私のおススメ美術書10選(5月~7月)

5月11日にはじめた「私のおススメ美術書シリーズ」、7月8日に10冊になったので、一旦まとめます。最初はポップに導入し、急角度で趣味に走るさまをご覧ください。

私がおススメする美術本1:『天使と悪魔』ダン・ブラウン

私がおススメする美術の本、という呟きを始めようと思います。まずは、ご存知の方も多い、ダン・ブラウンの『天使と悪魔』。内容は、ローマの名作美術案内をしつつの冒険活劇です。とくに、ベルニーニが頻出してます。聖テレサ像の前で大変なことが!

私がおススメする美術本2:『愛、深き淵より。』星野富弘

手足の自由を失った星野さんは、口に絵筆を咥えて愛らしい草花の絵を描いています。どんな絵か、一目見てください。私は祖母の本棚にあったのがきっかけ。それは、菖蒲(?)だったか青い花が表紙でした。

私がおススメする美術本3:『シャルル・バルグのドローイングコース』

ゴッホもピカソもこの本で絵の描き方を勉強したという、この本。私もちょっと試したことがありますが、絵が上手になった気分に。

私がおススメする美術書4:『月と六ペンス』サマセット・モーム

「月と六ペンス 」(岩波文庫) は、純粋に読み物として面白い。この本が、現代的な芸術家のステレオタイプなイメージを、広く行き渡らせた一つの要因じゃないかと思ったりします。さすがモームで、読みだすと止まらなくなります。

私がおススメする美術書5:『サロメ』オスカー・ワイルド

オスカー・ワイルドの『サロメ』 は、モローの絵にインスピレーションを受けて書かれたそうです。挿絵は雰囲気がまた違ったオーブリー・ビアズリーなのですが、この挿絵が本当に素晴らしいのでおススメです。(モローも素敵)。以下、ネタバレ注意。福田恒存の訳は、 「くちつけ」と「くちづけ」をビフォアアフターで使い分けています。

私のおススメ美術書6:『ロートレックの食卓』

貴族生れのロートレックは、絵もお洒落ならライフスタイルもお洒落。レシピも残していて、とても美味しそう。そんな彼の料理を紹介した本。『ロートレックの食卓』   林 綾野 

私のおススメ美術書7:『日本画と材料:近代に創られた伝統』荒井経

荒井経さんの『日本画と材料 近代に創られた伝統』 です。近代アジア美術史を確立するためにも、重要な基盤になる研究だと思います。しかも、文章が読みやすく、論点が整理されていて、分かりやすくて、すごく面白いんです。

私のおススメ美術書8:『はてなの茶碗』桂米朝

特選!! 米朝 落語全集 第五集

「書」じゃないんですが、桂米朝の「はてなの茶碗」です!!!美術品の価値がどこで決まるのか?という問いに対する、一つの答えです。これは、文脈で価値が生まれるケースを扱っています。別のケースについては、また。 

私のおススメ美術書9:『仏像は語る』西村公朝

『仏像は語る 』 仏師、西村公朝さんの本です。この方の本は、どれも優しく、温かく、心が洗われます。可愛らしい仏様のイラストも。仏像を美術と呼ぶことに、ためらいがあるのですが、あえて細かいことは気にせず・・・

私のおススメ美術書10:『日本美術の見方:中国との比較による』戸田禎佑

『日本美術の見方―中国との比較による』 東洋美術史家、戸田 禎佑先生の著作。とにかく面白く、何度も読んでます。日本の美術を西洋の美術と比較するより、中国や半島の美術と比較した方が、特色が分かりやすいと思います。愛猫家。


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