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5Gネットワークの最適化に挑む。株式会社ポコアポコネットワークス 代表取締役 武部秀治氏、技術担当取締役 井上一成氏インタビュー<後編>

今回私は、株式会社ポコアポコネットワークス(本社:大阪府大阪市 https://www.poco-apoconw.com)に伺い、代表取締役 武部秀治氏、技術担当取締役 井上一成氏に取材させていただきました。この記事では、当社のAI技術の概要や当社ならではの強み、エッジAI技術を活用し、実用化に向けて開発に取り組んでいるプロジェクト、当社が今後注力したいと考えている領域について、ご紹介したいと思います。

(前編はこちら→https://note.com/gourmet_law/n/n13e195e691da

創業の経緯(経営陣の関係、創業時の開発メンバーの構成)

――設立発案者である井上氏及び、代表取締役社長である武部氏のご経歴や、井上氏及び武部氏が創業に至った経緯を教えてください。

設立発案者である井上氏から、前職㈱ルネサステクノロジ(以下「ルネサス社」)の取締役であった私に声が掛かり、創業に至りました。私はルネサス社マイコン部門の出身でして、同社SOC部門出身であった井上氏と直接仕事をしたことはなかったのですが、同社における井上氏の実績(米Cisco Systems社とのネットワーク用メモリ(TCAM)の共同事業化に携わり、同プロジェクトの成功に寄与)を聞いていたこともあり、参画要請を快諾した、という次第です。

――創業時、開発メンバーはどのように集められたのでしょうか?

以前から築いてきた人の繋がりから、ですね。創業当時は人も少ないからこそ、誰が何を得意・苦手とするのか分かっていたほうがいいですし、内部の人同士の相性もありますよね。そういったことがあらかじめ分かっている人同士でないと開発を進めるに当たって難しい部分があるので、昔からの人のつてをたどってメンバーを集めました。
この当時集めたメンバーは、10年以上、ルネサスにて米Cisco Systems向けのネットワーク用メモリの開発や日立製作所にてネットワーク用機器の開発に携わっていた方々であり、ネットワークシステムの領域においては国内最高クラスの人材を集められたと思いますよ。

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これまでの導入実績/今後注力していく領域

――これまで御社と提携されてきた会社について、可能な範囲で、提携先の業種/提携内容/提携の成果などを教えてください。

まず、我々の技術を自動車に展開するとなった際に提携させていただいたのが、大手半導体メーカーでした。コネクテッドカーのゲートウェイのプラットフォーム開発に当たり、我々がゲートウェイの部分を担当させていただきましたね。
また、大手電装品メーカーの生産ラインにて鋳造部品にできてしまう鋳巣を、我々のAI技術を用いて検知できるようにしました。部品工場内は太陽光の当たり方だったり照明の存在だったり、様々な環境の変化があるので、そのあたりを考慮して検知システムを開発しなければならないのはわりと苦労しましたね。 
2018年には、米Lattice Semiconductor社と当時国内初となるAIパートナー契約を締結しています。


――今後積極的に開発に取り組みたいと考えておられる領域を教えてください。

現在実用化に向けて開発に取り組んでいるローカル5G基地局は、まだまだ発展させる余地が残っていると思います。また、基地局の低消費電力化により、大きな社会課題である環境問題の解決に資することになると思うので、まずはこのプロジェクトに注力していきたいと考えています。
また、我々のエッジAI技術を活かすことができる、「センサー」という観点も有りますね。例えば、バイタルセンサーあるいは、触覚センサーのようなユニークなセンサーを作るメーカーと提携し、そのセンサーをエッジとするネットワークシステムを作っていきたいと思います。

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