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【店づくり相談室 vol.11】没入型の体験を提供する


森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス
画像引用:PR TIMES

2024年の消費の主役は

コロナ禍での行動制限がなくなり、丸1年を迎えた2024年。2%の物価安定目標実現の確度が少しずつ高まり、個人消費を左右する実質賃金をプラスにする動きも活発化しています。そういった背景で、人々の関心はどこに向かうのか。

ライフスタイルや食、エンタメなども多様化され、従来型の「モノ」「コト」では人々の満足を充たすことはできません。
店舗の空間づくりも同様です。新しさや特別感をもたらす体験が、より重要になるのは間違いありません。SNSの普及がダイバーシティを後押しし、一段と「コト」「トキ」の消費価値は下がると思われます。

今後はいかに「没入型の体験を提供できるか」がバズリの法則になるでしょう。

「Immersive Museum」が人気

Immersive Museum TOKYO 2023 “ポスト印象派” POST IMPRESSIONISM
画像引用:PR TIMES

没入は、非現実空間に当事者目線で入り込む体験です。
アートの世界でも、「Immersive Museum」と呼ばれる五感でアートを楽しむ没入型美術館の人気が世界的に高まっています。

これは、絵画の作者が見たであろう景色を表現するCGを作品と融合するなどして、観覧者が画家になったような気持ちが体験でき、美術館内を歩き回りながら絵画の世界に入り込んだような没入感を得ることができる仕組みです。

体験をシェアする

2030年以降に実現を目指す「Society5.0」では、誰もが活動・活躍できる社会や、持続的に成長する社会の実現が期待されています。その社会の実現に不可欠な技術が6Gです。
6Gはさまざまな分野で新技術の基盤となることが予想されています。サイバー空間と現実空間を一体化するサービスの提供など新たなビジネスも広がります。

現在では、5Gの普及により顧客接点も大きな変化を遂げています。AI(Artificial Intelligence)やVR(Virtual Reality)などの技術が社会実装され、ロケーションなどの空間的な制約をなくし、顧客体験やコミュニケーションが変貌していく技術の一つに「Body Sharing(ボディシェアリング)」があります。これは、テクノロジーの力で動きや感覚をデジタル化し「身体の感覚と情報を他人に伝える」技術です。これまで、人はさまざまな体験を視覚や聴覚で共有してきました。

例えば、<Facebook>や<Instagram>などのSNSでは、多くの体験がアップされ、シェアされることでその体験価値が高まりました。また、<YouTube>でウェアラブルカメラを使って、海外の絶叫マシンなどの体験を視覚的に共有する動画も増えています。

これらは、「他人の体験を疑似体験できる」という付加価値を提供しています。ボディシェアリングは、視覚・聴覚以外に「身体感覚(触覚)」をも共有することができます。他者の身体を自分が持っているという「身体所有感」や、自分が他者の身体を動かしているという「身体主体感」を体感できます。この技術は、場所や性別、年齢を超えた「経験の共有」を可能にするものです。

例えば、メゾンブランドのファッションショーでランウエイを歩くモデルの体験は、ほとんどの人はすることができません。
でも、「ボディシェアリング」が実用化されれば、モデルが実際に感じる服の質感や重量感のみならず、モデルの歩き方や筋肉の動きなどの感覚を感じることができるようになります。

大谷翔平になれる

「Immersive Museum」の技術と「ボディシェアリング」の技術を掛け合わせることができれば、誰もがロスアンゼルスの<ドジャー・スタジアム>のマウンドに立つ<大谷翔平>の感覚やホームランの感触を体験することができるかもしれません。
このような新しいテクノロジーやサービスを店舗空間に取り入れ、商品と結び付けることで、より高揚感のあるパーソナライゼーションさせた「体験の場」としてわざわざ足を運ぶ店舗として機能させていくことができます。

何かを楽しみに待つ時間や誰にも言えない秘密を守ってワクワクすることが人生の満足度を高めてくれと考えています。店づくり相談室は、「ワクワク・ドキドキの購買体験」ができる店づくりのお手伝いをいたします。


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