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畑で育てる一粒万倍コメ日記③

2021.7.15

うちの家は三方をスーパーパイセンに囲まれている。そのうち2人は80代半ば。1人はアラ卒。ご主人は皆他界。高齢だけど、とにかくみんな元気がいい。そして、お話好きで、作物を育てるのが天才的に上手い。

先日は西側に住むパイセンがやってきた。彼女は16時に近所のお友達と散歩に出かけるのを日課にしていて、その行きと帰りに必ずうちの前を通る。玄関前で何か作業をしていると、必ず敷地内に入ってきて、雑草の取り方や、食材の保存の仕方、鍋の管理、健康維持の仕方、女性の可愛らしい生き方などについて、何かしら必ず意見をくれるのだ。今回はポットに種を巻いている私に声かけしてくれたのだ。

パイセン「あら〜頑張ってるねー。都会から来た人じゃないみたいじゃない。」(笑)

西側に住んでるパイセンは、いろんなことを自ら経験し、データを家計簿に残して、全てを把握しているスーパーパイセン。聞けばなんでも教えてくれる。そして最後にいつものセリフが出てくる。

⁡"なんでも調べれば(インターネットなどのこと)答えがわかる時代だけどね、自分の経験に勝るものはないから、やってみな!"

もう、カッコ良すぎる。

そんなパイセンが、庭まで入ってきて気がついた。

パイセン「あれなに?」

私「陸稲です…おかぼ!」(陸稲をおかぼと読むと最近友達から聞いて学んだ)

陸稲を見ていたパイセン、私の答えを聞くや否や振り返り、私の目を見て即答

「遅いね!遅い!」

秒殺やん…(しかも、そんな暗示入れんといて)

パイセン「おかぼも田んぼのみんなが(水稲)やってる頃に始めなきゃ」

私「あー。遅いですか〜」と言いながらも、"種の袋には5.6月が種上のタイミングだから、ギリセーフじゃないんかな?"と心の中で言ってみる。

パイセン、全てを言い終えてハッとした顔をした!

パイセン「やってみたらいいよ」

おっ!いつもの最後のセリフを思い出した?

私「どんな感じになりますかね?育たないですか?」

パイセン「育つ…けど、小さいか、霜が降りる頃までには大丈夫かなぁ…。まぁ、やってみて、帳面(家計簿)につけといて、タネ入れた時と、芽が出てきた時と、定植した時と、肥料入れた時と、収穫した時つけて、今後に生かしたらいいんだよ!家計簿の横とかに書く欄があるから。あたしみーんな書いて、誰にも聞かないもん。全て経験が大事だよ!なんでも調べれば答えがわかる時代だけどね、自分の経験に勝るものはないからがんばんな。じゃあね」

いつもの締めのセリフを聞いて終了

なんで清々しいんだ。

今日もデータを取ることを教えてくれたんだ。

おいしく育てて、6月末でも間に合うよというデータを帳面に残すのだ

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