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言語の性別性

ラテン語系言語の名詞の性別の話ではない。

今、私が教わっているスペイン語の先生たちは女性だ。かつては男性に教えていただいたこともある。
フランス語の先生たちは男性も女性もいる。
以前に2年程習った中国語の先生たちは、男性・女性どちらもいて、大学の第二外国語のドイツ語は女性だった。
それぞれの性自認を尋ねるわけにはいかないので、性別Xの先生がいるかどうかはわからない。

なぜだか、言語Aに対して、それが男性的だとか女性的だとかのイメージが私の中にある。
この点について検索しても出てこないことを鑑みると、あまり人はそう思わないのかもしれない。

スペイン語は女性、フランス語は男性、英語は中性、ドイツ語は両方、中国語は性別よりも集団性、日本語は少し悩ましいが女性っぽい感じがする。
習ってはいないが、音を聴いた時に浮かべるイメージとして、イタリア語・ポルトガル語は女性、ギリシャ語・ロシア語・アラビア語は男性だ。

「音を聴いた時に浮かべるイメージ」と書いたが、これには様々な要素が含まれているように思う。
冒頭に、習った先生の性別を挙げたのは、先生から受けるイメージが言語の聴こえ方に影響するかという思考実験である。どうやらそれはあまり関係なさそうだ。
各言語が持つ音の剛柔・アクセントの強弱の他、音そのものが持つイメージなどの影響があるのだろう。

たとえば、怪獣の名前に「ガギグゲゴ」が多いのはご存じだろうか。
怪獣は、表面がゴワゴワしていそうで、トゲトゲが生えていそうで、手足がゴツゴツしている印象がある。強そう・固そう・尖っていそう…そういう印象が「ガ行」にはある。
人の名前にしたって、「カツコ」は強くてガシガシと人生を歩んでそうだし、「マミ」は優しくおっとりとしたイメージだ。(これは当社比であって、全国のカツコさん、マミさんに恨みつらみがあるわけではありません)

似たような例で言えば、同じ金管楽器でも、トランペットは男性的、ホルンは女性的、弦楽器なら、バイオリンは女性的、ビオラやチェロは男性的、コントラバスは…わからない。

音が人に与える印象はきっと言語学や音声学の分野で研究されているのだろうが、私はその類の本をまだ読んでいないので、専門的な説明はできない。
ただ、そんなふうに私の中で、音の要素が男性的であるか、女性的であるか、あるいは中性的であるかに分類できるようだ。

そして、スペイン語を話す女性はカッコよく、フランス語を話す男性はセクシーに私には捉えられるのだ。

余談だが、フランス語で「フランス」は女性名詞、「フランス語」は男性名詞、

なんでやねん!!!

というツッコミの言葉は男性のイメージだ。

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