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#14 スパルタカス(1960)

紀元前1世紀のローマ共和国。
リビアの鉱山で働く奴隷スパルタカスは、奴隷商人バタイアタスに買われ、見せものとして互いに殺し合いをさせられる検闘士の訓練を受ける。
しかし、獣のように扱われる非道な仕打ちに憤った彼は、自由を求めて反乱軍を決起。
愛する妻バリニアとともに故郷に帰ることを夢見るが、マーカス・クラサス率いるローマ軍が行く手を阻む。

「ベン・ハー」の主役を逃したカーク・ダグラスが主演とプロデューサーをし、私財を投じてまで完成させた大作。

本作といえば、追い詰められたスパルタカスをかばうため仲間が「俺がスパルタカスだ !」「いや、俺がスパルタカスだ!」と次々と名乗りをあげるシーンだろう。

脚本のダルトン・トランボは密告され、赤狩りのブラックリストに載ったために長い間、本名で仕事ができなかった。
非常に感動的なシーンであると同時に、裏切りにあい、自由を求めるダルトン・トランボの叫びが入った悲しいシーンだと思う。

また「愛のテーマ」が流れる中、スパルタカスが自分の子供の姿を初めて見る所も素晴らしい。

今作で、時代ものを観る時に、どうして今(当時)作られたのか?と少し調べるようになったし、テーマ曲は作品の中で一番の素晴らしさを伝える場面で使われるものだと教わった。

監督はスタンリー・キューブリック。
カーク・ダグラスは「突撃」で初めて一緒に仕事をして、若い監督と衝突したが、才能を認めて大作に抜擢したのは有名な話。
この映画でも剣闘士さながら衝突したらしい。
天国でもケンカしてるのかな。

商品紹介
現行一番良いのはニューデジタルリマスターされたブルーレイ版。
特典映像の「カーク・ダグラスが語るスパルタカス」は泣けます。

しかし、オーディオコメンタリーが付いていないのでDVD版も手放せません。

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