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永久に輝け、神々の歌〜スーパー戦隊魂2022初参戦記〜

【はじめに】

初めまして、noteやTwitterでひっそりと好きなもののことを書いたりしている灰色と申します。

普段はTwitterで雑多なことをつぶやいたり、T.M.RevolutionFinallyというアイドルグループを推したりしている者なのですが、元々は物心着いたときから親譲りの特撮・ロボットオタクでもありまして、特に作品そのもの以上にアニメ・特撮ソングが大好きです。だいたい、最終話まで視聴した作品数に対して、カラオケで歌える曲が数十〜百倍くらいある感じです。

にも関わらず、これまでアニソン・特撮系のみならず音楽Live自体にほとんど無縁の人生を送ってきたのですが、今年春〜秋から大小を問わずLiveにハマり、一度きりのセトリ・パフォーマンスの貴重性、現地で生歌・生演奏を聴けることの熱さに目覚めました。

そんな中、チケットサイトをチェックしたところずっと(ヒーロー魂時代も含めての)音源や映像で憧れていたスーパー戦隊魂の開催が間近、かつチケットがあるということを知りました。そして出演者欄に並ぶのは、私にとって神にも等しい、絶対にカラオケで歌う歴代ソングを担当された、錚々たる面々。

居ても立っても居られず、即座に土曜日のチケットを購入。売り切れていた日曜日の分も当日券をゲットでき、無事に初参戦にして11/5-6両日参戦してきました。

もう、言葉をどれほど尽くしてもまるで足りないほどに、ただただ熱かった。凄かった。

声出しは不可能で、コーラスやコール&レスポンスが盛り上がる曲では残念なところもあったものの、それを吹き飛ばすかのように、初めて観るレジェンド勢のパフォーマンスは圧倒でした。

ステージに次々と現れるのは、キャリアを20年、30年、40年、50年(!?)と積まれ、年齢を重ねられてもなお、あの頃と同じどころか力強さ・猛々しさを増す、どこまでも強く格好いい神々

このイベントでなければ到底想像もつかないような、豪華絢爛どころではない、究極の共演

一曲一曲が、原体験レベルのはるか昔から今まで続く思い出を呼び起こし、魂を燃えさせてくれました

これは、この日の感動だけは、どうしても今のうちに記録に残しておきたい。

そう思い、当日の特に印象に残った曲について、拙いながらも精一杯の感想を記していきたいと思います。(注:セトリはここで紹介した曲が全てではありません)

【一日目】ガオ酋長山形ユキオ、そして不屈のイントゥデンジャー

・太陽戦隊サンバルカン/串田アキラ
クッシーこと串田アキラ、こないだ個人的に大好きで毎朝見ているラヴィット!で、本人のお誕生日にギャバンとキン肉マンGo!Fight!披露してて最高だったな……76歳にしてあの迫力……とか思ってたら、何といきなり一発目から降臨されました。

イーグル・シャーク・パンサー!フォロー・ザ・サン!キャッチ・ザ・サン!太陽戦隊・サンバルカン!声は出せずとも盛り上がるこの曲。動画だけは見たことがあったので、あのショッカーO野さんの変身ポーズも作品ごとに見れるんだ!と感慨深かったです。

とにかく力強さはいささかも衰えていないどころか、気迫を増しているように感じさせるクッシー。さすがの開幕でした。

・バトルフィーバーJ/Mojo
間髪入れず、続いてはMojoさんのご登場。戦隊ソングでのお名前だけで、ご本人のことはほとんど存じ上げなかったのですが、響き渡る低音ボイスの安定感と伸びやかさ!終始音源以上のクオリティのパフォーマンスを保たれており、貫禄満点でした。バトルフランス!ウィ!から始まる5人のコールができる日を心待ちにしています。

・VAMOLA!キョウリュウジャー/鎌田章吾
これは(珍しく)最後まで視聴済みです!懐かしいなー。着席でも踊れる、楽しくてアガるOPであり戦隊屈指のお祭り、いやカーニバルソングですね。ショッカーさんの前奏口上もあり爆上げです。聴いて驚け!

自分の知る限りでは屈指のキー高ソングなのですが、ラスサビまで完璧+αのパワフルハイトーンで惚れ惚れしました。

あと言及が遅れたのですが、このイベントならではの楽しいポイントとしてサイリウムの色を各作品の推し戦士に合わせてたくさん変えられるというのがあります。キョウリュウジャーでは残念ながらキョウリュウグレーの灰色はなかったので、バイオレットの紫を二階から光らせてました。

・みんな集まれ!キョウリュウジャー/高取ヒデアキ
キョウリュウジャーのエンディングですね。コレクタブル玩具として人気を博した獣電池の数だけいるので、めちゃくちゃたくさんの恐竜(獣電竜)が歌詞に出てきます。マンモスとかが仲間にいたジュウレンジャーからの時代の流れを感じる歌です。後半、特に変身とかロボに関わらない特殊能力系のやつらはみんな振り付けで悪ふざけしてて楽しそうでした。オナラとか目回すやつとか。

