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ビザスクで講演しました-質問に対する回答その1

2024/2/14にビザスクで講演しました。
ありがたいことにたくさんの人に聞いていただけたようです。質問がくるか不安だったのですが、これまたありがたいことに多くの質問をいただけました。

記憶の範囲でいただいた質問と、それに対する回答(一晩立って考え直したもの含む)を書きたいと思います。

インタビューに関する質問

インタビューに関する質問をいくつかいただきました。NTTデータの仕事でデザイン思考の研修をやっておりますが、インタビューに関しては個別で要望もあり独立した研修にしたところ5時間コースになりました。
何が言いたいかと言うと、インタビューは結構奥が深く、私が体験したり学んだ範囲で研修にしただけでもそれだけの分量になるということです。なのでここでは「大事な点」について

大事な点:
質問するトピックに関して、自分なりの仮説を持っておく。そして相手がその仮説を覆すような発言をした場合には、仮説をあっさり捨てる。

なぜこれが必要か?私が参考にしているサイトから引用します。

インタビューは一人の発言にも思いがけない発見があるから質問の深掘りはすごく大事なんだけど、その向きが重要。
周辺情報ばかり横向きに掘り進めても、本当に得たい情報には辿り着かないからね。
(中略)
その整理の時に、リサーチの目的をよく意識して、目的達成のためにはこんな情報が必要だから、この順番でこの内容を聞こう…と考えると上手くいくよ。

https://d2ctam.jp/2021/11/12/post-1023/

インタビューでは深掘りが大切と言います。しかしなんでも深掘りすればいいわけではない。何を深掘りすべきか?を決めるためには仮説をもっていなければなりません。もう一つ引用します。

取材する人への準備をしっかり整えていく過程で、「この人に取材すると、こういうコンテンツができるだろうな」という理想形がぼんやりと浮き上がってくるはずだ。この最初の感覚を大事にして、自分なりの答えを持っておこう。
もちろん、ガチガチに固定観念を持ってしまうと「柔軟な対応」の妨げになりかねないので、あくまで「ゆるめ」に整えておく程度にしよう。取材した結果、いい意味で裏切られたのであれば、その「驚き」がいい記憶となり、いいコンテンツとなる。しかも、あなたの驚き様は取材した相手を乗せるきっかけにもなる。もっと面白い話を聞かせてくれるかもしれない。

https://www.flavours.ac/blog/web-production-tips/helpful/questionare-4tips-2.html/2#TTL-5

さて、こう考えてくると「仮説構築能力」というのが重要なキーワードとして浮上してくるわけですが、その点については別途。

大事な点その2:
言葉だけではなく、相手の感情に注意しましょう。相手はなかなか本音を言ってくれません。
普段の会話を思い出しましょう。相手の言葉より、どんな感情をもって言葉を発しているかに注目すると思います。なぜか仕事上のインタビューになると言葉にこだわる人が多くなるのが不思議なところです。
そのためには、質問の仕方も考える必要があります。

こうした点も含め、次に引用するブログからは学ぶ点が多いです。

まず、「見ているもの」について。
そもそもインタビューなのに、「聞いている」ではなく「見ている」というのが意外に思われるかもしれません。 もちろん、対象者が話す言葉もしっかりと聞いています。 ただ、それ以上に注意していることがあります。 

http://blog.etojiya.com

もっと大事な点:

講演中も言いましたが「インタビューでは正解は得られない」これはとても重要です。それこそ「えとじやブログ」で強調されている点でもありますが。

インタビューから考えるヒント、あるいは情報を調べ確認するヒントはたくさん得られる可能性があります。

しかしそのヒントをどう活かすか?実際にプロジェクトにどう活かすかはあなたが考えなければなりません。重要なのはインタビューで相手が何を発言したかではなく、その結果をどう解釈し、活かすかなのです。

こう考えているとUXリサーチなるものが設計と独立して存在しうるのか?というのは若干疑問に思っているのですがどういうものでしょうかね。

いかん。この調子でやっていたらいつまでたっても終わらない。。


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