見出し画像

【旅行記・覚書・感想】文学フリマ福岡9

先日の文学フリマ福岡9ではありがとうございました。

この記事の前半は文学フリマ福岡9の覚書・感想、後半は大阪南港から門司港まで船旅をした写真メインの記録となっています。

文学フリマ福岡9覚書

福岡会場へは初参加。どうしてこんな遠くまで来られたかというと、Hさんに船旅という手段があることを聞いてからというもの、船に乗りたくてしかたなかったからです。

ちょうど9月に個人誌と同人誌の2冊を新刊として刊行できたこともあり(【ゴタンダクニオ新刊・出店情報まとめ】)、慰安旅行じゃないけどそれらを引っ提げて参加するにはうってつけに思われました。

移動について

大阪南港から九州大洋フェリーに乗って船内で一泊し、門司港には朝着くので、そこから小倉→博多→天神へと移動しました。身軽に乗船したかったので、今回始めて宅配搬入に挑戦。船の揺れで眠れないかもと心配だったのですが、早起きして疲れていたこともありわりあいすぐ眠れました。フェリーは夕方発早朝着の第1便と、夜発朝着の第2便が選べますが、余裕を持って夕方発にしたら、ちょうど出港のときに見られた日没が美しかったです(第2便でも会場にはぎりぎり間に合いそうでした。第2便ならがんばれば朝焼けが楽しめるかもしれません)。

門司港から小倉までは無料バスの送迎があり、小倉から博多行きの快速に乗っているとき稜線から日が昇るのが見えました。帰りは時間的に余裕がないため、博多に早めに着いて朝ごはんを食べたり、先におみやげを買ったりして過ごし、地下鉄七隈線で天神南へ。博多からのアクセスがかなりよかったので助かりました。

売れ行きについて

今回フロアが7階と8階に別れており、自分の配置された7階のほうは8階の半分ほどのブース数で心配していたのですが、結果的にはどちらの階も大賑わいでした。

見本誌コーナーは7階だったのでバランスが取れていたのと、後になって7階のほうに著名なライターさんがいらっしゃることに気づきました。開始直後から流れが滞留しているなと思ったのも納得です。もちろん、スタッフの方も階が別れていることは常にアナウンスを入れてくれていました。感謝です。

確かに7階はこぢんまりしていましたが、落ち着いて見て回るにはちょうどよい広さだったかもしれません(その後8階のほうに行ってみたら、大賑わいではあったのですが、7階の雰囲気に慣れてしまうと人波にウッとなりました)。通路も広めだったので、じっくり立ち読みしていただけたと思います。

あとこれは京都会場・大阪会場との比較になってしまうのですが、ブース前でちょっと見てくださった方のうち、すぐ購入に繋がった率もちょっぴり高かったかもしれません。京都・大阪はやっぱり財布の紐が固いということなのかな、と思うと面白かったです。

それから驚いたのは、「こういうイベント来たの初めてなんですけど、楽しいですね!」と言って買ってくださる方が多かったこと。会場はかなり街なかで、隣が大丸だったりアーケードでイベントをやっていたりしてけっこうな活気がありました。そこから7階まで足を伸ばしてくれた一部の方が気軽に買ってくださるのです。開場15分くらいで最初のお客様が「今日の予定がなくなっちゃって」と言って、一番金額の高い『しんきろう』をぽんと買ってくださったのは本当にびっくりでした。

そういった一般の方がいらっしゃるのであれば、短歌を提供したコラボ作品である、耳飾りなどのグッズを賑やかしに持って行ったのも大正解だったと思います。ディスプレイがちょっとでも華やかになることを狙ったのですが、それが半分も売れました。

後の半分は通販と翌週のイベントで完売しました!ありがとうございます

本の方もまずまずの売れ行きで、個人誌新刊『詩集 水の反映』が多く出てくれて嬉しかったです。やはり表紙の華やかさ、中身も写真が使われていることで多くの目にとまったようです。『しんきろう 十周年記念号』も思ったより健闘しました。

それから既刊のほうもまんべんなく売れまして、なんと『とけてかたまったチョコレートの話』は完売しました。これは前回の在庫チェックで僅少になっていたのですが、それが全て売れてくれた形となります。表紙が黄色くて目立つからか、最初に手に取られる方が多い作品なのですが、なくなったらなくなったでちょっと寂しくなる気がします(増刷はおそらくしないと思います。毎年新刊を出しているので、そろそろ机の上がいっぱいなのです)。

完売!

