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マタタビは梅雨に咲く

梅雨入りのサインが出ていた。桜の季節からずっと、今年は全てが3週間ほど前倒しに進んでいるようだ。マタタビが雨の準備をしていた。

基本的に花は雨に弱いので、梅雨時に咲く花は少ない。でもマタタビは、あえて雨の季節に花を咲かせる。
マタタビの花も雨には弱いので、花が雨で濡れてしまわないように、葉っぱの下に隠れている。

でも、これでは虫や鳥にアピールできない。

そこでマタタビは、花が咲いているのがわかるように、上に覆いかぶさっている葉っぱを白くする。他の花がほとんど咲かないので、マタタビの白い葉は遠くからでも目立つのだ。ああ、マタタビがここあそこにあるな、と気づくのは決まってこの時期だ。

マタタビは、今が満開。

雨の時期が終わると、葉はまた緑に戻って目立たなくなる。
光合成を捨ててまで雨の時期に目立とうとするマタタビ。他の花と競わない戦略が、おもしろい。

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