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デパートの思い出

片田舎に住んでいるから、幼い頃から、市内中心部のデパートに買物に出かける時、「街に出る」と言っていた。

八丁堀の3つのデパート、三越、天満屋、福屋のうち、天満屋はなくなってしまった。庶民のためか、三越は敷居が高くて「よう入らん」。

幼い頃、母に連れられて三越前のバス停からバスに乗ってピアノのお稽古に行っていたっけ。特別に買ってもらえるコーンのアイスクリームが楽しみだった。

その他、昔から大食いだった私は、たまに「街に出る」と、天満屋ランチとクリームソーダを食べさせてもらった。滅多にないことでとてもうれしかった。

さて、昨日は最も利用しやすい福屋に、母、私、娘の三代で行った。お昼は「高○」で「にゅうめん」。いかにもお上品なお店で、店員もいかにもお上品。うちはいいもの出しまっせ。来てもらって当たり前。ハイ、まずそこで消毒して、検温して。何にする?

と、ドヤ顔に見えるのは私の卑屈な性格のためか。そんな私からアドバイス。
「おいしいものを提供する店ほど謙虚であれ。」
あんた何者?そんなあんたが謙虚になれ、ってね。

確かに、おいしい。確かに、店の雰囲気も静かで落ち着いている。何より、母がここのにゅうめんが大好きなのだ。昨日はたくさんの人が並んでいたので、他の店にする?と軽い気持ちで聞いてみたら、残念そうな顔をした。…待ってでもこの店で食べるべし、と悟った。

3人でにゅうめんとお赤飯を黙食。そういえば、お腹が大きい時、母にこの店に連れて来てもらって、にゅうめんを食べたなぁ。てことは、おそらくベビー用品を見に来たのだろう。

あれから、20年も年月が過ぎたのか。娘が成人しようとしている。

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