10月のイベントに出るのはおそらく初めてなのですが、ハロウィン直前ということもあってここぞとばかりに持参した『グレート・パンプキン』シリーズもいつもより出ました。

今年2月の広島会場も、旅行を兼ねて行ったのに加え買い物にもしっかり時間を使った分、売上は見込んでいなかったのですが、予想を遥かに超えた結果となりました。今回は初めて売り子さん帯同で行ったのですが、なかなか人波が引かないので結局ほとんど自分で座っていました。京都会場・大阪会場は知人や友人も購入してくれることを思うと、ほぼ自分を知っている人のいない土地でこれだけ売れたことは本当に驚きです。

交流について

同じ机のお隣さんは、「詩を旅する ことばの舟」さんが紅茶とのコラボで出されていました。コラボのコンセプトやディスプレイの雰囲気、いただいたフリーペーパーもかなり素敵でした。「旅」の紅茶を購入させていただきました。

反対隣さんは高校生の同好会グループで、博多弁が聞こえるとついニコニコしてしまいました。そのなかで一人、女の子がわざわざ話しかけてくれ、『詩集 水の反映』を見本誌コーナーで読んでとっても素敵でした!今日はお金を持っていなくて買えないんですけど、すごくよかったです!とめちゃめちゃ褒めてくれました。その感覚がとても対等であったことに、わたしはかなり感激したのです。こちらは歳も倍ほど違う中年、向こうは制服姿のまっさらな青年(女性ですが)なのに、こうして言葉を交わせる不思議。むしろなんだかこっちが17歳の頃に戻ったような不思議な気持ちで、「ありがとうございます、嬉しいです」と頭を下げていました。

それに、よく考えてみれば、普通のサラリーマン生活をしていて見知らぬ女子高生に言葉をつくしてほめてもらうなんてこと、まずないことですよね。そんなことも文学フリマでは起き得るということになんだかしみじみしてしまいました。自己の目指す表現のもとに、われわれは平等なのだなと思えます。

宅配搬出のために早めに片付け始めてしまっていたのですが、ギリギリまで販売できました。最後のお客さんは『グレート・パンプキン』を立ち読みして後から戻ってきてくれた小さな女の子で、自分のお財布からお金を出して買ってくれたのを見て震えました。気に入ってくれるといいなあ。

翌日は仕事だったので帰りは新幹線。時間の関係で16時を待たず搬出してしまい、他にも戻ってきてくれた方がいらっしゃったら申し訳なかったです。

それから、相互フォロワーさんたちにも会えました。そのうちお一人は先にTwitterのほうで知り合ったので、お会いするのも初めてだったのですが、居住地が離れていても出店の機会でこうしてご挨拶できるのは嬉しいことですね。

差し入れもありがとうございました!

おかげさまで、初めての慣れない土地での出店にもかかわらず、楽しく充実したひとときを過ごすことができました。
事前にチェックしきれていなくて、後で出店されていたことに気づいた方もいらっしゃいました。福岡まではなかなか出店の機会が少ないと思うので、残念なことをしました。。

その他

上記で書いた滞留を生み出していた著名なライターさんというのは、オモコロのmansoonさん。YouTubeでよくふっくらすずめクラブを見て笑わせてもらっているので、気づいたときには「ワァ…ァ…本人……!」と思わずちいかわになっちゃいました。ちょっと人波が引くとチラッとそっちのほうを見るのをやめられませんでしたが、本当に座っているだけで面白い人ですね……。本を買いに行く勇気が出なかったことをちょっと後悔しています。

#文学フリマで買った本

(少しずつ読んでいます。感想はこのポストに加筆する形で更新していきたいと思います。)

