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1st EP greentunnel 曲解説


1stEP[greentunnnel]

はじめに

我々の音楽を聴いてくださった皆様、本当にありがとうございます。

まず、どのような解釈でも、何か我々の音楽から感じ取ってくれたらそれで充分で、言及するまでもありません。我々の音楽を自由に感じ取ってくれて楽しんでくれたり、何か少しでも聞いてくれる皆さんの心に残ったりしたなら幸いです。

ここからは主に曲を作っているKaluhaによる、かなり主観的な作曲秘話になります。(greentunnelの歴史も少し)もしお時間のある方は覗いてみてください。

1、ice
この曲はピアノのみどりさんが作っていたものです。バンドを立ち上げる時、私の作る曲において、女声コーラスとピアノは必須でした。必ずメンバーに入れたいと思いつつ、なかなか見つからない日々を過ごしていました。バンドの始まりはギターの畑ちゃんです。畑ちゃんは同じ千葉住み、そしてサウンドクラウドに上げていた曲がとても好みで、リードギターを探していなかったにも関わらず、ダメ元でバンドのお誘いをしました。快諾してくれ、しかもピアノのみどりさんを紹介してくれました。その後みどりさんがサウンドクラウドに自作曲を上げてくれたのですが、「ice」を聞いて「この人だ!」と感動したのを覚えています。私が持っていない要素、憧れている要素がたくさん詰まっています。「北欧系」ポストロックバンドとしたのは、みどりさんと畑ちゃんのイメージです。この曲はどうしてもバンドでやりたいとデータをもらって、後半はメンバー全員で音を出せるように轟音にアレンジしました。この曲はライブの1曲目、と決めていました。何かが始まりそうな、1曲目にふさわしい素晴らしい曲です。みどりさんと畑ちゃんの出会いの曲でもあります。

2.windmill
windmillは風車をイメージした曲で、各々のパートを付けた共作になります。こちらはどんな曲を作ろうかな、とみどりさん、畑ちゃんと話していて、Cuushe-Do You Know The Way to Sleepから着想を得た曲です。MVの大泣きのシーンがとにかく好きです。風車としたのはバッキングギターのディレイが淡々と刻む音から風車が浮かんできました。なんとなくバッキングギターと歌、構成は決まったのですが、歌詞はどうしよう、、、とみどりさんに相談すると、みどりさんが作っていた素敵な散文詩を送ってくれました。それを英訳して歌詞にしました。 ドラムやさいさん、ベースおだじまさんもこの時期にメンバー候補に挙がり、パソコン音源のやり取りで各々のパートを付けてもらい、出来上がったのがこの曲です。みんなそれぞれがつけてくれたパートに、個性やこだわりが詰まっていて、どれも感動しました。「messhing gears starting to turn」(噛み合う歯車 回り始める)という歌詞が特に気に入っていて、これから5人でバンドをやっていこうという気持ちが嚙み合ったような、このバンドの共作を象徴するような曲になったように思います。バンドっていいものですね。その後、この曲でMVも撮りました。こちらについても書ききれないほどの思い出があるので、そのうち後述します。

https://youtu.be/mCmwzkcDvvM

https://youtu.be/W4bbgTlCRXQ

3.remsleep
これは私が宅録で作った曲です。ドローン音楽、特にsurpersize me というバンドをお手本にして作った曲です。音の波の中で、漂うボーカルに神様のような神聖さを感じ、感銘を受けたバンドです。この曲はギターの畑ちゃんがとっても好きと言ってくれて、バンドでもと形にしたものです。私の曲をいいと言ってくれるメンバーに出会えて幸せです。この曲で初めてPOG2というエフェクターを使いました。上下2オクターブずつ倍音が足されて、まるでオルガンのような音になります。これによって上下、天地の分からない、夢の中のような、意識と無意識の間を彷徨う曲になったかと思います。ちなみに、ベースのおだじまさんもPOG2を持っていて驚きました(笑)ギターと合わせると何オクターブになるのか…そしてこの曲は初ライブで、スタジオではクールに叩いていたやさいさんが後半めちゃめちゃエモーショナルに叩いていて…うれしくてライブ中にやけてしまった曲です。

4.mirro
こちらもバッキングとボーカルパートを私がつけ、他のパートは各々つけた共作です。mirroというのは、公園の遊具にある廃れた鏡をイメージした曲です。私事ですが、娘が生まれてから本格的に作曲を始めました。2歳の娘は本当に健気で純粋で…生まれながらに素晴らしい能力や個性をもっていて、そのまま育ってほしいな、と思って作った曲です。そうはいっても、私の場合他の人と比べて自分が劣って見えたり、コンプレックスに感じたりして、かっこつけて背伸びをします。それは悪いことではありませんが、公園の遊具の鏡に映る姿を見て、公園で遊んでいた頃の自分の姿を振り返ることも、自分を素直に認めて受け入れることになるのかなと思います。後半の渦巻く轟音パートはその葛藤を表現しました。読んでくれている皆さんも、どうかそのままで。十分素敵だと思います。

5.starry
星の見える夜空をイメージした曲です。かねてから、特にローズピアノのエレピの音が大好きで、澄み切っているのに暖かみのある音で気に入っています。この曲はエレピを主役に、VP550というボコーダーのようなシンセサイザーを使って聖歌隊のような音を足しています。このボコーダーシンセは神聖かまってちゃんの機材紹介で知り、ヤフオクで探したものです。聖歌隊のような音が出ますが、大きい声を入れるとノイジーになって、少し怖い音が出ます。私の作ったデモに、バンドではボウイングのうねるのあるギター、鉄琴、壮大なドラム、ベースの柔らかいメロディを足してもらいました。飲みこまれるような、大きく壮大な夜空になったと思います。
どんなに嫌なことがあっても、どこにいても、雨の日も風の日も、そんなことは知らない顔して、いつも夜空は大きく、綺麗です。そんなことを感じてくれたら嬉しいです。

https://on.soundcloud.com/i7sUzqhMqVRmvK169

つらつらと製作で感じたことや曲のテーマについてお伝えしました。
1stを完全自主制作とした事で、バンド内のメンバーを知れた事、そして5人の音像をどうしていくか考えられた事が一番の収穫でした。もちろん、プロには及ばない、拙い作品ではあるかと思います。しかし、不器用ながら、ある意味オリジナリティ溢れる EPになったと思います。大事な大事な我が子のようです。
まずは一緒に作ってくれたメンバーに、そして聴いてくれてる皆さんに感謝です。これからもgreentunnelをよろしくお願いします。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。


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