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【ARの日常化を目指して】Graffity x NTT QONOQ 制作インタビュー『LOST ANIMAL PLANET』

Graffityは、東京拠点のARエンタメスタートアップです。現在は2C向けにARゲーム事業、2B向けにARエンタメDX事業を展開しております。ARエンタメDX事業では、「最短3ヶ月で“心動かす”ARエンタメ」をコンセプトに、AR技術に特化した新規事業の企画・開発・運用改善まで支援しています。 今回は株式会社NTT コノキュー様と開発を行った『LOST ANIMAL PLANET』の制作について、両社のチームメンバーから座談会形式でインタビューを行いました。


▪️インタビューイー
株式会社NTT QONOQ
マーケティング部門 担当部長 / XRCity PO
岩崎 正典 様
テクノロジー部門 テクノロジーグループ 担当課長 / XRCity担当 
齊藤 裕介 様
テクノロジー部門 テクノロジーグループ / XRCity担当
石黒 けい様

Graffity株式会社
COO / GAME DIRECTOR
斉藤 翔太

左から:齊藤様、岩崎様、Graffity斉藤、石黒様

『LOST ANIMAL PLANET』とは?

6度目の大絶滅時代を迎えつつあると言われている世界を舞台に、すでに絶滅した動物を復活させデータを集めることで、大絶滅から世界を救うことをテーマにしています。
いつでもどこでも楽しめる化石発掘ミニゲーム『発掘チャレンジ』と特定のエリアで発掘できる『フィールド発掘』で化石を集めて動物を復活させることができます。復活した動物は図鑑に登録され、図鑑を模したリッチな画面での動物コレクションや、生息地や生態、あっと驚く豆知識などの実際の研究に基づいた動物データをご覧いただくことができます。
図鑑では復活させた動物ARを呼び出せる「観察モード」も搭載し、動物を画面内の好きな場所に移動させたり、好きな大きさに拡大縮小したりでき、お好みのレイアウトで撮影いただくことができます。

もともとNTT QONOQが自社プラットフォーム『XR City』で展開していた、XR City版『LOST ANIMAL PLANET』を毎日遊べる発掘ゲームや遊びながら学べる図鑑機能を充実させるため個別化した、スマホ向けアプリゲームです。

LOST ANIMAL PLANET アプリ公式サイト
iOS版ダウンロード
Android版ダウンロード

インタビュー

『LOST ANIMAL PLANET』は、XR領域全てをつかさどるQONOQがARの日常化を目指したサービス

NTT QONOQ: 岩崎様

ーNTT QONOQ様がXR Cityで行っている事業の取り組みと、『LOST ANIMAL PLANET』についての概要を教えてください。
QONOQ岩崎:
NTT QONOQはXRに関わる、デバイスからサービス、プラットフォームまで全てをつかさどる会社です。その中でも私たちXR CityはAR/MRのサービスに取り組んでいます。ARグラスの世界が訪れた際、ユーザーに使っていただけるよう、スマホARからARグラスへきちんと繋がるような立て付けでビジネス設計を行なっています。
その中でもXR CityではAR/MRのコンテンツのプラットフォームビジネスを進めてきました。ただ、それだけでは法人のお客様、あるいはコンシューマーのお客様が「AR/MRで何をすればいいか分からない」と言う課題がありました。私たちQONOQも「背中を見せる」ではないですが、プラットフォーマーかつサービサーとして『LOST ANIMAL PLANET』がARの日常化を目指すサービスとして着手を始めています。

Graffity斉藤:XR City事業の中でも『LOST ANIMAL PLANET』は橋頭堡という位置づけの注力事業というところでしょうか?

