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【詩の翻訳】労働の歌/カール・ブレーガー

労働の歌

数え切れないほどの手がもう準備万端で、
僕たちの時間を支え、高め、もたらしている。
鉄床を打つすべての腕が、
地上を支える一人のアトラスなのだ。

そこでブーン、シュルシュル、カチャカチャ、ドッドっと音を立て、
煙突から灼熱に燃え上がり煙を立てるもの、
歯車の金属音と機械の音は
労働の力強い歌なのだ。

千の歯車がうなりをあげて進み、
千の心棒がぐるぐる回り、
ハンマーが次々と打ち下ろされて鳴り響くに違いない、
それで世界はようやく存在しているのだろう。

千のこめかみが熱を出しながら燃え立ち、
幾千もの脳が火花を散らすに違いない、
それで永遠の炎は赤々と燃えるのだ、
光と暖かさを全世界に恵みながら。

Karl Bröger: „Lied der Arbeit“, In: „Deutsche Gedichte für die Hauptschule”, Hrsg. von Ernst Meyer-Hermann[u.a.], Frankfurt a. M.: Diesterweg 1966, S.72.

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