「② 庭いりませんか? _植木屋の挑戦、あれから15年」

前回はじぶんのやる気みたいなものをどうやったら伝えることができるのか?
みたいなことを30歳くらいからやっと考え始めたみたいな話で終わったと思うのでその続きから。

いつも思うんだけど
僕が一番したい庭づくりはなかなか営業みたいなものが難しい。
「庭いりませんかー?」
そんな飛び込み営業も怪しければ、会った人にいうのもこれまた怪しい。
まずそんなことをしても効率が悪い。
建築事務所に飛び込みで行ったすごい知り合いもいたけど
僕にはそんな度胸もない。。。

一度だけ、現場で時間があるときに
その周辺地域をまわって
チラシをつくってポスティングしたこともある。
何件のポストにいれたかは忘れましたが一軒も反応なし。

地元が植木屋の多い場所なので
CADで図面を描けたので
知り合いからは頼まれて何度か描いたことがあったので
これをお小遣い稼ぎにしたらどうかと
地元の何件かの建材屋さんにチラシを置いてもらったけど
これまた一軒も反応なし。

やり方もイマイチだったと思うのですが
やっぱり「いりませんかー?」という方向性の営業活動は
相性も確率もよくないのかなって。
手入れを専門にするとかであればそういう方法でもいけるかもですが
まずは仕事がないので食べていける仕事が欲しかったのですが
最終的な目標としては庭づくりをしたかったので
これを続けてもなぁって。
たまにこういう努力してじぶんはがんばってるんだと
言い訳の理由にする人もいますが
努力だけではダメで
やっぱりできるだけ客観的な視点をもってズレを修正していくことも大切です。

今でこそそんなに不思議に思わなくなりましたが
そのときは庭をつくりたい人といったいどうやって出会ったらいいのか
まったく検討がつきませんでした。
だって例えば家を建てる人がいたとして
そのなかでいったいどれくらいの人が庭が欲しいって思うのか
住宅の着工個数もどんどん減っていくフェーズに入ってた時期なので
いろいろ想像してこれは天文学的に難しいことだし、常に依頼をいただけるような人はいったいどうなってるんだろうと。
そのときは僕に庭をしたいって話をくださるなんて奇跡みたいなことだってほんとに思ってたし(今もですが)
なんとかそんな感じでご依頼をもらえるようになりはじめたときは
なぜなんとかいけてるのかまだ不思議だったし、いつか仕事がなくなってしまうんじゃないかという恐怖といつも隣り合わせでした。

営業ができないとなると
やっぱりGREEN SPACEというものを
ある種のブランドにしていくしかないんだろうなと。
(閃いたみたいな感じですが、誰でも考えますよね。。。)
あいつらが庭をつくったんだからかっこいい
あいつらに頼んだら間違いない
そんなふうに思ってもらえるようにするにはどうやったらいいのか。

今、それがパーフェクトにできてるとは思いませんが
例えば、今のGREEN SPACEのブランディング(と言ったらちょっと違う気もしますが)もいきなりできたものではなく
いろんな小さな積み重ね、トライ・アンド・エラーがありました。

今回はそれくらいに。


目次 前編
壱_信じることができますか?
弐_庭いりませんか?
参_地下足袋と下駄
四_どこでもプレゼン
伍_なにを伝えたいのか
六_植木屋的助け合い
七_いいって何なのか?
後編へ

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