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日本語ラップ名盤100/韻踏み夫

やっと・・本当にやっと出てくれた日本語ラップのディスクガイド・・
出版不況が叫ばれる中、著者の韻踏み夫氏とイーストプレスには感謝しかない。Genaktion氏の「インディラップ・アーカイヴ」と併せもはや名著としか言えません。

「はじめに」で記載されている著者のメッセージから選盤基準を明確にされている通り、あくまで「王道」「入門書」である事が内容を見ても分かる。「名盤100」と記載されているが実際には紹介されている1枚に対し2枚の関連盤の記載があり、実質「名盤300」となりマイナーな作品もしっかり補完されている。しかもこの「関連盤」が実に絶妙で、例えば四街道ネイチャーからの脱線3、BRIERからのハルカリ、やけのはらからのTOKYO NO1 SOULSETなど、DJ MIXのように「おおお」と思わせる。

また、ECDにおいては「ホームシック」では無く「失点インザパーク」を、PSG「DAVID」では無くSLACKをメインに据えたりと「はじめに」で記載された「概略」としての流れという意味で納得が出き、本当に「巧いなぁ・・」と思わせる紹介だ。
また、個人的には「名盤」としてはどうなのかと思う盤もいくつか、というか主にフィメール作品において散見されるが本書最後の「AWICH」への着地及び昨今のフィメールラッパーの台頭を考えると納得出きる。

本書に紹介されている盤の80%ぐらいは~1,000円で購入ができる。当然サブスクに無い作品がほとんどなので是非この本を片手に各所中古CD屋を回って欲しい。若しくは本書を肴に「これはねぇよ・・」「なんでこれは載ってねぇんだよ・・」と話を弾ませるのも最高だ。

というわけで久しぶりの更新は本の紹介でした。
近況では最近DOMMUNEの「深淵なる中古CDディグの世界」においてデラ氏のDJにめちゃめちゃ感銘を受け(100円盤の歌謡曲なんかのBPMを上げて全ての楽曲をハウスに魔改造する)ブクオフ巡りと併せリサイクルショップ巡りを再開。今月末はM3にも行けそうでいい感じに金が飛んでいきます。
ゲオがCDの買取を止める?知るか。



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