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山形のマジモンの山奥の高校で青春を過ごした3年間について。

僕は高校生活の3年間を山形県で過ごした。

山形は読んで字の如く、ほとんど山。これはマジ。山山山山。
県土の72%が森林なんだけど、その県内でも小国町というさらに森林面積が96%という本物の山形、いや『ネオ山形』とでも言おうか、そこに母校はある。

学校見学で初めて行ったときは「いや、こんなところに高校なんてないだろ??」っていうくらい車で山奥に進んでいったので、校舎が見えたときは驚いたが、学校の敷地内では生徒が牛を追っかけたり、川で泳いでいて、その様子を見て僕は「あ、ここに入ろう」とすぐさま決めた。

ほぼ直感で決めた進路だったが、僕の人生のなかでも最良の選択だったと思う。『ナイス!!中3のときの俺!!』と今でも若かりし頃の決断を褒めたい。

中学卒業で親元を離れるのは勇気のいることだと思うんだけど、地元に『ここに絶対に入りたい!』と思える高校がなかったし、元々僕は人と違うことをやりたい性格だったので、山形の山奥で牛を追っかけ回して、川で遊ぶという普通の高校生とはちょっと違う生活に強く惹かれたのだった。

『そんな青春があってもいいじゃないか!!』

そして実際に僕は3年間マジで牛を追っかけて、川で遊ぶ生活をしていた。

この説明だけだと『マジでどんな高校生活だよ!』って想像もつかないと思うのだが、ほんとにこの説明以外しようがないのである。メインは牛と川。
もう少しだけ詳しく説明をさせてもらうと普通科の高校なので普通に授業はある。だけど運動部がなくて生産系の部活しかない。
僕は畜産部、米部、製パン部などに所属していたが、牛を追っかけて搾乳をしたり、田植えや稲刈り、パンを捏ねたり焼いたりしていた。そして夏から秋にかけては合間を見つけては川に潜りイワナを捕まえて焼いて食べていた。一年を通して牛、米、パン、川と結構忙しい。夏はイワナを捕まえるのにハマりすぎて、授業をサボって川に通っていたこともある。詳しく説明するとますます僕の高校生活がわからなくなるのだが実際にそんな青春を謳歌していたのだ。ちなみに今でも息子と一緒に毎年山形に遊びに行っている。どんだけ川が好きなんだよ!!俺!!

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ホントにマジで山形超最高である。大好き山形。

涼宮ハルヒの話の中でも伝説的な『エンドレスエイト』という回があるが、主人公の涼宮ハルヒが夏休みを思う存分楽しめなかった、という理由で夏休みを何万回もループするという内容だ。僕は思った。

『ハルヒ、マジで山形に来い!お前を満足させてやるから!』

山形に来たらマジでハルヒも高校生活に満足していたと思う。むしろ楽しすぎて逆に何万回も山形での夏をループしたくなっちゃう恐れもある。それくらい山形は最高の場所だった。

そういえばワンゲルみたいなこともやっていたので、夏休みは山形の名峰、飯豊山に登ったりもしていた。日本百名山である。ちなみに僕は高校生のときにすでに気付いてしまったのだが、登山もマジで最高である。悩みがある人はみんな山に登ればいい。だいたい悩みや問題は解決する。実にシンプルである。高校生にして悟りも開きかけていたわけだ。山形ってすごい。

山形もすごい良いところなんだけど、母校の先生たちが本当良い先生ばかりだった。大人になって思うが生意気盛りの高校生相手に対して、一人の人間としてちゃんと対話してくれていた。怒鳴ったり、頭ごなしに押さえつけるような先生は皆無だったし、なにか問題が起これば徹底的に議論をした。

先生たちは「考えなさい」と生徒たちによく言っていた。当時の僕は「いや、教えてよ!」と思っていたけど、歳を取るごとに「考えなさい」と言っていた先生たちの意図がわかってきた。そもそも大人になった今でもちゃんと「考える」ことができているのかと聞かれたら怪しいものではあるが、あとからジワジワと効いてくる教育ってやつだ。

僕もただ単に牛を追いかけ、川で遊び、パンを捏ねていたわけじゃない。自然から感じ取り、そして考えながら3年間を過ごしていたのだった。

卒業してから20年が経つが、今でも高校時代のことはよく思い出す。
僕の人生を決定づけたのは間違いなく、あの3年間だったと思う。

高校時代の先輩が母校で先生をしているので、先日新年の挨拶がてら電話をしてみた。今年は大雪みたいだ。リアルに一晩ですべてが雪で埋まる。経験したことない人は「いや、またまた〜」と大げさに言っているように聞こえるかもしれないが、山間部の降雪は都会人の想像を遥かに超えてくる。僕が高3のときには雪が積もり過ぎて校舎が潰れるかもしれないということで授業が中止になり全校生徒で校舎の雪下ろしをしたことがあった。ちなみにその冬は4m積もった。山奥の雪は冗談じゃない量なのである。

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(今朝送られてきた学校の敷地内の様子、すべて雪、ゆき、ユキ、、、)

ちなみに僕は冬の間はスノボーをずっとやってましたね。天然のゲレンデですよ。非圧雪の新雪を独り占め。ただしリフトはないので自力で山に登る。雪山を登るとめちゃくちゃ体力が付くので丈夫な体が手に入る。今思うとハイパー元気な高校生だったと思う。冬も最高に楽しかったな。

高校のときの話をしだすと、マジで本一冊書けるくらいの思い出が詰まっているのだけど、今回はこのくらいにしておこう。

読者の中に、かつての僕のように元気を持て余している中学生がいれば、ぜひ一回僕の母校に行ってみて欲しい。大きな決断だと思うがかけがえのない3年間を過ごせると思う。一応母校のホムペ貼っておくね↓

http://www.dokuritsugakuen.com/index.html





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