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魔女スピネル

複雑な模様や飾りのある、いわゆるゴシックぽい服を着ている。頭には、あの、例の三角ぽい帽子。

服にも、帽子にも、全身、光り輝くビーズのようなものを纏っている。

けれど、服の色は、いかにもではなくて、明るい水色を基調としていた。
いや、それは服の色ではなく、常時全身から水色のオーラのようなものを発しているのかもしれなかった。

私は魔女、名はスピネル。
女だ。

私は、屋外にいた。
背は低い。ちょこちょことした足取りで、歩いている。

歩いている場所は、高台の、公園だか庭園のようなところだ。
階段が沢山あって、起伏の激しい場所だ。海の近くだったかもしれない。

一つの階段を下っていくと、両側にコンクリートらしい壁が迫っていて、渓谷のようになっている。

階段を降りていくと、コンクリートの谷が深くなって、薄暗くなって来る。しかし、陽の光は届いている。

あるところまで来ると、行く手に、透明な膜のようなものがあった。

膜は、歩いて通過する事が出来た。ただ、通過する時には、全身お湯の中に入っているような、温かさに包まれた。熱いというほどではない。

膜を超えた。ここからは「この世」だ。
私ことスピネルは、「この世」の存在ではなく、今、「この世」へやって来たのである。

この世へやって来たところに、文字が書かれていた。この世の文字だ。私、魔女スピネルには、全く読む事が出来ない。

そういう夢を見た。この世の文字については、どのようなものであったか、起きた今もそれなりに覚えているのだが、この世の文字とはいえ、この世の私自身にも全く分からないものである。

もっとも、夢の世界の私こと魔女スピネルがやって来たこの世と、起きた自分が存在しているこの世とは、同じとは限らないだろう。

ストーリーらしいストーリーがある夢ではないのだが、ディテールははっきりとした夢だった。

自分の性別が変わる夢を見るのも珍しい。はっきり覚えているところでは、まだ生涯二度目である。前回は、十年ほど前であった。ただし、その時は魔女ではなかった。

なお、スピネルという名の鉱物が、我々の住むこの世界に存在する。和名は尖晶石。
赤や青の、半透明の宝石だ。

魔女スピネルは、水色に光り輝いていた。この世界のスピネルと何か関係あるのだろうか。

私は宝石のスピネルを所持していないので、代わりにアクアマリンが中央に一つ入ったブレスレットをタイトル画像に使った。

恐らく、宝石のスピネルより、このアクアマリンの方が、夢の中の水色のイメージに近いだろう。

#夢 #夢日記 #魔女 #魔法 #宝石 #異界

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