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【詩の翻訳】美しい十一月の日/ゲオルク・ブリッティング

美しい十一月の日

すでに枝々が葉を落としたので、
光はやすやすとそれを通り抜けて流れ、
川の上へと風が竪琴を奏でるように吹いてくる、
いまだかつてないほど甘く。

一つの巨大な果実のように
太陽が青の中にぶら下がっている。
今やもう太陽を探していない者は、
いばらの茂みで野いちごを見つける、賢くも
夏の木の葉の中に隠れていた野いちごを。

砂利だらけの入江にいる魚は
ばら色のひれをして
静かに止まっている、まるで
ガラスの棺の中で
魔法にかけられて死んでいる白雪姫であるかのように。

Georg Britting: „Schöner Novembertag“, Hrgb. von Ernst Meyer-Hermann[u.a.], Deutsche Gedichte für die Hauptschule, Frankfurt a. M.: Diesterweg,1966, S.23-24

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