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トライやるウィークで映像制作体験を行いました!!

秋も深まってきましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。ぐっでぃテレビのモーリーです。

さて今回のnoteは職業体験のお話。こちら兵庫県では『トライやるウィーク』と呼ばれる中学2年生を対象とした、さまざまな職業体験が出来る体験活動週間があります。

消防署から病院、幼稚園や保育園、ケーキ屋さんやレストランといったお店まで、中学生たちが実際の現場に入って様々な体験が出来るのがこの『トライやるウィーク』の特徴です。

そして今回『トライやるウィーク』で映像制作体験をして頂くこととなり、中学生13名が参加してくれました。皆さん、真剣かつ積極的に映像制作を楽しんでくれたようで、一緒に映像づくりをさせて頂いた私たちもとっても楽しかったです。

さてどんな感じで中学生の皆さんと一緒に映像制作体験をしたのかを簡単に紹介したいと思います。

プロローグ~映像制作のお仕事って~

今回、ぐっでぃテレビからは私モーリーとゆっちぃさんが参加。まずは私たちの自己紹介と参加してくれた皆さんの自己紹介をお互いしました。

その後ぐっでぃテレビで制作している映像を交えながら、映像制作と一言で言っても、TVなどの番組作りから企業や製品などのPV(企業案内や製品紹介などのプロモーション用映像)そしてダンスや音楽会、演劇などの舞台収録など様々なジャンルがあることを紹介。

そしてそれぞれのジャンルによる映像の撮り方や構成の違い、使うカメラや機材の違いなどを説明。同じ映像制作でもジャンルによって制作の進め方が違うことを伝えると参加してくれた皆さんは驚いていました。

また映像制作というと、イコール『動画撮影』そして『編集』して完成ってイメージがありますが、伝えたいことをどう的確に映像に落とし込むかを考えて構成を練ったり台本を書いたりする人、聞き取りやすい音を収録する人、映像をより綺麗に見せるために適した照明を当ててくれる人などなど、様々な人が助け合って一つのものを作っていることを伝えると、参加してくれた皆さんはそれぞれの役割の大切さを感じ、興味津々に耳を傾けてくれました。

映像制作体験スタート(役割を決めよう)

映像制作のジャンルやワークフローを解説した後はいよいよ映像制作体験のスタート。

私たちぐっでぃテレビと共に行う映像制作体験は、参加してくれた13名の中学生が実際にカメラをまわし、マイクを持ち、照明を照らし、そして現場を生徒たちが自ら仕切り映像を制作するというもの。

今回は映像制作体験の会場となった『コミセンってどんなところ?』を紹介するといったお題で映像づくりをしました。映像制作をするにあたって実際に体験してもらった役割は次の6つです。

ディレクター
映像制作の全体像を把握する役割。制作チームと撮影チームの橋渡しとなるポジションでもあります。台本を確認し取材先の方との打ち合わせをしたり、映像で伝えたいことを把握し、まとめるのもディレクターの大切なお仕事です。撮影の際にはスタートのカウントダウンも出します。

リポーター
映像を見てくれる人が興味を持って映像を見てくれるように楽しく明るく分かりやすくリポートするのがリポーターの役割です。うまく取材先の方から伝えたいことを言いやすいように引き出すのもリポーターの腕の見せ所です。

ナレーター
映像の趣旨など補足的な説明するのがナレーションの役割です。映像に出てくるリポーターが聞き役、インタビューを受けてくれる人が話し役なら、それらのやり取りのポイントが視聴者にうまく伝わるように内容をまとめるのもナレーションの役目でもあります。

カメラマン
実際に業務用のビデオカメラを撮影します。レポーターがカメラに向かって話したりする映像だけでなく、オープニングやエンディングに使いたい映像や、インタビュー映像中などにその都度補足的に挟み込みたい映像(インサート映像)の撮影もします。

音声
今回はリポーターがハンドマイクを持ってリポートやインタビューをするといった形で構成したので、ハンドマイクやケーブルの準備、収録中の音声のモニタリングをします。

照明
室内での収録の際、出演者がより綺麗に見えるよう照明をあてます。今回は照明やスタンドの準備。撮影中の照明の調整などをします。

みんなどんな役割がしたいかなぁ。特定の役割に人気が集中するのかなぁとか少し不安もありましたが、みんなで話し合いながら意外とすんなりと役割分担が決まりました。

実際に役割に分かれてそれぞれ準備開始

実際に役割が決まったところで『ディレクター』『リポーター』『ナレーター』を制作チームとして私がサポートを担当。『カメラマン』『音声』『照明』を撮影チームとしてゆっちぃさんがサポートを担当し、2チームに別れ準備開始。

