいでいると、

みなちゃんと若い女の子が二人仲良く話していました。

もう片方の女の子は見覚えがありません。

どうやらお見舞いにやってきた友達の様でした。

すると、みなちゃんが、

「にゃぶりえるさん、こっちきて!」

と僕を呼んで来ました。

僕は仕方なく会話に混ざることにしました。

友達の方は、まだ22歳だそうです。

その友達が、
みなちゃんをからかいながら僕に、

「騙されたらだめよ! こいつおばんじゃけぇ」

と言いました。

みなちゃんもその友達と同じくらいの歳にしか見えません。

僕が、

「え、何歳なん?」

と尋ねると、

みなちゃんは、

「40歳」

と答えました。

僕は、

「えぇ!? 本当?」

と驚いていると、

みなちゃんは本当だと頷きました。

僕は、40歳でもこんなに若々しい人がいるんだなとびっくりしてしまいました。

するとみなちゃんが、

「じゃ、あとは若い二人に任せるとして、私は退散するけぇ」

と言って去って行きました。

いきなり二人にされても話すことなんか何も無いので、二人して固まってしまいました。

僕はそそくさとその場から逃げ出してしまいました。

みなちゃんは結婚しているみたいで、

旦那さんと、
まだ小さいお子様が、
たまにお見舞いに訪れてきていました。

みなちゃんには、
ミッキーマウスの幻覚が見えていたそうです。

病棟の若い男性陣とよく会話を楽しんでいました。

明るくて可愛いお姉さんでした。

ちなみにこの人そっくりな南先生の奥様は、
もっと年上だけどめちゃくちゃ若くて綺麗ですよ。

続く。



















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