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【詩の翻訳】子ども/フリードリヒ・ヘッベル

子ども

母は棺桶の中に横たわっている、
最後に美しく飾られて。
そのとき小さな子どもが中へ入って遊びだし、
母を見つけて驚く。

ブロンドの髪に埋もれた花冠が
子どもにはとても気に入ったのだ、
色とりどりに晴れやかに、
束にされた胸元の花は、もっとずっと。

そして穏やかに、ねだるように子どもは大声で言った。
「大好きなお母さん、僕に
お母さんの花束から一輪お花をちょうだい、
お母さんがとっても大好きだから!」

母が花をくれないので、
子どもは一人で考えた。
母は眠っているけれど、元気になったら
きっと花をくれるだろう。

できるだけそうっと出て行って、
静かに扉を閉め、
時々耳を澄ます、
まだ母は起きていないかと。

Friedrich Hebbel: „Das Kind“, Hrsg. von Ernst Meyer-Hermann[u.a.], Deutsche Gedichte für die Hauptschule, Frankfurt a. M.: Diesterweg,1966, S.45

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