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知らん人に急に応援された時の話。

もうタイトルで話全部に思えるだろうけど言いたいことは後半にあるんで読んでやってくださいや。

人ってやっぱり応援されりゃ元気出ますよね。


わかるわかる、なんかこう、
自分も人を元気にしたい!そういう気持ちで生活するのって
善いって感じがしますね。良いより良いというか。

藍より青しみたいなね、違いますけどね。
いや藍より青しはすごく良いんですけどね。
って話じゃなくてね。

話戻します、応援ね、応援の話。

まあだからといってね、
全然知らん人に急に応援されたら皆さんどうしますかって、
そういう話なんですけど。

何を急に言い始めたかって言いますとね。
こないだね、急いでたんすよ。
電車に乗り遅れるかもしれねえって。

基本的にあんまり慌てたくない人間なんでね、
そんなギリギリでいつも生きていたいからAh~♪
みたいな人生は歩んでないんですよ。
以外とまともなわけですねこちとら。大人なんでね。

本来よろしくないわけですわ、
駆け込み乗車ってやつは、
電車がちょっと遅れるかもしれないわけだし、
転んだら危ないしで。
どんな事故につながるかわかんないからねって。

でもまあその時急いでたんですね。
申し訳ないけども階段駆け下りてたんですよ。

そしたらね、ホームに電車が来た音がするわけですね。
おっ!こりゃなんとかギリギリ間に合いそうだ!なんて急いでたらね、

向こうから声がするわけですよ。

「頑張れ頑張れ!!いけるいける!!
間に合うよいけるまだ!!いけるよ!!」



なんか騒いでる人いるなあつって。
笑顔のオッサンが立ってるわけですわ。

イケナイ太陽みたいな眩しい笑顔っすよ。
ナーナーナーナナ ナーナナーつって。


「急げ急げ!!待ってくれてる、待ってくれてるよ!!!!!」


???一人で何騒いでんだ?



ワシに言うとるんかい〜〜〜〜!?!!?


いや最初はね、
まさか自分が応援されてると思わないわけですけど、
周り誰も居ないわけですね。
で。笑顔でこっち見てるんすよ。
これがガン見の見本市!みたいな。

ガン見売り場ならここ!みたいな。
ガッッツリ目ぇ合ってるんすよ。

いやそもそもゴールじゃないからね、
電車乗ってスタートですから。
そっから始まるからね基本的には。


いやあんた誰だよ!!!!!!


何がどうなったら
急いで電車に乗るのを応援されるんすかね?
いや応援って悪意無いものなんで、
それをこうなんか全否定すんのはね、違うかなって思いますけども。

思いますけどもオッサンは何してんだ?って。
頭が疑問でいっぱいなわけですよ、
急いでなかったら何やってんのか聞きたいくらいのもんですよ。


無事こう乗り込んだらまた聞こえるわけですよ

「ヨッシャヨッシャ!!!!
ヤッターーーーー!!!!!」

つって。


いやだからあんた誰だよ!!!!


あまりの事に反射的に
思わず言いましたよ


「いや、乗らんのか!!??ありがとう!?」


つって。


反対側の電車待ってたんじゃないですか?って?

そう思う人も居るかもしれませんけどね
その駅始発駅ですからね。

どっちのホームに電車が来ても乗るべき駅なんですよね。

何なんだあの人は。

「ワシャ乗らへん乗らへん!向こうの○×÷$→♪○」


何て???


ドア閉まって後半一切聞こえなかったんですけどね、頭の中疑問符でいっぱいなわけっすよ。
向こうの何??って。

今から始まる…今日1日が…!

みたいな感じだったテンションが 

向こうの何?誰?????

に支配されて上の空ですよこちとら。

まぁ乗客がどんだけ上の空だろうが
人のこと応援しようが
電車は進んでいくわけですね。


そしたら見えるわけですよ。

走るオッサン。


何で!?!!?

別に田舎から上京するバンドマンとかじゃねえよ!?!!?


何って決死の形相なんですね。

車内も何あの人?みたいになってるわけですけど

こっちが聞きたいわ、何???


って思ってたら意にも介さず振り切って走り抜けるんですね。

あっ
電車と速さ比べするタイプの人か????


そんなもん幼少の子供以外で見た事ないけどまあ好きなものは人それぞれだしなって思ってると
駅を出る時によくあるホーム端のベンチがパッと見えるわけですね。

あれ?なんかベンチに色々ぶら下がってんな?
つって。ベンチて普通茶色なんすよ。
近所の駅のやつは。

でもなんか白いもんがいっぱいぶら下がってんすね。

めちゃくちゃ電車の風ではためいてるわけです。

地下鉄で風きついもんだから、
なんなら何個か取れてるんですけど

何だろうなって思うじゃないですか。

そしたらベンチに着いたオッサン
必死にその白い布を抑えてるんですね。


「向こうの〒×〆$%♪☆」って洗濯もんかよ!?!!?


いや駅で洗濯もん干してんのか!?!!?


なんなら何個か飛んでってるんですよ。


いやどんだけ白いタオル使って生活してんの????散髪屋か?????
Unlimited White towelsか!?
ここはあんたの固有結界か!?!!?


駅は自由にさせ過ぎだろ!?!!?!?
気にしなさ過ぎだろ!?!!?何で!?!?
最初の応援のくだりは洗濯もん乾くまでの暇つぶしかよ!?!!?


多分五秒から十秒ぐらいの間に起きた出来事なんですけどボケの量が多過ぎて処理しきれませんでしたね。


「あなたの周りにも、こういう事はあるでしょうか?
自分にとっての常識が全く通用しない、なんて事があると、ショックを受けるかもしれません。

けれど気にすることはないのです。電車というものは扉で区切られています。扉は空間と空間、時に世界と世界を区切る一つの《門》足り得るのです。
それが、《奇妙な世界》に繋がる扉だったとして、貴方は気が付くでしょうか?」
(ここでタモリさんが電車に乗り込んで運ばれていき、右下にロゴが出てCM。)



いやでも駅で洗濯もん干して地下鉄の風で乾かすのは鋭い生き方過ぎるだろ!?ジャックナイフか!?昔の千原ジュニアか!?ツッコむほうが怪我するわ!!!!!


その後の用事のこと、今となっては一切思い出せません。

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