見出し画像

TOYO FRAMEの誘惑

TOYO FRAME
今、本物のクロモリを知っている人はどれくらいいるだろうか…
クロモリは古い?骨董趣味としてではなく、今の流行りと水準と技術で最高の自転車をクロモリで作ることができるとしたら乗ってみたくないですか?それはカーボンより優れているのか?

ロードレーサーに乗り始めた1990年頃、流通していたフレームはほとんどクロモリ。または安いハイテンションスチール。フレームにはパイプのブランドを示す「TANGE」「COLUMBUS」などのステッカーが貼られており、使われているパイプのグレードにより6万円〜35万円くらいまで値段差がありました。

初めて乗ったNATIONALはステッカーなし。同じサイズで「TANGE No.2」のステッカーの付いたフレームに乗り換えたとき、はじめて硬さの違いに気付きました。身体全体で加速させるのがとても楽しい自転車。でも朝練の帰りは腰が痛くて家までたどり着くのがやっと。
次のフレームはPanasonicの「TANGE PRESTIGE」。当時ツールドフランスを走っていたPanasonicレーシングチームのフレーム(今思えばパイプは変えていたかもね)で、当時手に入る最高レベルのフレームでしたが、No.2に比べれば面白味のない乗り味でした。
その次のCOLNAGOには「COLUMBUS SL」のステッカーが貼られており、粘りがあってひと踏み目は軽くないけど、踏み込んで行くとだんだんバイクの加速が追いついてきて、40km/hを超えるとフレームがペダリングを追い越す感じが好きで、それからフレームはCOLNAGO。パイプはCOLUMBUSと決めました。
県ロードが世羅から中央森林公園に変わって2年目。コースに合わせてオーダーしたフレームがPanasonic「COLUMBUS MAX」伸びより加速重視。BBも高めに設定してコーナー立ち上がりで即ダンシングできるよう調整してもらいました。

数年経った2005年。COLNAGO C50(カーボン)に乗りかえた時、また衝撃を受けました。ゼロ発信から軽く、中間も軽い、高速も伸びる。「これがカーボンか!」それからはいろんなカーボンバイクに乗りましたが、感銘を受けるフレームのフィーリングにはどこかCOLNAGO「COLUMBUS SL」の感触を探している気がします。
30年経った今、手に入るクロモリの最先端はどうなっているのか?
競輪フレームではなく、ツーリングバイクでなく、レーサーバイクを本気でクロモリで作っているブランドの1つにTOYO FRAMEがあります。30年前、アメリカの名門Ritcheyに認められたフレーム工房です。極薄パイプのTIG溶接を得意としておりカーボン全盛の今でもレース用のマウンテンバイクやシクロクロス、ロードバイクの世界で戦っています。
今回手に入れた車体はトップチューブとダウンチューブに国産カーボンパイプを挟んだ軽量仕様。

AMANDAやリマサンズで使われていた手法。またはcannondaleのsix13を思わせる発想。パイプの長さや取り付け角度を調整できるメリットがあります。ヘッドチューブはアメリカなどで一般化されているクロモリテーパーチューブ。フォークはカーボン製です。
現在のクロモリ…と言っておきながらカーボンハイブリッドか!と言われそうですが、しばらくこのバイクについて掘り下げていこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?