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※無料記事※一級建築士学科語呂合わせ【計画】建築作品が苦手。諦めても大丈夫?


こんにちは。本日は、「計画」を勉強していて頭をよぎる、「建築作品を諦めても大丈夫か」について掘り下げてみたいと思います。

膨大な量の建築作品(建築実例)のどれが出題されるかわからない。もともと既存の建物にあまり関心がない。何点かの為に、出るかどうかもわからない大量の実例を覚えるなら、覚えなければならない他の学習範囲に記憶のスペースを使いたい・・・

この考えが通用するのかどうか、過去問の出題傾向を一緒に見ていきましょう。


3つの側面から、過去問を見ていきたいと思います。



実例の出題数

まず、過去7年間の「計画」で、実例の出題が20問中何問あったかまとめてみました。(タップorクリックで拡大します)

この中だと令和3年と令和5年はイレギュラーで、大体5~7問程度が実例の出題数だと考えられます。
日本建築史1問、西洋建築史1問、まちづくり系2問、現代実例2問
が平均的な内訳になりそうですね。

令和5年は実例出題が3問とかなり絞られているのが特徴的でした。
この傾向はこの年だけなのか、今後も続くのかは分からないですが、
現時点では6問前後出題される想定で対策をするのがよいかと思います。

「20問中6問が建築実例だとすると残りは14問。14問の8割を正答すれば14×80%≒11.2問。実例も確率だけでいえば1/4…1問はまぐれ当たりがあるだろうから、12点は取れるかな。」
果たしてそうでしょうか・・・


他の科目の学習範囲からの出題数

過去問を解いていて思うこと2つめ・・・「これって環境の内容じゃない?」「これって施工の内容じゃない?」という、"他の科目の学習範囲からの出題"があること。過去7年の問題の割合を見ていきましょう。

平成29年  1問(選択肢2つ、環境)
         ↑問題1問のうち、選択肢2つは環境、
         残り2つは計画の内容、という意味です
平成30年  0問
令和元年  0問
令和2年   1問(選択肢1つ、施工)
令和3年   2問(選択肢8つ。内訳:環境6、施工2)
令和4年   4問(選択肢12。内訳:環境3、法規5、構造1、施工3)
令和5年   3問(選択肢7つ。内訳:環境1、法規1、施工5)

私、いえすき。の主観で分類している為、資格学校の分類とは若干異なるかもしれません。ご了承下さい。

環境は、日照、換気、音、照明の範囲でした。
法規は、法規に分類するかどうか微妙な所ではありますが、「性能表示」「住宅セーフティーネット制度」などです。
構造は、塔上比。
施工は、設備工事、木造(材料)、防水工事などでした。

環境と施工は1問ずつ程度出題されるとみておいたほうがいいでしょう。
環境と施工が苦手な方だと、ここで2点程度を失う可能性があります。


新規キーワードが含まれる出題数

過去問を解いていて思うこと3つめ・・・「初めて見る問題だ・・・」という、初出題の問題が何問か含まれること。
時事ネタを押さえていれば大丈夫でしょうか?

いえすき。は令和3年に学科を受験したので、令和2年までの過去問の範囲を
学習しました。その知識で令和3,4,5年の問題を見て、新規キーワードが
含まれている問題が何問あるかカウントしてみました。

カウントについては、
選択肢に一つでも新出のキーワードが含まれていたらカウントしています。
但し、前述の建築実例、他の科目の問題は除いています。
(いえすき。の主観が入っているデータなので、その点をご了承ください)

令和3年   8問
令和4年   0問
令和5年   11問

・・・どうでしょう?令和4年はイレギュラーだとして・・・建築実例よりも厄介な感じがします・・・

新出キーワードのある選択肢が1つあったとしても、残り3つの選択肢の中に誤りがあれば、過去問の知識で解けるので影響はないと思いますが、絞り切れない場合は正答率が下がってしまいます。

令和5年の「計画」は、建築実例が少なかったですが、初出題の内容が多かった為、難易度がその分は上がったと考えられます。

さて、初出題の内容は、全て時事問題でしょうか?
令和5年の問題を見てみると、
「リスクコミュニケーション」「車椅子用トイレの自動式引戸の開閉スイッチ」「MaaS」「生産緑地地区」「ABW」「実費加算方法」など、学校で教える時事ネタ以外の出題も含まれているかと思います。

都市伝説というか、受験生あるあるというか、「新出キーワードのある選択肢は正答肢にならない事が多い」という確率論を駆使したとしても、何問落としそうかはなかなか読めないのが現実だと思います。


まとめ

3つの側面から「計画」の出題傾向を分析すると、「建築実例」「他の科目の学習範囲」より、「新規キーワード」が一番厄介な印象を受けました。

過去問の正答率を上げたとしても、新規キーワードで何点か落とすかもしれない、そこに加えて建築実例で点を落としていいかどうか…という事になってくるのですが、個人的には、建築実例を諦めるというのはお勧めしません。学習したほうがいいと思います。

ただ、どうしても苦手という方は・・・分野の優先順位、緩急をつけて学習するのはどうでしょうか。
自分の経験から感じたこととしては、
・日本建築史、世界建築史は、現代実例に比べると覚える量が少ないので、しっかり学習したほうがいい
・建築論、都市計画論は、ゴロでどうにかなるのでしっかり学習したほうがいい
・まちづくり実例、現代(日本)、現代(世界)が苦手だとしても・・・自身にとって、まだましな分野は学習する。
 住宅より公共建物が好きならそちらを、とか、建物は苦手だけど街は好きならまちづくりの実例は覚える、など。

過去問の出題傾向を把握して、これからの学習の進捗を管理して頂けたらと思います。足切りになるのは勿体ないです!

今回の記事の内容は以上となります。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。もし間違い等ありましたらご指摘頂けると嬉しいです。


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