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【note】ファーブル昆虫記

 ファーブル昆虫記は、フランスの博物学者ジャン・アンリ・ファーブルが1878年から1907年にかけて出版した昆虫の習性に関する書籍です。非常に広範囲の昆虫を扱っており、ハチ、糞虫、チョウ、ガ、バッタ、コオロギ、アメンボなど、多くの種類の昆虫が登場します。

 ファーブルは、南仏で昆虫を観察し、その習性や行動を客観的で詩的な文章で記録しました。
彼の文章は、科学書としてだけでなく、文学作品としても高く評価され、昆虫の世界を生き生きと描写し、昆虫の生き方に対する彼の考えや感想も読み取れます。

 昆虫の生き方に人間の価値観や道徳観を押し付けず、その多様性や個性を尊重したファーブルは、昆虫の生き方から人間の生き方についても考えさせられたと述べています。
 ファーブル昆虫記は、昆虫に興味のある人だけでなく、自然や文学に親しむ人にもおすすめの本です。

 国語の読解力や語彙力を鍛えることに加えて、ファーブルの文章は文学作品としても高く評価されているので、文学的な表現や技法にも触れることができます。



ファーブルの観察した昆虫たち

えものを狩るハチ・コブツチスガリ

 このハチは、コブツチの幼虫を見つけると、その体に刺して麻痺させ、巣穴に運んで自分の卵の餌にします。

麻酔の名手・アラメジガバチ

 このハチは、アラメジガの幼虫を捕まえると、その神経節に正確に刺して麻痺させ、自分の卵と一緒に土の中に埋めます4。

植物を見分ける本能・オオモンシロチョウ

 このチョウは、自分の幼虫が食べられる植物を見分ける能力を持っています。幼虫はキャベツやダイコンなどのアブラナ科の植物を好みますが、毒性のあるツリフネソウ科の植物は避けます。

夜の舞踏会・オオクジャクヤママユ

 このガは、夜になると雄が集まって空中で舞い、雌を誘います。雄は羽にある目玉模様を見せたり隠したりして、雌の注意を引きます。

おわりのない行進・マツノギョウレツケムシ

 このケムシは、マツの木の葉を食べるために、仲間と一列になって移動します。先頭のケムシが死んでも、後ろのケムシが代わって先頭になり、行進は続きます。

すぐれた建築家・トックリバチ

 このバチは、泥を使って壺状の巣を作ります。巣の中には、花粉と蜜を混ぜた餌と一個の卵が入っています。巣は壁や木の枝などにぶら下げられます。

右ききの演奏家・イナカコオロギ

 このコオロギは、右の前脚のふちにある歯を左の前翅にこすりつけて音を出します。この音は、雌を呼ぶためのものです。ほとんどのイナカコオロギは右ききですが、左ききのものも稀にいます。


 ファーブル昆虫記は、昆虫に興味のある人だけでなく、自然に親しむ人や文学を愛する人にもおすすめの本です。私たちに自然の不思議や美しさを教えてくれるだけでなく、自然との関わり方や生き方についても考えさせてくれる本です。
 ファーブルの昆虫記を読むことで、私たちは昆虫の世界に目を向けるだけでなく、自分自身や人間社会に目を向けることもできるのです

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