・特捜戦隊デカレンジャー/サイキックラバー
イントロからシビれるこの曲。サイラバのサウンドはやっぱり超カッコいい!ギターも冴えまくっています。

そんな彼らも今年?来年?で活動20周年だそうです。実は自分がサイラバを知ったのが、my bestロボットアニメのガイキング LEGEND OF DAIKUMARYU(LOD)のOP「GAIKING」でして、一番好きな曲もそれなんですよね。この日、換気休憩タイムにてスーパーロボット魂2023の開催決定が告知されまして、そちらも参戦したいと思っているのですが、サイラバとクッシーが出てOPとザ・グレートの挿入歌やってくれないかな……と願っています。

・魔進戦隊キラメイジャー/大西洋平
・さあ行け!ニンニンジャー/大西洋平
恐縮ながらどちらも本編は見ていないのですが、元気になれる曲で良かったです。特にニンニンジャーは振り付けがワチャワチャして楽しいですね。飛び跳ねたくなる!

・ハリケンジャー参上!/高取ヒデアキ
忍者繋がりで出ました!本日一番楽しみにしていた曲&アーティストの一つ、生ハリケンジャーです。音域がちょうど良くて気持ちいいのでよくカラオケで歌うのですが、本物はやっぱりとんでもなかった!

ラストのハイ&ロングトーンが凄かったのは勿論のこと、一番好きな「覚悟!覚悟!覚悟しろよ絶対!」を一緒にできて、マジで鳥肌が立ちました。

そしてハリケンジャーが20年を迎え、新作映画が作られるという話題に。なんと高取ヒデアキさん、今年55歳だそうです。どうなってるんでしょうか。しかし、この衝撃は序の口なのでした……

・ガオレンジャー吼えろ!/山形ユキオ
これが生で聴きたかった!ハリケンからこれ、豪華すぎる連続技です。スーパー戦隊ソング史上唯一無二の震撼系吼えまくりソング。そして歌うは、特撮ソング界最強の怪人・山形ユキオ。

過去の動画では「ガオヒューマン」と呼ばれていたり、直前MCでショッカーさんから「移動動物園」と紹介されたりしてたのですが、この日はもはや動物とか百獣とか関係なく、畳みたいな貫頭衣を着て大量のいぐさ繊維を撒き散らかしながら、頭に大量の鳥のカラフルな羽を差した、シャーマン系の部族の酋長みたいな、奇抜を通り越して脳が理解を拒むスタイルで降臨されました。大自然系の戦隊にそのまま司令官・長老ポジションで出れます。

そしてそのまま繰り出される、CD音源がおとなしく思えるような、人間一人分を遥かに超えたエネルギーの爆裂咆哮。

もう、歌がどうとかいう次元じゃありません。動物より人間の方が強いなどというのは思い上がりですが、この人が大抵の生物より強いのは事実でしょう。最高すぎました。

それでいてMCは「あ゛い゛だがっ゛だよ゛」「ま゛だね゛」とかしか言わなくて謎にかわいかったりするので、キャラが全く分からなくて面白すぎました。最強生物として、これからもずっと吼え続けてほしいです。

・バスターズ レディーゴー!/高橋秀幸
リアタイで全話見た大好きな作品!シリアスさと爽快感を両立した名曲で、とても楽しみだったのでこちらも生で聴けて最高でした。

ちょうど今年で10周年。いろんな思い出が蘇ります。金色は黄色と被っちゃうかな?と思い、スタッグバスターの白を掲げていました。Jがメインで敵に回るか?と思わせる回、ボロ泣きしたんですよね……。高取さんによるビート&スタッグの挿入歌は残念ながらこの日はありませんでした。

・キズナ〜ゴーバスターズ!/サイキックラバー、高橋秀幸、鎌田章吾、幡野智宏
エンディングも聴けて嬉しい!どうしても藤原啓治さんのことを思い出して切なくなってしまいますが、彼ら2人は最高のバディでした。

・激走戦隊カーレンジャー〜フルアクセル・バージョン〜/高山成孝
この日が「戦隊魂」初出演という高山さん。フルアクセルでイントロからブチ上がります!他のご活動については存じ上げないのですが、歌唱もまるで当時と遜色なく、リアタイ世代勢を中心に拍手で大盛り上がりでした。両日配信もあったので、芋羊羹を食べながら自宅で熱唱してた人もいるとか。

・救急戦隊ゴーゴーファイブ/石原慎一
ついに来ました!国内屈指の重低音ダンディボイスの持ち主、石原慎一さんのこの歌を生で聴くのが楽しみで楽しみで。「重甲ビーファイター」をリアルタイムで観てたときからのファンで、「仮面ライダーAGITO」も含めた三大石原特ソン(勝手に命名)はカラオケでほぼ必ず歌うくらいです。555の挿入歌の「Dead or Alive」もいいよね。

そして、そのステージはやっぱり期待以上でした!底なしの声量で、「Save the earth!! Save the life!!」のところで空気も客席も震えまくり。62歳……シブすぎる……

