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【詩の翻訳】測量技師/ハインツ・ピオンテック

測量技師

いま棒が何本も立っている、地面に打ち込まれ、
白と赤で、尖った鉄の管がついている。
男たちの目は観察のせいですりむけたように赤くなっており、
喉は命令を叫ぶせいでしゃがれている。

一人は地図を広げて持ち、
その間にもう一人がレンズを回す。
十字線を通ってヤギの放牧場が滑り込む
それから消失点へと向かう助手が。

三人目は計算尺を掴むに違いなく、
四人目は臨時工を急き立てている。
だらだらと歩いている人たちは——短いパイプをくゆらせ、
ときどき役人を罵る。

全員がフェルト帽と黒いローデンウールを身につけ、
長靴には露と埃がついている。
彼らは石の記念碑を地中深くに沈め、
歯であたたかい木の葉の味を感じる。

ちゃんと測量ができた。計画通りだ。
計測器はちゃんと調整されている。
遠方は柔らかに青天へと広がっていく。
彼らにはどんな距離も測れぬものではない。

Heinz Piontek: „Die Landmesser“, In: „Deutsche Gedichte für die Hauptschule”, Hrsg. von Ernst Meyer-Hermann[u.a.], Frankfurt a. M.: Diesterweg 1966, S.74-75.

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