見出し画像

卵巣嚢腫摘出レポ

8月末、私は卵巣嚢腫の摘出手術を受けることに。同じような経験をこれからするであろう方に向けて、レポを書いていきたいと思う。

なぜ見つかったのか

私はとある事情で避妊できていたかどうか確認兼ピルを貰いに行くため婦人科の検診を受けることになった。ちなみにお金はめちゃくちゃ高かった。卵巣が9-12cmほど腫れているので、今から大きい病院に行ってください、と言われる。言われるがまま、近くの大学病院に足を運び、腹腔鏡手術を受けることになった。この時点で腫瘍マーカーや血液検査を受け、良性の可能性が高いと言われる。

入院初日

腹がぽっこり出ていたので、これを整形外科でとってもらうテンションで臨むことにした。出てきた病院食は牛丼で、テンションが上がりペロリと平らげた。
便を出さなければいけなかったのでめちゃくちゃまずい塩とレモンをふんだんに使用しましたみたいな下剤を30分かけて飲まなければいけなかった。飲んだ。出なかった。
浣腸をすることになり、アナルを看護師さんに見せるとかいう処刑を受けなければならなかったのだが気合と勢いで乗り越える。この後めちゃくちゃ脱糞した。リアルにブチチチ!!!!!!!(以下略)という音が出て死んだ。音姫をかけるのも忘れるくらいそれはそれは勢いよく脱糞した。音がでかい&ナースステーションが近いので聞こえてしまったのか看護師さんが来てくれたし、同室の女子がスンスン泣いていたのでもしかしたら私のせいかもしれない。一日で人権を無くした。
友達がレトロでオシャレなとしまえんの写真をあげていたので泣きそうになった。無駄にエモさを出すな。友達は「褐色眼鏡の職員さんをストーカーしてたしそんなエモくない」と言っていた。なにしとんねん。

二日目

絶食絶水がとにかくキツい、修行僧か?誤嚥性肺炎を少しでも防ぐためらしい。手術をする部屋に行くともう1人患者さんがいてバチバチに手術を受けていた。最悪だったので見ないようにした。「先生困ります。そこに立たれると承認できません。」と言っていた気の強そうな看護師さんがめちゃくちゃシュールで印象に残る。手術台に自分でのぼるのが今から処刑台に登りますくらいに緊張した。鼻血が出そうだった。眠くなる薬を入れられて数分で意識を失った。寝たのではなく意識を失っていたと思う。
目が覚めると視界がゆらめきぼやけていて全く見えなかった。「痛みのレベルは10段階中6」とか言っていたらしいけど全然思い出せない。もう1人の自分が喋っていたんじゃなかろうか。そのあと若干興奮気味だったのかベラベラ喋っていたと思う。「お水飲めますか」とか「寝返りうっていいですか」とか。痛みは重い生理痛くらいだったので思っていたよりは痛くなかった。イタタ〜!という感じ。
リカバリー室に運ばれるのだがなんと回線がクソ悪くて携帯があってもTwitterもSpotifyも使えなくて虚無の時間をすごすことになった。精神的にめちゃくちゃきた。寝ようとしてもいつもの睡眠薬はないし同室のおばあちゃんがいびきをかいているので全く眠くならず、22:30くらいまで待ったと思う。眠れる薬を点滴で入れてもらった。久々に夢を見ずに寝ることができた。

三日目と四日目

いつもの病室に戻ることになった。嬉しい。早速Twitterで友達と連絡を取って、精神的に落ち着く。へそが裂けそうに痛い。実際裂けてるが。ツイ廃の私が傷が痛くて何もツイートできないくらい辛かった。腹がそんなに凹んでいないことに涙する。おならがぶりぶり出た。肩がめちゃくちゃ痛かった。これは腹腔鏡手術のときにいれた炭酸ガスのせいらしい。
医者から説明があり、今回の原因となる小乳頭のものが発見された。良性か悪性かはまだ病理に出さないと分からない。と。
いつも鬱で死にたかった私は死にたくなくて泣いた。私が望んだのは自ら選べる死だった。こちらへ理不尽に向かってくる死ではなかった。こわい。

五日目と六日目

だいぶ歩けるようになり、シャワーの許可が出た。しかし、38.9の熱が出てしまった。これは、出血された血が体内へと吸収されるためらしい。
ちなみに術後は出血せず、炭酸ガスが抜けた影響で被せ物がとれ、その影響で出血してしまったらしい。
六日目、再び点滴が私の体に刺さることになった。抗生剤を入れてもらう。点滴の針は嫌だったけれど、点滴が入ってくる感覚はスっとしていて好き。
お腹を見たら右側だけ凹んでいて落ち込んだ。治るんすかこれ?この段階から病院食に飽き始め、油っこいものを摂取したくなる。

七日目と八日目、九日目

特筆すべき事項があまりない。また熱が出てしまって、何度か抗生剤を入れてもらった。パンツの圧で内出血し、グロテスクな黄色と黒の痣が下腹部にできた。しばらくは人前では脱ぎたくない、脱ぐ機会もないが。いつもヒス持ちの母に子供時代のように優しくされて涙が出た。お腹が痛くて看護師さんを呼んだけど、必死さが伝わらなくて、痛み止めで様子を見ましょうと言われた。私は点滴でも入れて欲しかったので、自分の意見を伝えるために演技力は必要なんだなと学習。次からは「お腹が内側から殴られてます!!!!!!」くらいに言うのが丁度いいだろう。
どうでもいいがクソビビりなので体育会系ぽい看護師のお姉さんが腕を組んで「どうしましたか?」って言ってきたときは怯えた。
八日目あたりにポテチを部屋でバリバリ食っていたら回診に来た先生4人くらいに見つかった。「元気そうだね、ポテチ食べてるし」と言われたので乾いた笑いをしておいた。殺せ。ちなみに絵を描いているところも見られた。殺せ。

退院

なんやかんやで退院した。まだ痛みは引かず、下に向かって引っ張られている感覚があり、真っ直ぐに歩けない。

まとめ

持っていった方がいいもの
・パジャマたくさん
・娯楽
・ダウンロード済みの映画やアニメや音楽
・耳栓

思ったこと
私は不安症なのでナースコールをたくさん押してしまったのですが、それでも嫌な顔ひとつせず看護師さんが来てくれました。また、これは精神疾患持ちの私にしか当てはまらないだろうと思い、本文中には書きませんでしたが、眠ろうとすると体がそわそわし、全身を叩くなどしてしまったのですが(同室の方には迷惑だったと思います、申し訳ないです)、看護師さんはそんな私にも同じ目線で対応し、優しくしてくださいました。意外と人って他人を頼ってもいいのかもしれません。日常でもナースコールみたいなのがあればいいのにな。
とにかく他人を頼るスキルと助けを求めるスキルって重要なことだと思います。これが苦手な人は多少誇張するぐらいが本当に丁度いいのかもしれませんね。
ここまで読んでくださってありがとうございます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?