・大戦隊ゴーグルV/Mojo
もともとはそこまでキャッチーさがないので、戦隊ソングの中では特に好き!というわけではなかったのですが、Mojoさんの生歌だとまるで別物でした。サビで手拍子があるのも楽しかったですね。

・超電子バイオマン/宮内タカユキ
宮内タカユキさんといえば、「仮面ライダーBLACK RX」や「特警ウインスペクター」などの超絶パワフルで彼にしか歌えない特撮ソングを筆頭に、昭和後期〜平成初期に数え切れないほどの名曲を歌われた、レジェンド中のレジェンド。「アニメソング界の大魔神」の異名を取られるお方です。

しかし、同時に今回の出演者の中で、唯一ご体調が心配な方でもありました。十数年前のものと比べ、近年は明らかに喉をはじめコンディションが万全でないように思われたからです。もちろん、御年67歳というご年齢も理由かとは思うのですが……今改めて検索したところ、2011年に脳梗塞を発症されていたこと、昨年の戦隊魂も体調不良でお休みされていたことを知りました。

しかし、この日の宮内さんは、まさに全身全霊で歌われており、先述した自分が観た映像のときよりも、力強さを取り戻されているように見えました。「バーッとバイオ!フラッシュアウト!」という特徴的なサビを、パワーを込めて歌い上げておられました。

歌い終わられた後、MCへ。「普段でしたらエンディングの『バイオミック・ソルジャー』を歌うんだけど、今回はこのイベントで今まで歌ったことのない曲を歌ってみようかと」。

そして流れる、戦隊史上でも最強に燃え上がる、あのイントロ!

・イントゥ デンジャー カクレンジャー/宮内タカユキ
素直に、奇跡だと思いました。
カクレンジャーは直撃に近い世代で2周以上見ており、歌詞とメロディが極めて独特でキャッチーというよりは異彩を放っている主題歌(『あれはなんなんじゃ なんじゃなんじゃ〜 にんにんじゃ にんじゃ〜忍者〜』のアレ)に対し、この曲はまるでカクレンジャーが高速で駆け出すようなイントロに始まり、特徴的な女性コーラスと宮内さんの剣戟のごとき歌声がまさしく「人に隠れて悪を斬る」彼らにピッタリな、至高の挿入歌。

特にカクレンジャーは強力かつ個性的な中ボスキャラがとても多く、シュテンドウジ兄弟ダラダラにはレッド以外が囚われて孤軍奮闘を強いられるなど、苦戦からの逆転勝利という王道のカタルシスを強く感じさせてくれる作品でもありました。そして、そうした逆転シーンを何倍にも盛り上げ、記憶に焼きつけてくれた曲こそが、この「イントゥデンジャー」でした。

宮内さんのご体調を心配していたほどだったので、この曲については諦めていたのですが、まさか生で聴けるとは。それも、20年以上のイベントの歴史で初披露されたのが、自分の初参戦の日だとは。

「月の叫びに 風が吠えるぜ」という宮内さんの歌声は、まさに何度でも立ち上がるニンジャレッド・サスケのごとく、不屈の魂が乗った鋭さと力強さ

本当に本当に、心底感動と感謝が止まりませんでした。

MCの際などにはまだ苦しそうなご様子でしたが、死力を尽くして一回一回のLiveに望み、一歩ずつ一歩ずつ回復の道を諦めずに進まれる姿。そしてその過程であっても、何よりファンに少しでも喜んでもらうことを考える心そんな宮内タカユキさんこそ、尊敬できる真のヒーローだと、心から思いました。

困難を極める道のりかとは思いますが、これからも少しずつでも回復されることを、そしてまたその世に二人といない歌声を聴かせてくださることを、心から願っています。

・侍戦隊シンケンジャー/サイキックラバー
すでにチケット代の10倍くらい燃えさせていただいたのですが、まだ祭りは終わらない!ここからがラストスパートです。

まずはサイラバの代表曲、シンケンジャー!「レッツ武士道」や「天晴れ!」をコーラスしたい思いはあったものの、リズムに合わせて刀で斬るような動きに合わせてサイリウムを振るのも楽しく、納得の大盛り上がり。また、ラスサビ前の「大きな夢を照らすために 今日も朝日がフジヤマのぼる」のところが特に素晴らしかったです。サイラバの生歌、本当に天晴れ

・炎神戦隊ゴーオンジャー/高橋秀幸
さあ、高橋秀幸さんの誇るもう一つのエネルギッシュ戦隊ソングといえばこちら!サーキットを思わせるようなサウンドから幕を開ける、車戦隊系特有の疾走感に溢れた曲です。

会場で初めて知ったのですが、サビでハンドルを回すような動きをやるのも楽しいです。本当に明るく陽気なビートで、自分も走り出したくなるような曲。そしてゴーオンジャーOPといえば、終盤のサビ前〜落ちサビで静かに丁寧に上がっていくボルテージと、ラスサビ2段構えによるギアチェンジ転調!カラオケ殺しのダブルサビ、生歌はひたすら圧巻の一言です。高橋秀幸49歳すげー!!

