見出し画像

[勉強法] 今までの勉強スタイルを振り返ってみるアラサー [1/3] -勉強法遍歴-

温帯熱帯夜と申します。
ある日、仕事終わりに某古本屋のコーナーをふらついてると佐宗邦威著「直感と論理をつなぐ思考法」という本を見かけました。その時は別の本を探していたのであまり気にも留めていなかったのですが、目当ての本を買って帰路の公園を横切っているときに、ふと本のタイトル「直感と論理」に当てられたのか、「そういえば、自分の今までの勉強スタイルって直感型?それとも論理型?」という疑問が唐突に湧いてきました。
「いい機会だし、棚卸し的に考えてみるかぁ」
そう思い手を動かして考えてみると意外と面白いものが見えてきたので、つらつらと記事にしてみたいと思い立ったわけです。

この記事では自分のたどった勉強遍歴を紹介します。続編として、そんな勉強遍歴をたどるきっかけとなった「直感と論理」についての自分なりの考察を記します。
最後に、その考察から自分の勉強スタイルについて評価する蛇足記事を記す3連作になる予定です。


小学生


このころは「反復」の基礎を作り上げていたような時期だったと振り返りました。漢字練習、音読、計算ドリルなど、皆さんも経験があると思います。

私は真面目な性格なので、それらの宿題は欠かさずやりましたし、音読は「親に3回読み聞かせる」という条件を本気で守っていました。言うまでもなく効率なんて気にせずコスパは最悪だったと思います。しかし、苦労した宿題の内容がテストに出て、漏らすことなく解いて高得点を取り、良い評価をもらえる。このサイクルが個人的には気持ちが良かったので、なんとなく自分の中で習慣になりました。

小学生の頃はゲームに夢中になっていた時期でもありました。ゼノギアスやチョコボの不思議なダンジョン、ポケモン、スマブラDXなど、単純なレベル上げや技の反復練習も好きでやっていたので、それがうまく勉強に影響されたのかなと気づきました。

中学~高校生

この時期は「連想ゲーム」を意識した勉強法になっていったと振り返りました。これは、小学6年生の頃に通い始めた塾の経験が大きかったですし、社会人になった今でも自分の中に根付いている勉強法です。
時は小学6年生。成績の見て呉れはよかったので両親から「中学受験してみない?」という提案があり、地元の中高一貫校の受験のために塾に通い始めました。有名どころの進学塾はかなり高額だった(らしい)ので、当時開校したばかりで個人経営の、なんと「補習塾」に通い始めました。(当時の両親はそもそも進学塾や補習塾という、塾にも方向性の違いがあるとは知らず、想定外だったそうです笑)

当然、進学に根差した塾ではないので受験の結果的には不合格でした。しかし、塾長や塾生も個性あふれる人ばかりで居心地がよく、かつ中学の勉強内容も対応可能とのことだったので、中学生時代もその塾に通いました。

その頃からマインドマップでのキーワードの連結、赤シートの虫食いノートを取り入れるようになりました。
中学生になると部活動も本格的に、勉強の内容もより高度になってくるので、今までのような反復の力業ではどうしても時間と体力が足りなくなっていただろうと思います。

塾では、暗記ではなくエピソードとして物事をつなげる、ということを重視していました。そのため、授業で習った内容で自分が思うキーワードを抜き出し、マインドマップに連想ゲームのようにキーワードを書き起こしていました。そのマインドマップを塾に持ち込んで、旺文社「高校入試つなげて覚える」シリーズ(おそらくもう絶版のようですね……)と照らし合わせ、「自分の抜き出したものとなぜ違うのだろうか」ということを塾長と議論していました。

もう一つの赤シートの虫食いノートについてですが、まさに上記の旺文社「高校入試つなげて覚える」シリーズがその代わりになっていました。テスト勉強の時はこのテキストのみをひたすら反復して要点を叩き込んでいました。

そのような勉強を続け、無事高校は志望校に入学することができました。
そして、高校生になってもやってきたことは同じでした。ただ、高校の勉強で旺文社「高校入試つなげて覚える」シリーズのような都合の良いものがなかったので、自作のつなげて覚えるノートを作成していました。これは、大学時代でも活きた勉強法になりました。

(マインドマップについて非常に共感した記事です!)

