生粋の勉強嫌いのつくりかた

私は、習い事をたくさんさせてもらっていた、記憶がある。
2歳から英語、幼稚園からお習字、小学生で公文式、通信教育のZ会、中学では高校受験のための学習塾。

どれもこれも、月謝は安くは無い。
決して裕福では無かった家庭だったけれど、母は私の将来を案じていた…のか期待していたのか…
今では母は亡くなってしまっているので、真意はわからない。私は子供がいないしね。

たくさん、知識を身に付けさせようとしてくれてたのは、別に間違ってはいないと思うのだ。
の、だが。
私の習ってきたことは何一つ身には付かなかった。

お勉強なんて、大嫌いである。
今でももう、趣味を深めるための勉強でさえ、テキストを持つと鳥肌が立ってしまう。

むかしむかし、私の幼い頃。
お風呂の時間、英語で100を数えなければ湯船から出ることは許されなかった。
途中で間違えれば、ぱちんと頭を叩かれた。
間違えば、とりあえず頭をまあまあの力で叩かれ続けたのだ。
英単語をノートに書いていたら、「字が汚い」と、バシッと頭を叩かれる。
強制的に聞かされる音楽は、訳の分からない英語の歌。
この教育方法で英語が大好き!になったらそれはそれで凄いと思う。

私への教育は、基本どの習い事も、学校の宿題もこんな感じだった。
間違えば叩かれる。
沢山の習い事をして、安くない月謝を払っているのに。

私の成績は上がらないどころか下の方だった。

成績表を見た母が、泣いてしまったことがある。
…まあ、私も今あの時の母と同じくらいの歳になったから、気持ちはわからなくは無い。
どうして、お金をかけてやってるのに、殴ってでも覚えさせてるのに成績が伸びないんだ!と悔しかったのだろうか。

私はね、もう小学校…いや、幼稚園から、「勉強=虫唾が走る」ってなっていたの。
ごめんね…。

勉強嫌いになった理由は、上記以外にもまだある。
私の両親は共働きだったため、どの習い事も、1人で行って帰ってこなければならなかったのだ。
夕方から、まあまあ夜遅くまで。
誰も優雅に送り迎えをしてくれることはなく。
時に野犬に追いかけられながら。時に不審な男に話しかけられたりして。習い事じたい嫌なのに、行きと帰りまで嫌な思いをしなければならなかったのが、本当に苦痛で苦痛で仕方なかった。

さて。
私はどうしたらお勉強が好きになれるのだろうか。
私は今真剣に悩んでいる。
私なりに勉強を好きになろうと努力し、趣味のものなら大丈夫だろうとテキストを広げてみるも、鳥肌が立つのだ。もう、頭が「お勉強」を否定するのだ。

親ならば、勉強が得意になって欲しいのは当然かもしれない。勉強が好きになれば、子供の未来の可能性はいくらでも広がる。子を思う親心というものだ、と思う。

でも、惜しみなく教育を私に与えた私の親は、ある意味失敗してしまった。
勉強なんて大嫌いな人間を育ててしまった。

私も勉強好きになりたかったし、これからも努力はするが…

勉強嫌いの子供を作りたかったら、是非参考にして欲しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?