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フリー素材と思ってイラストを使ったら著作権侵害?!無断使用で市が損害賠償!

皆さま、こんにちは。
弁護士をしております、中野秀俊と申します。
今日のテーマですけれども、フリー素材と思ってイラスト無断使用で市が損害賠償請求された!というお話をしたいと思います。

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フリー素材を使って、損害賠償請求された

これは報道でもありましたが、大分県中津市の中学校で発行していた「ほけんだより」が学校のHPに掲載されました。この「ほけんだより」に使われていたイラスト1点についてイラストの権利者であるイラストレーターから「これはおかしい」と指摘がありました。この「ほけんだより」を作成した教諭はフリー素材をうたうサイトからイラストを転載していましたが、このサイトをよくよく見ると利用規約に使用料が発生すると書かれており、大分県中津市はイラストレーターの指摘を受け、約25万円の賠償金を支払いました。

フリー素材を謳っているサイトには注意

ここで注意しなければいけないのは著作権フリーやフリー素材をうたっているサイトです。実はこういったケースは非常に多いです。これは地方公務員である教諭の責任は地方公共団体が負うため市に損害賠償請求されたということで大々的に報道されましたが、事業者レベルでも多く起こっています。担当者がフリー素材だと思ってHPなどのサイトに掲載したところ、実はフリー素材ではなく権利者から訴えられたというケースはかなりあります。
もちろん「フリー素材」と書かれているので使ってもよいと思う気持ちは分かります。しかし、それが本当にフリー素材なのかが問題となります。たとえば、利用規約に「使ってもよいが使用料が発生する」と書かれているサイトも多いため、そういった場合は使用料を払わなければいけません。また、フリー素材をうたっておきながら権利者の許可を取っていないケースもあります。この場合、「私はフリー素材からとったのでわざとではありません」と主張したところで権利者としては関係がなく、使用料を支払わなければいけません。

利用規約を要チェックや!

このようなケースもあるため、まずは利用規約をしっかりと確認しましょう。「権利者の許可を取っていません」と明確に書かれていることはありませんが、中には「権利処理は保証しません」「自己責任で使用してください」というサイトもあります。そのようなリスクを理解したうえでサイトを利用するかどうかは自己判断になります。しかし、少なくとも利用規約はしっかりと読み、免責・保証の項目のチェックはしておきましょう。権利許可があるかどうかも含めて責任を負わないとしているサイトは利用しない方が安心かと思います。

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