制作チームの様子
まずはあらかじめ骨組みだけ作っておいた映像の構成を見ながら台本を自分たちの言葉に表現方法を変えるなどをして台本の検討をしました。

台本が固まったところで、リポーター担当さんはどうオープニングトークをまわし本題に入るかなど役割を自ら進んで話し合ってくれました。

ナレーター担当さんはナレーション原稿を見ながら原稿を読む練習を始めます。

ディレクター担当さんは私が同行する形でコミセンの担当者の方のところへ打ち合わせへ向かいました。取材先が何を伝えたいかをヒアリングしまとめるのがこの打ち合わせの狙いです。担当者の方が思いを話してくださり、ディレクター担当さんはその内容を真剣に聞き入っていました。

打ち合わせを後、ディレクター担当さんとリポーター担当さんは合流し、実際のインタビューの質問事項を確認しながらどの順序でリポーター担当さんがインタビュー時に話を振るったり質問するかを確認しあいました。

撮影チームの様子
一方撮影チームは、ゆっちぃさんによる機材の使い方の説明を受けました。

カメラマン担当さんはカメラと三脚のセッティング方法を聞きその後カメラマン担当さんのみでゆっちぃさんが見守る中、イチからセッティングを行いました。

カメラの受け渡し時には機材の落下防止のため声を掛け合って受け渡すこと(カメラを受け取る人は『受けました』カメラを渡す人は『離します』)などの話題もしました。

音声担当さんはマイクの扱い方やハンドマイクとガンマイクの違い、ケーブルの巻き方などの説明の後、実際にマイクをセッティング。ハンドマイクとガンマイクの指向性の違いをヘッドフォンで聞き比べた際は音声担当同士で顔を見合わせ驚いた表情をしていました。

照明担当さんは自ら照明スタンドと照明をセッティングし、照らす角度による影の出方の違いを確認。出来るだけ照明を高く設置することで影を壁ではなく下へ逃がす方法などを確認しました。

いよいよトークカットの撮影がスタート

制作チーム・撮影チームともに準備が整ったところでいよいよ撮影開始です。まずはコミセンをバックに野外にてオープニングトークを撮影。ディレクターによるカウントダウンにより撮影はスタート。

カメラマン『(カメラ)回りました』
ディレクター『それではまいります。5秒前・4・3・(2)・(1)・(どうぞ)』(カッコ書きの部分は、リポーターのトークと音がかぶるのを防止するため指と手だけで表現します。)

撮影はリポーター担当さん同士でオープニングトークの流れを練習してくれていた甲斐もありスムーズに撮影は終了。リポーター同士で顔を見合わせて相づちを打ったり、身振り手振りをつけてトークを回したりと自分たちで色々と考えて工夫してくれました。

その際音声担当さんはハンドマイクの音声をヘッドフォンでモニタリング。私が『音量・ノイズなどどうだった?』と問うと『大丈夫です』と笑顔で返してくれました。

次は室内に移動し、インタビューの撮影です。
ちょうどこの時、校長先生がトライやるウィークの様子を見に来られたので、急遽インタビューの練習を兼ねてリポーターが校長先生にインタビューをさせてもらうことに。

こちらからの急なお願いにも構わらずそこはさすがは校長先生!ぶっつけ本番にもカメラの前で笑顔を交えて素敵な話をしてくださいました。リポーターもこの辺りではだいぶ慣れてきたのか和気あいあいとした雰囲気の中撮影は進みます。

そしていよいよコミセンの担当者の方に来ていただいてのインタビュー撮影。ここで照明担当さんの出番です。照明担当のみんなはあらかじめ用意していた照明を演者たちにあてると、念入りに影の位置や顔への当たり具合を確認。カメラマン担当さんは私と一緒に絞りを調整しいい感じになったところでお互い映像を確認しあい本番撮影をスタート。またディレクターの元気な声が響き渡ります。

カメラマン『(カメラ)回りました』
ディレクター『それではまいります。5秒前・4・3・(2)・(1)・(どうぞ)』

リポーター担当さんはオープニングトーク同様堂々とインタビューを進めて行きます。明るくハキハキと質問を進めてくれるのでコミセンの担当者の方もとても話しやすそうです。

インタビュー収録後音声担当さんに『音量・ノイズなどどうだった?』と聞くと『大丈夫です』とまた笑顔で返してくれました。

インサート撮影・ナレーション収録、そして最後のカットは制作陣集合カットで締めくくり!

