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【詩の翻訳】通りの警備員たちの食事/ハインツ・ピオンテック

通りの警備員たちの食事

タールの入ったドラム缶の影で彼らは泰然と齧っている
赤みの多いベーコンと白いキャラウェイ入りのパンを
そしてナイフを掴むときに唾を吐き、
リムジンの赤に眩しそうに目を細める。

コーヒー瓶はゴボゴボ音を立て、殻が割れ、
老人の髭に黄身がはりつき、
ヤギのチーズは彼らが喋るのを妨げ、
昼はバターの香りのように過ぎ去る。

溝に生えた草の間を汗で濡れた帽子が転がり、
男たちは口についた脂肪を拭い取り、
シャベルの鉄とカモミールの花のそばで
彼らは生活の奇妙な足場を感じる。

彼らは煙草の葉を噛みあとのあるパイプに詰め込み、
一杯のさくらんぼのシュナップスが彼らのねっとりした血を駆り立てる。
将来というものは、彼らにとってはすでに掴むことのできるものだ、
砂利の山の中で。おい——世界はいいものだ。

Heinz Piontek: „Das Mahl der Straßenwärter“, In: „Deutsche Gedichte für die Hauptschule”, Hrsg. von Ernst Meyer-Hermann[u.a.], Frankfurt a. M.: Diesterweg 1966, S.81-82.

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