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「老犬を看取るまで」を生々しく描く、ドキュメンタリー漫画!「犬を飼う」

私が、「犬を飼う」に初めて出会ったのは、まだ20代で、うちの犬が生きている頃だったと思う。あまりの生々しさに、立ち読みをして号泣しそうになり、若かった私には、本を購入することすら苦痛に感じ、買わずに長い年月が過ぎた。

長い年月の間も、この名作を手元に置いておきたいと、何度も願ったのだが、残念なことに本のタイトルを「犬の一生」と思い込んでしまったこと、作者の谷口ジローさんの名前を忘れてしまい、中学生頃に愛読していた、もふもふギャグマンガ「勝手にシロクマ」の相原コージさん(字ずらが似ている?)と思い違いをしていたこと、惜しいことに(一度思い出したが、廃盤だった可能性がある)「神々の山領」の原作者(谷口ジローさんが漫画化した名作)である夢枕獏さんと覚え違いをしていたなど、うまく探すことができず、もう二度と、手に取ることはないのかと、悔やんでいた。

ところが、4年ほど前に、たまたま、この決定版が書店の入り口に陳列されており、飛びつくように即買いした。再び出会えた感動に加え、まさかの続編⁈猫を飼っていたとは、かなりの衝撃!
ちなみに、私の実家でも愛犬2匹とお別れした後、再び犬を迎えることができなかったのだが、ひょんなことから猫を引き取ることになり、それ以来、実家には猫がいる。

犬と猫を愛するすべての人に著者の実体験を基に、老いた愛犬の死までを丹念に描いた『犬を飼う』。
そして、愛犬の死後、行き場をなくしてやってきた猫たちとの生活を描いた『そして…猫を飼う』。
本シリーズに加え、谷口氏が犬と猫との生活を描いた珠玉のエッセイ『サスケとジロー』(全16000字超)、谷口氏の後期犬まんがの傑作『百年の系譜』を収録し、1冊丸ごと、犬と猫を題材とした作品集としました。
発表時に大反響を呼び、知る人ぞ知る名作として読み継がれる感動傑作、決定版としてついに登場!!

本品に収録されている全ての作品に、愛が溢れており、とても暖かな気持ちになる。犬、猫、人間、愛する大切な相手とは強い絆で結ばれている。そんな大切な相手への愛が自分の想いとも重なり、涙無くしては読めない、素晴らしい作品集です。

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