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ギフトは贈り先の喜ぶ顔を想像して

 11月17日の「ギフトで日本を元気にする会」では80名を超える皆さまにご来場いただきました。感謝申し上げます。私たちの活動が多くの方に支えられ、期待されていることを感じて身の引き締まる思いがいたしました。

 さて今月は「ギフトは贈り先の喜ぶ顔を想像して」というテーマでお話ししようと思います。
松下幸之助氏(パナソニック株式会社創業者)が生前「顧客の欲しがるものを売るのではなく、顧客の喜ぶものを売りなさい」と話していたそうです。
現在はモノが溢れていて「何が欲しいか」と問われてもすぐには思いつかない時代ですが、何も欲しくないのかというと、そうではなく心のどこかでぼんやりと欲しいモノがある(潜在的欲求)のではないでしょうか。それが形になって目の前に現れたら「これが欲しかった」ということになるのです。
 
 クリスマスが近づくと相手の期待に応えようとして、「デートでどこへ行く?何が食べたい?どんなプレゼントが欲しい?」と尋ねてから実行しても、それは十人並みということになりませんか?
スティーブ・ジョブズ氏がiMacの開発をしていた当時、「美しい女性を口説こうと思った時、ライバルがバラを10本贈ったら、君は15本贈るのかい?その女性が何を望んでいるのか、見極めることが重要なんだ。」と周囲に語っていたそうです。
「自分が気にかけていたモノ」を得るよりも、「思いもよらぬ体験やプレゼント」を得た感動ははるかに大きいはずです。
松下幸之助氏やスティーブ・ジョブズ氏が言おうとしていたのはこのことではないでしょうか。

 現在流通業界では高精度なデータ管理が進んでいて、それらを駆使して品揃えなどに反映させています。しかしそれらは消費者が今欲しがっているモノ・コトのデータにすぎません。言い換えれば店頭にあったモノの中から「やむをえず選んだ」モノ・コトの集積なのかもしれません。過去のデータは未来に活きるデータとは限らないのです。
相手の「欲しいモノ」より「喜んでもらえるモノ」を贈ることこそ『ギフトの真髄』だと思います。必要なものは自分で買う、欲しいものはなんでも欲しい時に買える時代です。しかし、本人も気づいていない「新たな自分に出会える」ギフトをもらった時、人は感動し、心がときめくはずです。これはたやすいことではありませんが、最高のギフトになります。

 ギフト研究所の活動も「過去分析型のマーケティング」ではなく「未来創造型のマーケティング」を目指して「新たな自分に出会える」ギフトの開発を「ギフト化」というメソッドを使い進めていきます。

一般社団法人ギフト研究所ギフト
代表理事 山田晴久


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