Graffity: 斉藤

QONOQ岩崎:おっしゃる通りでXR Cityイコール『LOST ANIMAL PLANET』になっていけるような意気込みで取り組んでます。

ー『LOST ANIMAL PLANET』は元々XR Cityに組み込まれていたと思いますが、独立して個別アプリ化した理由について教えてください。
QONOQ岩崎:
2つ理由があって、一点目は『LOST ANIMAL PLANET』が魅力的で市場にも受け入れられ始めていて、XR Cityの目玉となるようなコンテンツとして『LOST ANIMAL PLANET』を育てていくべきものだという確信が持てたことです。

もう一点は、XR Cityというアプリが、サーバー側の制約は少ないものの、アプリ側の制約を受けてしまうことです。例えば、体験のベースが地図UIになってしまうという制約を受けてしまう点です。そこで、メンバーから個別のアプリを作って展開進めた方がいいんじゃないかと言う意見が上がったことが理由となります。

Graffity斉藤:『LOST ANIMAL PLANET』のモチーフである絶滅動物や恐竜というのが、年代を問わないキャッチーで強いコンセプトだったので、アプリ化することによる利点がありそうだなと、初めてお話を伺った時に感じました。

QONOQ岩崎:おっしゃる通りですね。子供からファミリー層に広がっていて、家族全員で楽しんでいただけるものでもありますし、『LOST ANIMAL PLANET』のオリジナルキャラクターも出してます。そのあたりも含め、IPとしてもしっかり育てていきたいと考えています。その中の施策の一つであるコロコロコミックの発売をお待ちください。

※インタビュー後にコロコロコミックと『LOST ANIMAL PLANET』のタイアップ企画が発表されました。詳しくは、こちら!(月刊コロコロコミック12月号にLOST ANIMAL PLANETのタイアップ漫画が掲載!

「スピード感」と「熱量」そして、期待以上のアウトプットを出したGraffityを開発パートナーとして選出

NTT QONOQ: 齊藤様

ー『LOST ANIMAL PLANET』の個別アプリ化を進めるにあたり、開発パートナーとしてGraffityを選んだ理由を教えてください。
QONOQ齊藤:
まず初めに、ARアプリをコンシューマー向けのサービスへと事業化すること自体がものすごくチャレンジングであると私は考えていました。そのチャレンジに対して、一体どういった会社が良いかと考えたとき、やはりARがベースにありつつ「スピード感」や「熱量」が重要であると思いました。その中で、『LOST ANIMAL PLANET』以前に別プロジェクトでGraffityさんとお付き合いがあり、その時に我々が期待する以上のアウトプットを出していただいた経験がありました。そこで、今回このプロジェクトを行う上で適任だと感じてパートナーとして選定しました。

また、AR技術の観点では、我々はARグラスの世界を見据えているので、ARグラス技術への知見が多いGraffityさんはパートナーとして最適だと改めて感じました。
Graffity斉藤:ありがとうございます。Graffity AR Studio事業としてパートナー開発をやらせていただく中で、事業の発足当初からお付き合いのあるQONOQ様からこのプロジェクトへお声がけいただけたことはとても光栄です。

『LOST ANIMAL PLANET』で目指す、AR体験の日常化

ー『LOST ANIMAL PLANET』の開発におけるコンセプトやプロダクトとしてのこだわりについて教えてください。
QONOQ岩崎:子供を起点にして家族全体で楽しんでいただける
ところ。それからARの日常化をするのに、まさにふさわしい体験であるというところです。これまでもXR Cityで同様の体験を実装してきましたが、断片的になっていました。そこで今回の個別アプリ化ではゲーミフィケーションを多分に取り入れた形でお客様を引き込み、日常化することでファンになってもらえるように再設計するところがこだわりとなっています。それをまさに実現していただいたのがGraffityさんとQONOQメンバーの石黒さんだと思っています。

Graffity斉藤:ありがとうございます。まさに日常化というところをキーワードに、個別アプリ版固有の機能を色々と載せました。機能を作り込む中でのこだわり、「ここは大切にしたい」といった思いについて、次に石黒さんへお伺いできればと思います。

