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「がんばる」よりも、数字で考える

Amazonで目に留まったので、読んでみた。数字で考えることがほとんどなく、数字を取り入れるってどういうことなのかな?について、知りたかったので。
参加者を増やすとか、そういうビジネス的なことばかりじゃなく、カヤックレッスンにも応用できる点がいくつかあった。

「がんばる」などともやっとした表現のままだと、ことが進みにくい。
ぼんやりした言葉よりも、目標を明確にしたほうが取り組みやすい。特に数字は客観的なので、今の自分がどこにいるのか判断しやすくなる。

長く楽しんでいるパドラーは、数字がある

カヤックをはじめたばかりのときには、何をやっても楽しく、すぐに上達していくので、楽しい。ある程度うまくなると、飽きがくる。そのときにどう楽しさ、おもしろさをつなげていくか、がカギだ。

楽しいと感じられるのは、自分が成長した感覚があるとき。でも中級者になると、毎度その感覚を得るのは難しい。数値があると、目標設定しやすく、練習にも工夫しやすいのでは、と感じた。

周りを見てみると、カヤックを飽きずに長く続けているひとは、自分なりの数字があるようだ。

例えばカートホイール。ワンエンドの壁を超えたら、ツーエンド。その先にはスリーエンドの壁。数が明確なので、目標としやすい。

フリースタイルのワザの数。今はこれができないから、この練習をしよう。この場所へ行こう。
行ったことのない川の数。同じ川でも水量の違い。増水したときにしっかり漕げるように、パドリングを磨く。ブーフを練習する。

何を数値化するか

単純に手数を多くすると、それだけ気づくことが増える。いかに母数を増やすかで、成果が得られる。時間と体力があれば回数という数値を上げられる。
単純に、漕ぐ回数が多いと、相関して気づきが得られる。初心者のころは1日の中でも何度も気づきがある。中上級者レベルになってくると、だんだんとその頻度は減っていくが、それでも「あ、この感覚?」と気づくことがあったりして、そこが楽しい。

でも、時間が限られている多くのひとは回数だけを追うのは難しい。

課題から要素を小分けする。足りない部分を数値化する。回数だったり、成功の割合だったり。目に見える数字にすると、一見停滞しているように感じるときでも、小さな上達を感じられる。

どこをどんな数値にするのかがポイントだ。回数なのか。割合なのか。
特に不足部分が何か?の見極めが重要。見当違いな方向で手数(分母)をふやしたところで、期待通りの伸びは見込めないので。

カヤック講習の中の数字

カヤックの講習でも、数字で表現したほうがわかりやすいことがある。
「曲がる30°」「ブレードで感じる%」「エディキャッチで意識する面積」などなど。
数字は具体的だからこそ、誰にも同じように伝わるのが便利なのだ。

初心者のカヤック体験では、その限られた時間内で何回漕いだかで上達の度合いが大きく違う。考える前に、とにかく手を動かしたほうが気づきが多い。初心者は「なぜできないんだろう?」と早い段階で考えがち。やる前に、入り口で考えてみても自分が何ができて何ができていないのかの判断がつかない。ある程度、手数を増やすと、できることとできないことを切り分けられて、対処法を見つけやすいのだ。

アドバイスする側は、不足部分を見極めて、どんな練習をすべきなのかを伝えるのが役割。そのためには何が核心のポイントなのかを分かったうえで、考えらることが重要だな。

目先のことにとらわれないのも重要。先々を見越して、上達はゆっくりだけれど土台部分を育てる部分に着目したい。

何を数値化したらわかりやすくなるのか、上達しやすいのかを、カヤック講習の中で試してみたい。

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