インタビュー撮影を終えた後、カメラマン担当さんはインサート用のカット撮影にまた外へ。そして音声担当さんとナレーター担当さんは別室でナレーション収録の準備を進めました。

カメラマンはコミセンの外観を撮ったり、トライやるウィークの旗を撮ったり、コミセンの室内を撮ったりとインタビューで出てきた内容に当てはまるカットを中心に撮影。

インサート用のカット撮影を終えた後、ナレーター担当さん・音声担当さんと合流しナレーション収録をスタート。

映像を締めくくる最後のまとめの言葉は撮影を終えたこの段階でナレーター担当とディレクターとで話し合って決定。みんなで自発的に文言を考えてくれ台本が完全に完成。なんだかダルマさんに目が入った感じでした。
ナレーション収録はナレーター担当さんが何度も原稿を読み練習してくれていたので、すんなり収録は完了。

撮影の最後は制作チーム・撮影チーム13人全員が集まって映像に出演しようということになり、私がカメラを担当。完成映像の最後のカットは13人全員の笑顔のシーンを使うことにしました。

撮影後はみんなで編集画面を見ながら作業を進めます。後で撮影したシーンが前に撮影したシーンとくっついてうまくつながったり時には歓声が起き、アウトテイクが流れた時には笑いが起こったりとワイワイ楽しく編集し一本の映像が完成。

私たちからのメッセージ〜全部できなくったっていい。好きなこと・興味のあることを見つけ育ててほしい〜

今回『トライやるウィーク』で映像制作体験を通じて伝えたかったことは、”全部できなくったっていい”ということ。

私たちが撮影をしたりディレクションしたり照明や音声を調整しているところを見てもらうのではなく、実際に自分のしたい役割を選んでもらって13人で協力して映像を作ってもらうことで、カメラ撮影が好きとか、文章を読むのが好きとか、人と話をするのが好きとか、台本や構成を考えるのが好きとか、機材を触るのが好きとか、様々な方面の好きが集まって一つの映像を作る楽しさのようなものを味わってもらいたいなぁというのが狙いです。

全部できなくったっていいんです。中学生のこの時期はとにかく、やってみたいことや、好きなこと、興味のあることを見つけて育てる時期なんじゃないかなぁって思っています。

色々なことが出来るようになるのは後からついてくるものだと思います○○になりたいけど、私は○○のこれは出来そうだけど○○のこれは出来そうにないなぁって思って夢を遠ざけないでほしいということ。

例えばミュージシャンになりたいという夢がある反面、曲を作るのは好きだけど人前で歌ったり演奏したりするのは上手じゃないし自信がないなぁって思う人がいるとします。そんな人が最初は得意な曲作りで作曲家となり、ひょんなことからデモで歌ったその曲がそのままリリースされ歌手になることだってあるかもしれません。人って好きなことをしていると、意外と苦手だと思っていたことでも好きなことに付随するスキルだと、だんだんとそれなりについてくるもんなんですよ。

つまり好きなことや興味のあること得意なことがあるってことは素晴らしいということ。最初から全部ひとりで出来なくてもいいんです。(極端な話大人になっても全部一人で出来なくったっていいんです。得意不得意があっていいんです。)

好きなことがあればそれをとことん深めていけばいい。自分にはできない部分はそのことが好きな人と協力すればいい。全部自分でできるより、色々な人と協力して力を合わせられる方が大きなパワーとなることも多々あります。協力してもらえるすばらしさ、頼ってもらえる喜び。そんな経験の積み重ねが意外と自分の成長につながるんじゃないかなぁって思っています。

なので夢へのハードルを上げすぎず、身の程知らずでいいので興味や好きを深めてほしいなぁって思います。興味や好きはまた成長と共に対象が変わっていくこともあります。しかし一生懸命にのめり込んだものは必ずどこかで違った形でも役立つもんです。

人生、真面目に一生懸命頑張ってると自分の想像していたのとは違った形になるかもしれないけど必ずどこかで必ず拾う神が訪れることを頭の片隅に置いていてほしいです。

今回の映像制作体験が少しでも参加してくれたみんなにとって貴重な経験になったら嬉しいなぁ。若者たちよ!!可能性は本当に無限大!!さぁ明るく楽しんで好きや興味に向かって突き進め!!

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読んで頂きありがとうございます。 『映像制作をもっと身近に、もっと気軽に』という思いでnoteを始めました。 noteでは映像制作に関するtipsや話題をはじめ、ぐっでぃテレビの中の人たちによる他愛のないお話まで幅広く綴っていきたいと思います。