QONOQ石黒:はい。大きく分けて2つあります。1点目は先程岩崎も申し上げた通り、ゲーム性を今回の個別アプリ版から追加しました。そのゲームがスムーズにプレイできて、「楽しく」「繰り返し遊びたくなる」。それでいて、子供も大人も楽しめるようなシンプルさも兼ね備えているといったところです。
もう1点はXR City版『LOST ANIMAL PLANET』の時から持っていた要素である、「集める楽しさ」です。元々、XR City版でも集めた化石を一覧で見れる機能はありましたが、正直集める喜びを満たすことが十分にできていませんでした。今回は図鑑が埋まっていく嬉しさを色々と表現できるようにデザインを含め力を入れました。

NTT QONOQ: 石黒様

Graffity斉藤:図鑑のUIは、細部までこだわっていて「もう少し古生物を大きく見せたい」など、お客さんと開発パートナーとの関係性を超えて、ワンチームで議論しながらできたと感じています。

QONOQ岩崎:石黒さんから完成したUIを見せてもらって本当に「図鑑」UIになっていたので私も驚きました。

Graffity斉藤:本当に図鑑UIはこだわりが詰まってますよね。

図鑑UIのイメージ

3ヶ月で企画から開発、リリースできた理由

ー『LOST ANIMAL PLANET』開発を進めていくにあたり進行上で重視した点、苦労した点について教えてください。
QONOQ岩崎:
まずはスケジュールです。5月の頭にGraffityさんへお声がけして、7月中にはリリースしたいと少し無理なお願いをしました。普通の会社さんであれば、すぐに無理とご回答いただくところをGraffityさんはまず一旦踏みとどまって、「どうやったらできるか」というところを真剣に考えていただきました。Graffity斉藤さんを中心に各機能をうまく汲み取りながらスケジュールを組んでいただきすごく助けられました。

Graffity斉藤:ありがとうございます。

QONOQ岩崎:Graffityさんと組ませてもらって良かった理由の大きな一つは、できない理由を考えるのではなく、まずどうやったらできるのかということをしっかり考えてくれるところです。できない理由を議論するのに一切時間を使わないというところは本当にストレスがありませんでした。

リリース前の追い込みでクオリティーアップ
限られた期間でできることは全て行う

ー意思決定以外で他に3ヶ月でやり切った要因やその中でも大変だったポイントはありますか。
Graffity斉藤:
兎にも角にもGraffityとQONOQ様で連携に重点を置いたチームが作れたことだと思います。リリース直前にはQONOQ石黒様にもGraffityオフィスに来ていただき、必要なコミュニケーションの精度や密度を担保いただいて制約なく実行することができました。

QONOQ石黒:リリース前の追い込み、クオリティーアップの期間が一番大変だったことはGraffityさんも同意見だったと思います。大変だったことは事実ではありますが、その期間があったことで一気にクオリティーアップができたことも事実だったと思います。一点具体例を挙げますと、化石を獲得した時にレア度によって表示されるエフェクトです。元々はレア度にエフェクトを入れる予定はありませんでしたが「エフェクトがあった方がレア感が出るよね」とGraffityさんからご提案いただきデッドライン数日前であったのにも関わらず実装したという経緯がありました。通常であればデッドライン優先の意思決定に偏りがちになりますが、「やれる範囲でクオリティーアップできる部分は全部やろう」というのは大変ではありましたが、御社と組んだからこそできたことだと思います。

ー開発については最後の質問となります。重複してしまう部分もあるかと思いますがGraffityに依頼して良かった点や感想についてQONOQの皆様にお一人づつお答えいただけますでしょうか。
QONOQ石黒:スピード感はもちろんですが、それ以上にどうやったらできるかということをギリギリまで粘って検討していただき、「これだったらできるかもしれないです」とご提案いただいたことです。そういったところが今回すごく良かったなと思います。

QONOQ齊藤:私も先ほどコメントした通り、「どうやったらできるだろうか」と言うスタンスでいつも来てくれることです。そういうスタンスでいつも来てくれるので、何か失敗したとしても許せちゃうというか、そういった気分になります(笑)。前向きな姿勢でいつもいてくれるのはありがたいです。
開発部分では、我々NTT QONOQが普段行っているウォーターフォール開発と比べると、見たことないようなスピード感で開発されていたので、その点は私自身も勉強になりました。

