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新しい製品・サービスを開発する

「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」を活用した内部統制の仕組みづくりでは、内部統制に関わる組織経営のプロセスを8つの側面(カテゴリ)に分けて、質問を通じて具体的に仕組みに落とし込んでいきます。

カテゴリ1.顧客・社会との関係維持について見ています。

新しい製品・サービスの開発について

1.(9)顧客・需要動向対応品の開発
会社は、将来の顧客需要の動向、希望を見据えた新製品・サービスの開発を実行していますか。

 顧客および市場の製品・サービスに対するニーズと要求事項を把握したら、その要求事項に合致し、さらにその期待を超える製品・サービスを特定します。
 目に見える現在のニーズに対応するだけであれば、競合他社も同じ情報をもとに開発に取り組みますから、差別化になりません。顧客の期待を超える、顧客もが気づいていないニーズに取り組みます。

 製品・サービスを特定する際には、製品およびサービスのすべての重要な特性と、そのライフサイクル全体および消費連鎖全体にわたるそれらの働きを考慮に入れることが必要です。
 製品であれば、原材料や部品の調達、生産、営業、販売、保守、さらに廃棄まで考慮することが必要です。
 最近では、原材料の調達において人権問題が指摘され不買運動に発展した事例、自然環境への影響を避けるため客先で不要となった製品の回収が法律で義務付けられた事例規定された事例など、後付けでは対応できないくらいに、考慮すべき範囲が拡大されてきています。

 特定した製品・サービスの開発・提供が自社の経営資源(ヒト・モノ・カネ、技術やノウハウ)で対応可能かどうかも、考慮が必要です。

 また、ブランドに対する顧客の嗜好とロイヤルティーに影響を与える特徴に焦点を置くことが必要です。それらは、製品・サービスを際立たせる独自の革新的な特性、あるいは、競合する製品・サービスやその他の組織の製品・サービスから差別化する特性などです。
 差別化につながる特性には、
・価格
・信頼性
・価値
・納期
・適時性
・製品の個別対応
・技術
・使いやすさ
・環境や社会への配慮
・顧客サポートや技術サポート
・販売員と顧客との関係
・取引の容易さ
・仮想の顧客体験
・プライバシーや顧客データの安全性
などがあります。

★★

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークでは、3.1顧客の期待および6.1業務プロセスでこのことを尋ねています。
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。

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内部統制評価基準改訂版「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」については、NPO法人内部統制評価機構のウェブサイトをご確認ください。


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