『トラウト・フィッシング・イン・トーキョー』、『シナプスとニューロン』歌詞

 こんばんは。

 あしたはギリシャラブのアルバム『魔・魔・魔・魔・魔』のリリース日です。
 去年の暮れに京都のMusic Studio SIMPOで『聖 / 俗』という曲を録音したところから始まったアルバムが、一年かかってようやくみんなの元に届くんだなとおもうととてもうれしく、また不思議な気持ちです。

 さて今回タワーレコードかディスクユニオンでアルバムを買うと未発表のデモ曲を収録したCDがもらえます。それぞれ

『トラウト・フィッシング・イン・トーキョー』(タワー)

『シナプスとニューロン』(ユニオン)

という曲。
 この二曲はいずれも二〇一九年に作って、リリースされずにいた曲です。いい曲なんだけれど、ギリシャラブというバンドの一種破滅的なマナーにそぐわなくて、ボツになっていました。こうして出せてうれしい。
 個人的には、来年あたりこういう今までは不遇だった曲たちを完成させて何かしらのかたちで披露することができたらうれしいな、とぼんやり考えています。
 『トラウト〜』『シナプス〜』聴けたひと、どうだった? 感想を教えてほしいです。

 配布されるデモ音源には歌詞カードが付いていないので、ここに歌詞を記します。音楽が、みんなを救ってくれますように!


『トラウト・フィッシング・イン・トーキョー』

明日世界が終わるって天気予報で言ってた
自転車のタイヤに空気を入れて
二人きり逃げ出そう

トラウト・フィッシング・イン・トーキョー
餌は昔の恋さ
クラクラ

今しかない美しさが五十年後もあるといい
死ぬ前にここが天国だったと
やっと気付くのさ

素敵な恋も冷めてしまう
気ままな旅も終わってしまう
どこへ向かうか結局は
欲望だけが知ってるのさ

トラウト・フィッシング・イン・マイ・ライフ
トラウト・フィッシング・イズ・マイ・ライフ

トラウト・フィッシング・イン・トーキョー
餌は昔の恋さ
ほっといてくれベイビー
何も釣れなくていいや
クラクラ

明日世界が終わるって天気予報で言ってた
自転車のタイヤに空気を入れて
二人きり逃げ出そう




『シナプスとニューロン』

海の水が全部飲み水だったら
今頃は干上がっているだろうか
もと海底だった場所に
日の光が雪のように積もった

一方その頃ぼくはパリで
エッフェル塔のてっぺんにのぼって
傘を開いてさ
ダイブするところ

生きることは楽しいね
笑いすぎて苦しいね

切れ切れに言葉を吐き出して
待って、もう少し、とどまっていて
空気中に
手と手と足と足と髪と髪がからがって
まるでシナプスとニューロンみたいだね
綺麗だね

生きることは悲しいね
醜くって嫌になるね

生きることは楽しいね
笑いすぎて苦しいね
生きることは悲しいね
醜くって嫌になるね

手と手と足と足と髪と髪と頰と頰
鼻と鼻と舌と舌と目と目と指と指
見るに堪えないぼくらは今
美しいかもしれない

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