QONOQ岩崎:スピード感と品質の面では2名からもコメントがあったので、違う観点で2つ申し上げます。 これはお世辞ではなく、1つはGraffity斉藤さんの存在です。PMとして要件を聞いて消化する能力が異常に高い。これは個人としても素晴らしいなと思います。代え難いことなのでずっとお付き合いをさせていただきたいなと思います。
もう一つは、こちらも人間性についてですが、斉藤さん以外のメンバーの方々もいつも笑顔で楽しくやってらっしゃるというところです。私がいない時も弊社の石黒と一緒にチームで笑いながらやってくれているんだろうなと想像ができました。そこも御社の魅力の一つかなと思っています。

Graffity斉藤:メンバー同士仲はいいですね(笑)。
Graffityが開発パートナーとして関わらせていただく際には、「アプリを作る」のではなく、「事業を作る」と言うことを常々考えています。そういった意味で「できません」ではなく「どうやったらできるか」であるし、どうやったら事業として成立するか、ユーザーさんに喜んでもらえるかというところをメンバーも根本的な目的意識として持つようにしています。そこに類することをQONOQ様からお伺いすることができてとても嬉しい気持ちです。

『LOST ANIMAL PLANET』が起点となる家族のコミュニケーション

ーアプリのリリース後、ユーザーからの反応について教えてください。
QONOQ岩崎:
まず結論を言うと非常に良いです。自分たちが満足したものをリリースできたことで、市場に届いた人たちにも非常に好評です。インタビュープールを何家族か持っており、そこでも子どもたちが夢中になってくれているし、飽きずにやってくれています。また、お父さんに「九州に行ってきてよ。これが獲れないじゃないか」みたいなことを親子で会話している。アプリを起点に家族内で自発的に会話していることはすごくいいことだと思っています。
一方でこちらは私たちの問題ですが、まだプロモーションのアクセルを全く踏んでいません。 第二世代の開発を今まさにGraffityさんと歩み出しているところですが、これがリリースされたタイミングでアクセルを踏み、日本中が騒ぐのが楽しみです。

ー最後に『LOST ANIMAL PLANET』の今後のビジョンや戦略を教えていただけますか?
QONOQ岩崎:
まず、『LOST ANIMAL PLANET』としての戦略は、IPとしてしっかりと育てていくことです。メンバー内で初期から構想している、育成機能やお世話機能をしっかり実装していきたいと思います。それによりARの日常化やこのアプリに対する定着がもっと進んでいくと考えています。 もう一つは先ほど弊社齊藤が申し上げたように、グラスの世界が来た時に「LOST ANIMAL PLANET」を主軸にしていきたいと思っています。今はスマホARですが、毎日ペットのように寄り添ってくれる、あるいはお出かけをした時に新たな恐竜との出会いがある。これをARグラスで行うということもステップでやっていきたいと考えています。

QONOQ齊藤:今後Graffityさんと『LOST ANIMAL PLANET』のムーブメントを日本全国へ広めていきたいです。

Graffity斉藤:間違いないですね。僕らの会社もビジョンとして『AUGMENT DAILY LIFE』と言う言葉を掲げています。まさに『日常化』させていく。最終的に見ている未来がすごく近いと言うこともあり、本事業を全国へ、もっと言えば世界まで広げていきたいということをお話を伺って改めて感じました。本日はありがとうございました。


Graffityでは、AR技術に特化した新規事業の企画・開発・運用改善まで支援するスタジオ「Graffity AR Studio」を運営しており、これまで累計25万ダウンロードを突破したARシューティングバトル「ペチャバト」や、グローバルに展開しているARシューティングバトル「Leap Trigger」など、ARエンタメを中心としたAR新規事業を推進しております。これらの知見を活かし、スピード感を持ってARを活用した新規事業をワンストップでサポートいたします。


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