(非常に良いテキストだったのですが、絶版みたいです……)


大学生

大学は薬学部に入学し、ここからは誰かから用意された「要点」たるものは存在しない世界になってきました。ただ、今までの「連想ゲーム」の要素を捨てることなく、大学受験の失敗の経験や膨大な知識量を捌くために「情報整理」を勉強の中に取り入れていったと振り返りました。
(下書きでつらつらと書いていた大学受験しんどかった談があるのですが、感情が溢れすぎてもれなく長文なので別記事にしようと思います)

6年制の薬学部を選択したので、薬剤師になるための国家試験の勉強がありました。高年次になればその国家試験を意識した知識の詰め込み「授業」が始まるのですが、それまでは学問の体系としての「薬学講義」が中心になります。

「薬学的にこのような課題があり、このような仮説が考えられており、研究でここまでわかってきた」

まるで歴史をたどるかの講義は学友からは「わかりにくい」という意見が多かったのですが、個人的には面白い内容ばかりだったと考えています。
とはいえ、冗長な講義ではなかなか国家試験で重要な要点というものは見えにくいことは否めませんでした。しかし、幸いなことに文科省からは薬学教育モデルコアカリキュラムとして、一般目標(GIO)と到達目標(SBO)が設定されています。さらに幸運なことに、日本薬学会編スタンダード薬学シリーズがそのGIOとSBOに沿った教科書を作成されていました。(新刊では
新スタンダード薬学シリーズ編集委員会
が編纂されているみたいです)
この目標をもとに、「何がどうなる」という帰結をイラストや矢印、赤字虫食いのキーワードに落とし込んで知識を整理していました。
このころから、マインドマップでは紙面に入りきらないほど知識量が膨大になってきました。そのため、勉強のプラットホームを罫線ノートに移行させて、矢印と段落分けを意識してまとめることでマインドマップの枝の様子をコンパクトに表現するようなことを行っていました。


薬学の基礎となる薬理学と病態生理学のノート。衛生学、医薬品化学、生薬学、微生物・感染症・薬物治療学などなど、空き時間にひたすらに自分なりのまとめノートを書き上げていた。


情報整理と連想を意識したまとめ、キーワードの赤字虫食いなどの自分なりの集大成。イラストを活用し、薬が組織や細胞のどこに効くのかを把握できるように工夫することや、「何がどうなる」という関係を意識してノートを作成していた。


社会人~現在まで

社会人になると勉強方法は大きく変わり、「パワポスライド式プレゼンまとめ」となりました。
無事に薬学部を卒業し国家試験も合格して薬剤師免許を取得したのですが、臨床現場には立たずデータサイエンスを主とした臨床薬理職(Clinical Pharmacometrician)としての道を選びました。仕事の内容を一言でまとめると「薬の用法用量の根拠を示す仕事」です。(この辺りも紹介できたら良いなぁと思っています)

おそらくまだ体系的な学問として確立がされていない応用領域なので、要点なんてものは全くありません。また、勉強した知識が問われるというよりも「この課題に関してあなたは何を提案しますか?」というような課題解決能力を問われる場面が圧倒的に多くなってきます。今までの勉強法では課題解決といったものには通用しなくなってきたように思います。さらに言うと、学生時代ほど勉強に時間が取れないので、勉強したものをすぐに業務に生かせるような効率化が求められるようになりました。

「それなら、プレゼン用スライドの原案を作るような感じでまとめられればよくないか?」

という発想で100×100mmのメモブロックをスライドに見立ててまとめるということに取り組みました。
勉強法が変わっても基本的な方針は同じです。
「要点は何か」
「連想しやすいか」
ということが盛り込まれている(つもりです)。ただ、「連想しやすいか」に関しては今までとは違い、「相手の目線」で連想しやすいかという要素が入ってきます。そのため、ターゲットにプレゼンする前に上長や同僚に「これで伝わりますかねぇ?」とレビューを挟んでもらいます。手厳しいコメントを頂いた後はスライドを仕上げ直すとともに、空いた時間にメモの原案も更新するといった形でレビュー結果の蓄積も行っています。

治験責任医師への説明における「薬物動態」の注意点の原案。「難解な薬物動態を議論する際には何を話せばよいのか」というプロジェクトリーダーからの疑問に応えるため提案をしなければならなかった。様々な書籍からパワポのスライドを意識して知識をまとめた。

(ブロックメモを愛用しています)

まとめ

私の勉強遍歴をまとめると下記のようになります。

反復練習→要点連想マインドマップ→赤字虫食い要点まとめノート→パワポ式プレゼンまとめメモ

そして、こんな長文の自分ジャーニーを行うきっかけになった「直感と論理」についてせっかくなので自分なりの考察を次回記事で語ります。

さらに最後に(勘のいい方は気づいているかもしれないですが)、「自分の勉強法は直感型?論理型?」ということを蛇足的に評価していきたいと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

温帯熱帯夜


この記事が参加している募集

自己紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?