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パリ生活ゴ(3)わしゃマッシャンやないで

「パリ生活ゴ」では、語学テキストにはあまり登場しない
パリの日常生活シーンと、パリジャンがフツーに話している『パリ生活ゴ』を紹介。(2002年〜2016年にフランスニュースダイジェスト誌面、サイトに掲載されたGDR執筆コラムに修正、加筆)

が、ご注意を!!!
こなれた俗語が満載。
なので外国人の私たちが使うのはオススメしません。
失礼になったり、誤解されたりするリスク大です。
なので、聞いた時に理解できてOKというスタンスで眺めて下さいね。

また、スキットはGRDが全て作成したので、文自体はフランス人の口から出てきたネイテイブフレンチではない箇所もあります。
が、全てネイテイブチェックをかけています。
これらの文は、外国人フレンチだが、意味はバッチリわかる、という内容ですのでその点、ご理解下さい。

scène 3. わしゃマッシャンやないで

<シーン 3 >
私の名は『エキゾチックな』 外国人名なのか、よくフランス人をパニックにおとし入れる。役所では、安物の指輪を3つも付けた庶民代表格風のマダムが 'Quoi ?' と一喝。私の名が聞き取れないのは、彼女のせいではなく、『変な』名を持つ私が悪いのだといわんばかり。何度もつづりを言わせた挙句、結局あきらめたのか、呼び捨てにしてくるのがオチ。 今では名前をタイプし、見せるようにしている。

あるエピソード。とある語学学校に通っていた頃だ。担任のマダムはフランス人には珍しく、時間に遅れることがなく、それだけでわたしゃ好感を抱いていた。その彼女にも私の名は脅威だったのだ。私の名を前に眉間には深いシワ、口はヘの字にひんまがり、顔は苦悩に満ちていた。 そんなある日、彼女は私を「マッシャン(あれあれ)」と呼んだ。これには私の血がたぎった。「マッシャンやないで。確かに、フランス人には発音しにくいのは分かるけど、語学教師やったら外国語を発音する努力して~や」。

以来、彼女は顔をひきつらせながらも、努力をしてくれるようになった。

<使えるパリ生活ゴ 3>
A : La 2
   2チャンネル。

B : ①Quoi ?
  えっ?

A : La 2, s'il te plaît.  Sylvie va passer dans une émission sur les lesbiennes.
   2チャンネルお願い。シルビーがレズの番組に出るの。

B : ②Quoi ??? C'est pas possible ça, elle sortait avec ③machin, un aristo.
     なに~? デートしてたじゃん。何とかっていう、貴族の(男)。

A : Elle a changé.
     彼女、変わったのよ。

〜解説〜
① quoi?は人が言ったことがよく聞こえなかった時に聞き返すぞんざいな言い方【Pardon? Je vous demande pardon?】。

② この場合のquoi?は信じ難いことを聞いた時に、驚きの感情を込めて聞き返すぞんざいな言い方【Pardon? Vous vouliez me dire que~】。
この表現の後にはQu'est-ce que c'est que ça? Qu'est-ce que tu racontes? C'est pas vrai~.などが補足されることが多い。

③ machinは、あの、あれあれ【chose】。
名前や名称が思い出せない時や、あえて言いたくない時に使う。ラテン語を語源に持つmachine(la)機器、発明物の男性形として19世紀ごろに派生。
<同意語> trucもあの、あれあれ【chose, quelque chose, objet】。
!trucは人を指し示すのには用いない。
!trucには好み、関心事という意味もある。(例)La cuisine, ce n'est pas mon truc. 料理、ワシはごめんだね【La cuisine, ce n'est pas ma tasse de thé】。

❤️では scène 4 でお会いしましょ❤️


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