2022年から学ぶCrypt

こんにちはNote。初めての記事の書き出しとしてはなんですが、クリスマスを前にコロナ陽性になってしまいました。幸いにも数日で快方して、年末年始のStay home の時間を活かして学んだ、Cryptに関する書籍やドキュメンタリー、ポッドキャストについて、簡単にノートしてみたいと思います。

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2020年制作のドキュメンタリー。Amazon UKの Prime videoで見ました。日本のアマゾンプライムにはないようだけれど、YouTube で公開されたのでそちらをリンク。
Torsten Hoffmann氏は、ビットコインに関するドキュメンタリーを、すでに2015年に一度制作しているだけあって、歴史的な視点を含めて、評価と批判のバランスに優れつつ、業界のキープレイヤー達のインタビューがとても興味深いです。Ethereum と NFT が爆発した2021年の前に、その部分をしっかり押さえてあるのも流石です。
テクノロジーの背景にある、人々のドラマとしても面白いので、最初に見ておくと業界のイメージが掴めると思います。

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

ギリシャの経済学者 ヤニス・バルファキス氏の著作。「そもそも、お金ってなんなんだっけ?」という根源的な問いを、その1万年前の成り立ちから、国家による貨幣支配へのアンチテーゼとしてのビットコインまで、わかりやすく解説しています。
個人的には、「経験価値」と「交換価値」の対比が腑に落ちました。例えば、森林は訪れる人を癒してくれる、公共財としての大きな経験価値があるが、資本主義的には森林火災で燃えてしまったほうが、消化活動やその後の造成事業など、お金が動く「交換価値」が増えるメリットの方が大きい。保全のために経験価値を証券化して、投資の対象にすれば保護できると市場主義者は唱えるだろうが、その発想は民主主義的といえるのか?
民主主義は、政治を通じて中央銀行を正しくコントロールできていると言えるのか? 新しいテクノロジーで、貨幣に民主主義を取り戻すことはできるのか?

The Basics of Bitcoins and Blockchains

Audible で聞けるCrypt関連の書籍のなかで、一番評価が高そうだったので購入。邦訳はないのかな? 
著者のAntony Lewis氏はCrypt投資家でもあるので、暗号資産やDefi、ブロックチェーン推進派から見た、既存の金融システムへの批判的視点が書かれています。
「父が娘に語る」の書籍は、市場経済へのフィロソフィカルな批評なのに対して、この書籍は、既存の金融システムの閉鎖性、非効率性、中央集権制を打破するものとしてのブロックチェーンを中心にした分散型金融システムへの期待と、現時点での限界を、豊富な事例で解説しています。Bitcoin と Ethereum の思想の違いについても、興味深く聞くことができました。

Bankless Podcast

Crypt 界隈の、今現在のリアルな空気感を知ることができるポッドキャスト(英語)。特に直近の、「2021 ROLLUP: Top 20 Crypto Moments in 2021」と「Jack Dorsey vs Web3」、「10 Predictions About Crypto in 2022 with Ryan Selkis」の回を聞くと、なぜ Ethereum と NFTが話題の中心になっているのか? Jack Dorsey をはじめとする Bitcoin 推進派とぶつかっているのかがよくわかります。

Joi Ito's Podcast - 変革への道

日本に帰国した伊藤穰一さんの日本語ポッドキャスト。スプツニ子!さんや、南條史生さんをゲストに、NFTを巡るJoiさんの考え聞くことができます。Joiさんは、エバンジェリストとして傑出した才能だと思うので、日本語で、その声を聞くことができるのは嬉しいですね。

新しいアートのフォーマット ― ハイブリッド・エディション,ブロックチェーン(NFT)と物理世界

現代アーティストの Goh Uozumi さんが、当事者の経験、視点から書き起こしたNFTに対する批評記事。NFTのダークサイドが、論旨明確に説明されていて、NFTに対して感じる危うさの正体を、納得することができました。


Ethereum and Solidity: The Complete Developer's Guide

最終的に技術は手を動かしてみないとわからないことが多いので、このUdemyコースを受講し始めました。講師の Stephen Grider さんは、技術の解説と、実装するコードがとてもわかりやすいので楽しみです。


とりあえず、年末年始の活動としてはこんなところですが、関心と努力が続けば、このノートも続くかも?

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