・動物戦隊ジュウオウジャー/高取ヒデアキ
満を持して来ました!!一番最近最終回まで観た、それもリアタイで追ってた大好きな作品であり、文句なしの大傑作・ジュウオウジャーです。メンバーと敵幹部全員大好き!ジューマンと敵のガワ最高!!本能覚醒!野性大解放!!サイリウムはセラ様の青!

ちなみにずっとちょっとだけキーが届かずカラオケで上手く歌えなかったのですが、最近安定して歌えるようになって嬉しい曲でもあります。

高取ヒデアキさんの生歌の凄さはここまででも既に分かってましたが、シャウト(アーァ〜のとこ)とかも含めてやはり超絶カッコいい。何より、2番のサビ前の「イーグル!シャーク!ライオン!エレファント!タイガー!」に続く部分。「ザ・ワールド!覚醒!」になっているバージョンはどこかで聴いたことがあったのですが、今回は「ザ・ワールド!バード!!」という完全バージョン。バド肌が止まりませんでした。

戦隊魂をナメるなよ!!

・科学戦隊ダイナマン/Mojo
OPラッシュのラストを飾るのはやはりこのお方!Mojoさんの中でも最も、というか一つだけ極端に火力が高い爆発の歌ことダイナマンです。

ダイダイダイダイダイナマン!ダイダイダイダイ大爆発だ!ダダダ!」という、作品同様に最初から火薬の量がおかしい狂った歌。それでも、Mojoさんの歌声の絶対的な安定感によって、ネタ曲ではなく名曲としてのクオリティが保証されております。

燃えろ火の玉!

燃えろ火の玉!

必殺必殺スーパースーパーダイナマイト!!!

ダイダイダイダイダイナマン!!

ダイダイダイダイダイナマン!!!

爆発!!!

爆発!!!!

科学戦隊ダイナマン!!!!!!

いやこの70歳やべーー!!!!

その後、クッシーによるサンバルカンの挿入歌、全員による「伝説」と続き、一日目は幕を下ろしました。

【二日目】29年越しの悲願!人生初の生・転身だァァッ!

当初は「二日目観たいけど売り切れじゃ仕方ないな、初日も豪華だし」と思っていたのですが、始まってからバトルフィーバーJ(2曲目)あたりでは既に、若干数出るという当日券を狙うには翌日何時から待機してればいいかと考えを巡らせておりました。その結果、無事に翌日の当日券を早すぎて一番に購入完了でき、二日目も参戦できました!

なぜ二日目をそれほど熱望したか。それは、一日目と比べてこの日は戦隊の曲というよりその人を生で観たい!というアーティストの方が複数出演されること、そして自分の29年越しの願いを叶えるためでした。

・進め!ゴレンジャー/ささきいさお・堀江美都子
はい、まさかのいきなり初代戦隊。

そして、一度は観たかったのが、ささきいさお御大・80歳の歌うお姿。

いくらなんでも、凄すぎました。

何らかのバイオ的な技術を疑うくらい、大昔の動画と全く変わりません。見た目も歌声も、イメージするささきいさお御大、そのものです。

ド派手に煌めくレッドのコートに、足がまっすぐ伸びる長身。いつまでも変わらない、ダンディオブダンディ。

そして横に立つアニソン界の女王、ミッチーこと堀江美都子さんの存在感も凄まじく、歌声にはやはり些かの衰えもありません。ちなみに自分は彼女の曲だとボルテスVが一番好きです。

疑う余地なく、日本アニソン界最高齢にして最強のデュエット。人格面・ビジュアル面ともに非の打ち所がないカイドウとビッグマムみたいなものです。?

もちろん曲自体も最初の戦隊のOPなので当然盛り上がるのですが、それ以上にこの2ショットの存在感そのものが絶大すぎる。それに尽きます。

・ジャッカー電撃隊/ささきいさお
スーパー御大タイム・継続!

ゴレンジャーの次はこれだろう、と言わんばかりの選曲。昔の曲だからか、特にLiveだと印象が違い、クールさにパワフルさが加わり音の深さも段違いでカッコいいです。突っ込め突っ込め突っ込め突っ込めヘイ!フォアカード!!

とにかく、御大が凄すぎます。

・電撃戦隊チェンジマン/KAGE

KAGE、それはご存じ天下の影山ヒロノブの別名義!当時、10代でやってたバンドが解散して仕事がなかったときにチェンジマンを歌うことになり、そこから人生が変わっていった思い出の曲、と語ってくれました。

日本の誇る永遠のアニソン王は還暦を過ぎてもますますパワーアップしているようで、イントロから休まずに続く疾走感と畳み掛けるようなテンポが特徴のチェンジマンも、くるくる回ったり走ったりしながら軽快にパワフルに歌ってくれました。やっぱりアンタ流石だよ……。影山さんもまた、生でどうしても見たかった&初めて見たアーティストの一人なので、そのお姿と歌声を目と鼓膜に焼きつけました。

・五星戦隊ダイレンジャー/NEW JACK拓郎

気力!転身!オーラッ!チェンジャーッッ!!

天に輝く五つ星!五星戦隊!ダイレンジャー!!

この人のこの歌が何よりも聴きたかった!!!!

ピンポイント世代であり我が最愛の戦隊ダイレンジャーのOP。現在もYouTube配信にて、何周目か分からない再走中です。

怪しげなイントロから、あのスタート。劇中のハイライトシーンが差し込まれた映像が脳裏に蘇ります。そして「転身だァァッ!」「気力だァァッ!」という、これ以上ないほどにシンプルなスタート。ひたすら気力を放ち続けた末、やってくる最後のシャウト。

リアルタイムで見ていた幼少期から、何度歌ったことか数え切れません。何度カラオケで同じ映像を眺めたか、とても思い出せません。「問答無用」とか「変幻自在」なんて言葉も、幼稚園に入る前からこの歌が教えてくれました。

生ダイレンジャー、ただただ最高でした。

・俺たち無敵さ!ダイレンジャー/NEW JACK拓郎

エンディングも来たァァッ!!

ハッ!ハッ!ハッハッ!飛んでくるくる凄いやつ!地球で一番強いやつ!

首都高を5台の専用バイクが美しく隊列組んで突っ走りながら、ひたすらダイレンジャーが無敵だということを高らかに叫ぶ歌。29年間、こちらも耳から離れたことはありません。

大好きなダイレンジャーをイメージして、ED映像のロッドのように赤いサイリウムをグルグル回して……ただただ幸福な時間でした。

OPもEDも、本編同様に純度100%の超熱血。ひたすらに猛々しい歌詞。しかしそれでいてどこか、余韻の中にヒーローが去っていくときのような寂寥感をかすかに覚えてしまうのは、NEW JACK拓郎さんの個性的な歌声と歌唱法が成せる妙技としか言えません。

そうした独特のメロディからは偶然か必然か、陰陽の戦いは永久の輪廻として運命づけられており、どれほど時を経ても終わることはないという、本編ラストの無常にして強烈なメッセージまでもが思い出されます。

しかし、それでもなお、ダイレンジャーは無敵。泣いてる君の微笑み見たくて、その未来を守り通す、天に輝く五つ星。彼らは時を経ても、邪悪なるゴーマが蘇れば再び立ち上がり、孫の世代も、その先のずっと未来も、その時代の人々を守るために戦うのです。

だから、自分にとってダイレンジャーの最終回は決して「伝説のちゃぶ台返し」でも「オモシロ&シュールすぎるラスト」でもなく、とてもポジティブで、放送が終わってしまってもずっと夢を見せ続けてくれるものだったのです。

そんなダイレンジャーが、29年間ずっと大好きです。

原体験として刻まれた作品を、今でも大好きだと胸を張って言える。エンターテイメントとして楽しみ続けるだけでなく、メッセージの解釈をも今なお深めることができる。

そして、29年という時が経ってもなお、ずっと大好きだった歌を、生で、迫力満点で聴ける。その素晴らしさを、同じように作品と歌を愛するどこかの誰かと共有することまでできる

これほど幸せなことがあるでしょうか。

自分にとって何よりも大切な作品であるダイレンジャーの、最高のOPとEDを、今なお歌い続けてくれるNEW JACK拓郎さんと、それを我々が見るステージを提供してくれるスーパー戦隊魂に、心の底から感謝したくなった瞬間でした。

・恐竜戦隊ジュウレンジャー/佐藤健太
ダイレンジャーのところで既に現地でも心身燃え尽き気味で、noteの方も相当熱量使ったのですが、戦隊魂は全く休ませてくれません。

一年巻き戻り、太古からの時の流れを思わせるような壮大なイントロから始まるのは恐竜戦隊ジュウレンジャーのOP。

この曲最大の魅力はやはり、物語のページをめくっていくようなファンタジックな曲調と、それを一層響かせる佐藤健太さんの爽やかで透き通った歌声でしょう。全く変わらない美声をこの日も披露してくれましたが、御年55歳だそうで……低めダンディ系の声ならともかく、この声質と歌唱力をキープしているのはマジでとんでもないです。

ちなみにジェットマンとダイレンジャー、カクレンジャーはそれぞれ何周もしているのに、なぜか間のジュウレンジャーだけはまともに見たことがありませんでした。つい先日その利益を思い出したのですが、敵怪人のドーラモンスターが怖すぎて家に来る夢を見たのがトラウマになり、それから見られなくなっていたからでした。

・爆竜戦隊アバレンジャー/遠藤正明
なんとか生で一目見たかった・聴きたかったお方の最後の一人、遠藤正明。齢55にしてなお「アニソン界の若獅子」
と呼ばれ続け、そしてその歌声も止まるところを知らずに進化し続ける、世界トップクラスのアニソン、否、ボイスモンスター。近年もウルトラマンZのOPなど、彼以外には逆立ちしても歌いこなせないような曲に挑戦しては遠藤カラーに染め上げており、常にその最盛期を更新し続けているお方です。

そんな彼が「どこに呼ばれたときも歌うようにしている、大切な曲」と語ったのがこのアバレンジャーOP。来年は20周年ということで、なんと10周年では何の動きもなかったにも関わらず、新作映画の制作が発表されたのも記憶に新しいところです。やはりここは、ver.2022を遠藤正明に歌ってほしいと思うのが人情でしょう。

この日も、当時より遥かに進化した彼がパワフルに歌い上げ、ロングトーンも伸びやかに響く、音源を大幅に凌駕する最新最強の遠藤正明によるパフォーマンスでした。

・光戦隊マスクマン/影山ヒロノブ
こちらは影山ヒロノブ名義
ですね。気!気!オーラパワー!というサビと、何よりも「戦う君は美しい」という他に例を見ない歌詞が一度聞いたら忘れられない、個性的な曲です。これも生で聴けてよかった。影山ヒロノブ、凄いよ……

・俺こそオンリーワン/MORISAKI WIN
出ました、最新作!歌うのは新進気鋭の人気俳優、森崎ウィン!個人的に「レディプレイヤーワン」「HiGH&LOWシリーズ」の印象が強い彼ですが、舞台などで飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍だそうです。そんな人が戦隊のOPに抜擢されるというのもまたすごい話で、制作側の攻めの姿勢を感じますね。

ショッカーさんが「平均年齢を大きく下げてくれました」と話す通り、Liveスタイルも若い!楽しそう!煽る!よく走る!全く違うテイストで、まさに祭りだ祭りだ!という感じで会場全体も当然大盛り上がりでした。

・オーレ!オーレンジャー/速水けんたろう
60歳にして今なお永遠の歌のお兄さん、
速水けんたろう。そんな彼が歌う、自分に近い世代の曲です。こちらもリアタイで見てました。

これも開始からフルスロットル系の曲で、サビが2段に分かれており、その2段目から曲が始まるという、た非常に特徴的な構造です。が、そんなことを気にしなくても走り出したら止まらないぜ!オーレ!食らいついたら離さないぜオーレ!と歌っているだけで、聴いているだけで楽しい。これぞ戦隊ソングです。「とびきり熱い『全ての仲間』」と替え歌してくれたのも激アツでした。さすがお兄さん!

・地球戦隊ファイブマン/鈴木けんじ
未視聴なのに加え、前後の作品のOPがとても好きなのに対して、こちらは音源だけだとキャッチーさや盛り上がりに欠ける気がして、聴く機会が好きな戦隊に比べると正直だいぶ少なかったのがファイブマンの曲でした。

しかし、鈴木けんじさんの生歌は全く違った!安定性はそのままに、それでいてこの曲の特徴である吹き抜けるような爽快さが最大限に生きる歌い方を、完全にお手のものという感じで披露してくださいました。

また、鈴木さんは以前から「MCで滑らない話を聞くのが今年も楽しみ」というコメントがついていたくらい、お笑い担当としても重宝されている様子でしたが、今年のMCもやってくださいました。お見事。

・超獣戦隊ライブマン/嶋大輔
サビの唸りを上げるような感じが大好きで、よくカラオケで歌う曲です。まさか嶋大輔さんの生歌で聴けるとは思いませんでした。青春爆発ファイアー!青春炸裂ファイアー!

あと嶋大輔さん、生で見るといかに身体がデカいかよく分かりました。

それはともかく、決して戦隊シリーズでの持ち歌が多くない方々までもが万全に仕上げて参戦してくるのは、本当に並大抵のことじゃないですし、出てくださることそのものにやはり大感謝です。テレビのバラエティで見る姿とは違い、とことんシブかった!

・高速戦隊ターボレンジャー/佐藤健太
嶋大輔さんともう一人、出演者がそのまま主題歌を担当していたのはこれしかありません、というショッカーMCからスタート!

元祖・車戦隊らしい速いテンポながら、語りかけるようなパートもある名曲。レッドターボ・炎力からの「若さ全開5人の中に君がいる」という言葉は当時の子供たちにとっては夢のような言葉、キラーフレーズだったに違いありません。

2番では上着を脱ぎ捨て、劇中さながらの赤ジャケットで歌唱!当時の子供たちに今もそのまま夢を与え続けてくれる佐藤健太さん55歳、お見事です。

・轟轟戦隊ボウケンジャー/NoB
まさしくロックそのものなハイトーン&シャウトボイスが特徴的なNoBさん。この日は先にゴセイジャーのOPも披露してくれました。マイクスタンドをブンブンにぶん回すスタイルで、そのためにスタッフさんが忙しなくセットと回収を繰り返すのが面白かったです。

世代交代と共にキーがどんどん上がっていく21世紀戦隊ソングを象徴する一曲であるボウケンジャー。音源の時点でも相当に大変そうな曲なのですが、生だと高音が安定して伸びる伸びる、響く響く。ビジュアルも誰もがイメージするハードロックシンガーそのもので、他のベテラン勢とはやはり違った若いパワー!という印象を一層強めたのですが、御年58歳でした。ただ単に本人そのものが凄すぎた。

というか、今調べてたら聖闘士星矢の「ペガサス伝説」歌ってたのもこの人だったんですね……そりゃすげーわけだわ…………

・鳥人戦隊ジェットマン/影山ヒロノブ
影山の大将、3度目の登場!自分も大好きな戦隊、ジェットマンのOPです。今回彼の歌ではこの作品がやっぱり一番聴きたかったので、嬉しかったですねー。

ビルの合間をジェット機編隊が駆け抜けるOP映像の特撮に、青空を突き抜けていく歌声シンプルで子供もすぐ覚えられるサビ。最高です。

さて、ジェットマンといえば、「戦うトレンディドラマ」という言葉が一人歩きし、メディアの特撮ヒーロー特集で取り上げられるときもひたすらドロドロの恋愛にかまけてるネタ枠の戦隊みたいな扱いを受けることも多々あります。

しかし、幼少期の自分にはそんな要素が理解できるはずもなく……それでも毎回ワクワクさせられたのは、次々に現れる強敵とのバトル、苦戦の末に新兵器やロボットが登場して逆転するカタルシス、差し込まれるギャグ回のシュールさ、敵幹部たちの思惑と勢力図の急変など、スーパー戦隊としてのストーリーの完成度自体もとても高かったからに他なりません。

願わくば、いつかはエンディングの名曲「こころはタマゴ」、そして挿入歌「時をかけて」が生で聴けたらと思います。というか他にも好きな歌ばかりですし、影山さんソロのLiveもあれば是非行きたいですね。

・秘密戦隊ゴレンジャー/全員
東京公演ラストはやはり、ささきいさお御大&全員でのこの曲!バンバラバンバンバン!でおなじみのアレです。いつまでも色褪せない歌声、そして何よりも今なお響き続ける、故・渡辺宙明先生による至高のサウンド。

惜しまれながらも今年6月、享年96歳にしてこの世を去られた先生ですが、最後の最後までその作曲センスとパワーは衰えることなく、45作目の機界戦隊ゼンカイジャーに至るまで、本当に星の数ほどの名曲をこの世に生み出してくださいました。

それもあってか、両日ともやはりMCで先生のことに触れられる方も多かったですが、皆さんが揃って先生の曲の特徴的な響きと素敵さに触れ、そしてその曲を堂々と、実に楽しそうに歌われていたことが、強く記憶に残りました。特にささきいさお御大は「先生は、大往生だから」と仰っていましたが、これも他の誰よりも御大だからこそ言える言葉だったと思います。

戦隊のみならず、ロボットソングをはじめ数えきれないほど自分にとっても特別な曲、愛する曲を書き続けてくださった、渡辺宙明先生。きっと先生も天国の上で、永久にその子供たちにも等しい楽曲たちが歌い継がれていくことを、あたたかく見守ってくださっていることと思います。

軽快さと迫力を兼ね備えたこの曲の響き、そしてスーパー戦隊魂2022という最高のイベントの大団円に浸りながらも、そんなことに思いを馳せました。

【おわりに】〜英雄たちの歌よ、不滅なれ〜

怒涛の二日間が終わりました。

豪華絢爛すぎる出演陣が、たったの2〜4曲ずつだけに全力投球をしていくという、考えれば考えるほどとんでもないイベント。

年齢などヒーローにとってはただの数字に過ぎないということを証明するかのような、神々にも等しいレジェンドの皆さんの歌声。

世代も性別も、マイベスト戦隊も違う観客の一人一人が、それぞれにとっての「特別な曲」が流れた瞬間、興奮を隠せない様子。

改めて端的に、俯瞰視点で素晴らしかったところを挙げていけば、こんなところでしょうか。初参戦して本当によかった。そう心から思える、戦隊ファンにとって最高最強のイベントでした。


さて、以下はごく個人的な話になり、イベント自体の内容とも離れますので、それでも構わないという方だけご覧ください。

自分は今年の秋のイナズマロックフェス参戦以降、これまで行ったことのなかったアーティストのLiveにも積極的に参戦するようになり、生の楽曲演奏・歌唱の魅力と、Liveの場自体が持つ強烈な磁場に魅せられました。

去年まではほとんどLiveとは無縁の生活でしたが、今は一回一回が別の刺激と感動に溢れていて、語っても語り尽くせないほど楽しい日々を送っています。

しかし、カラオケでこそ毎回全力で熱唱しているものの、自分にとって一番大きな好みのルーツである昭和末期〜平成の熱血系特ソン・アニソンのLiveについては、ほとんど開催されていないと思い込み、情報収集もしておらず、存在を認識しないままだったものがほとんどでした。また、何かの機会に見かけても、また今度でいいや、と思って流していたものがほとんどでした。

けれど、そんな自分の心に張り付いて離れない出来事が、今年起こりました。

8月、鵜島仁文さんが、享年55歳という若さでお亡くなりになられたことです。

Gガンダムの主題歌「FLYING THE SKY」「Trust You Forever」を歌われた方で、自分はどちらも大好きでした。カラオケでもよく歌います。

そして、自分にとっては数少ない、生歌を聴いたことのあるアニソンシンガーでもありました。

Vガンダムの川添智久さんとのコンビで、学園祭のゲストに来てくれたときのことです。大学の教室の音響設備はそれはもうひどいものでしたが、生で聴く鵜島さんの歌の素晴らしさはそんなことを吹き飛ばすほどのエネルギーに溢れており、忘れられない体験になりました。

それから特に活動を追ったりはしていなかったのですが、訃報を目にして、真っ先にそのことが思い浮かびました。同時に、もう一度あの雄々しくも美しい歌声が生で聴きたかった、と思ってしまいました。

推しは推せるときに推せ」という言葉も、最近はよく聞かれます。

主に、人々が「推している」様々なものの終わりを意識して、その時が来ても悔いることのないように今応援しよう、迷ったら推そう、というような意味で使われる言葉です。

では、こと生身の人間が演じるキャラクターや、歌い奏でる楽曲に関してはどうでしょうか。

特に、昔から我々が好きだった、アニメや特撮作品については、どうでしょうか。

あの作品からもう何年経った何十年経った、自分も歳をとった、とノスタルジーに浸るのは簡単ですし、自分もよくやってしまいます。

ですが、忘れてはいけないのは、その作品に関わった方々もまた、歳を重ねられているということです。

番組を見て盛り上がっていた幼児も、玩具を買ってくれた家族も、演じていた俳優さんや声優さんも、楽曲を歌い続けてこられたアーティストの方々も、誰にとっても流れる時間は平等です。

当時若手だった方も、じき中堅になり、大物になり、そしてレジェンドになられます。

ここまでの記事で紹介してきた通り、特撮・アニソン界にはあまりにもリビングレジェンドが多く、衰えるどころか力強い姿を見せ続けてくださっているため、ともすれば我々はそのことを忘れがちか、あるいは考えないようにしがちです。

しかし、どれほどの鍛錬を重ねても、健康を維持しても、不老不死の人間というものは存在しません。

何十年と変わらずにパフォーマンスをされている方々も、進化を見せ続けてくれている方々も、いつかその精力的なご活動には終わりが来るのです。

それがどういった形での終わりかは分かりませんが、いずれにせよ当然ながらほぼ確実に、自分の寿命が来るよりも早くに訪れるでしょう。

言わずもがな、30代、40代と、もっと早くにお亡くなりになられた方々を挙げればキリがありません。もっと輝く姿を見たかった人、歌声を聴きたかった人、そんな人々を思い出すたび、ファンの悲しみは癒えません。

だからこそ、今活動してくれているレジェンドの方々への感謝は、本当に並々ならぬものがあるのです。

話を広げすぎないようにします。詰まるところ、今年のイベントで全ての出演者の方々が素晴らしいパフォーマンスを見せてくださったのは、決して当たり前のことではないということです。

戦隊シリーズはこれからも続いていってほしいですし、このイベントも同様に続いていってくれることを願います。

しかし、一方で過去作品の歌手の方々がこの先5年10年20年と、全員がご健在で歌い続けられるかどうかは、決して続いて当然のことではない、確定している未来ではないのです。

御年55〜80歳という最強レジェンド陣の歌声に惚れ惚れしながらも、同時に鵜島さんの歌に思いを馳せた自分の胸に去来したのは、こうした思いでした。

この頃の自分は最新の曲や未知のジャンルを追うことも面白いですし、ファンが埋め尽くす巨大な会場で完全燃焼するLiveも、ツアーを追って全国行脚をするのも、最高に楽しい体験です。

けれども同時に、自分の心の一番深くに響き続けて、幼少期から今までアイデンティティを作り上げてくるのに最も強く作用してきた、英雄たちの歌を絶対に忘れたくないという思いを、改めて胸に刻みました。

そして、何度も勇気と気力をくれた歌手の方々と実際に出会い、パフォーマンスを観られる機会の一つ一つが限りなく貴重であること、代えの効かない体験であることを、何よりも強く感じました。

だからこれからは、たとえTwitterに同好の士がおらずとも、自ら情報を集め、可能な限りのイベントに参戦したいと思っています。もちろん、それは義務感ではなく、純粋に楽しみたいからですが、同時にわずかでも後悔を減らしたいからでもあります。

自分は、たとえ最新作を追えなくなっても、ほとんどの作品のストーリーを最後まで見る元気がなくても、スーパー戦隊の歌が大好きです。昔の特撮ソングが、アニメソングが、この上なく大好きです。

その大好きな曲を聴く機会を、もう逃したくない。後悔したくない。たとえ終わりが来るとしても、それまでに少しでも強く、一回でも多く、全身に刻み込みたい。そして、その先はこの世の片隅で自分も死ぬまで歌い続けたい。

もちろん自分は歌手ではないし、何の影響力もなく、ただカラオケが好きなだけの一般人ですが、それでも渡辺宙明先生の楽曲がずっと歌い継がれ、不滅のものとして残り続けるように、愛する歌の素晴らしさを、ずっと忘れずに叫び続けたい。

そのことを、スーパーヒーロー魂2022という最高のイベントのおかげで、魂に誓うことができました。

本当に、ありがとうございました。


来年も絶対に行くぞォォッ!みんなァァッ!!




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