文学フリマで以の感想はこのくらいで、以下は大阪南港から乗ったフェリーでの船旅の写真記録になります。

1日目:乗船前後~瀬戸大橋

フェリーターミナル駅まで

工業地帯に心惹かれるところがあり、住之江公園駅からニュートラムに乗るところからテンションが上ってきます
フェリーターミナル駅到着。駅前のコンビニで飲み物や夜のためのワインを買い込み、ガソリン代が安くなったとかで手続きのため受付へ
広い待合と木製のレトロなベンチは往年の需要を思わせる
すっごく変な雲でした…
これに乗るのです
船の中の内装ってちょっと不思議というか、バブリーな時代の名残でレトロな宇宙船みたいじゃないですか?好きです
出港前、船室からの眺め(連れがいたので部屋をとりました)

出港前後、甲板

出港前でもジッとしていると(わ…揺れてる…!となります)
(使わずに済みますように…)
月齢6.4
かわいい
なんとなくお気に入りの一枚。船尾の国旗と働くおじさん
これってもしかして…もやい綱を解こうとしているのか~!
出港直後はなぜかカモメのテンションが高かった、なんだったんだろう
働くおじさん、ありがとう
工業地帯…良い…
なんとなくお気に入りの一枚
第1便にしてよかったなと思いました
灯台には灯台の…孤独

明石海峡大橋通過前後

ライトアップが虹色とはね
こういう景色でちょっと怖くなるのはわたしだけですかね

船内にて

食事はビュッフェスタイルです。盛り付けが茶色くてすみません
お風呂上がりについ買っちゃうピノ 売店ありました
おたのしみ

瀬戸大橋通過前後

参考:瀬戸大橋が年中ライトアップできなかった理由(産経新聞)

メモ①:
名門大洋フェリーは第1便(17:00発→翌5:30着)と第2便(19:50発→翌8:30着)があり、第2便でも文学フリマにはぎりぎり間に合いますが、今回は第1便にしました。明石海峡大橋通過が18:10頃、瀬戸大橋通過が21:35頃、来島海峡大橋通過が23:50頃となります(翌朝早いため来島海峡大橋は諦めました)。

メモ②:
明石海峡大橋の通過を見に甲板に出たときは震えるほど寒かったですが、夕食後大浴場で入浴を済ませてしっかり温まったからか、瀬戸大橋のほうでは大丈夫でした。とはいえユニクロのウルトラライトダウンを持って行ってよかったです。

メモ③:
今回個室をとりましたが、入眠時やはり揺れと音は気になります。乗船日の朝も早起きし、出港前後にテンションを上げておいて、食事のちしっかりお風呂に浸かり、ぐったり疲れ切ってから就寝できるように調整したので眠れました。ベッド幅が狭いので寝返りを打つとき気をつけなければならず、眠りは浅かったような気もします。揺れで心配でしたがポケモンスリープも正常に作動していました。電波状況も大丈夫でした。

2日目:下船~博多駅

下船前後はあんまり写真を撮る余裕がなかった(バスが出てしまうため)
小倉まで乗った無料送迎バス。車内から見たJR門司駅付近の景色
小倉からは快速で博多へ
博多駅で腹ごしらえ。モーニングにお粥と担々麺のハーフセット、明太子おかわりサービス付き
朝から麺!
文フリ終了後も、新幹線乗車まで時間があまりなかったのでラーメン食べて帰りました

おみやげ

翌週のイベント用に買い込んだ、推しおやつ「ドーナツ棒」4種。九州(熊本)のメーカーだからか駅のお土産コーナーの一角にちゃんと常設店が入っていて感激し、ついいろんなの買ってしまいました(京都では買えないシリーズもあるのです)。
直近で複数人会う約束があり、あれもこれもと選びつつ、自分用にはめんべいとめんたいマヨと…
…それからかねふくの明太子!
実家から送ってもらった新米、炊き立てと一緒にいただきました~ぷちぷちして美味しかった!

まとめ

去年までは京都・大阪会場と近辺にしか出店しないスタイルだったのですが、コロナ禍でなかなか遠出が難しい数年を経たこともあり、今年の2月に思い切って文学フリマ広島に旅行を兼ねて出店したことに味をしめて、今回もフットワーク軽く出店することができました。年がら年中本づくりに勤しむ人間にとって、文学フリマを口実にした小旅行は良い気分転換にもなります。新刊が出れば出店(=旅行)できる!と思えば張り合いもありますし。
文学フリマついでに小旅行、いいものですよ~


この記事が参加している募集

文学フリマ

よろしければサポートをお願いします。いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます。