見出し画像

新しいスタイルで所有する音楽

熱く語れと言われてもな・・・。

音楽が自分にとって不可欠だった頃、今のような音楽不足状態は想像できなかったし、ありえなかった。「スキな3曲を熱く語るwith Spotify」は生活に再び潤いを与えてくれるきっかけには十分だった。

誰もが3曲に限定するのは極めて難しいだろう。

Peg by Steely Dan
あまりに売れたアルバムAjaの中の1曲。発売は1977年というからまだレコード時代だ。1984年にニューヨークからロサンゼルスまで、2カ月かけてグレイハウンド(長距離バス)で横断旅行をしていた時、フロリダ州キーウエストで、何ということもない売店の軒先でラジオから流れていた。途方もない青空と、真っ青よりも深い色の海とPegは今でも完全に結びついている。散々聴いたのに歌詞の意味を深く知ることはいまだにない。

Detroit Rock City by Kiss
2019年2月、サンディエゴまでEnd of The Road World Tourを見に行った。わざわざアメリカまで見に行こうとはもちろん思っていなかった。彼らはステージでいったい何年のあいだ、火を噴き、血を吐き、花火をぶっ放してきたのだろう。そのエネルギーをホームカントリーアメリカで見たかったのだった。それだけだった。年齢を考えれば、今度こそ本当のフェアウェルツアーとなるだろう。自分も年齢を考えれば海外までコンサートを見に行くなどという暴挙はこれで最後だ。

Ready to Fly by 高中正義
高校の文化祭でバンド演奏した。ギターがすこぶる上手な友人が、ベースをやらないかと誘ってくれた。正に聞き惚れるほどの腕前だった。実際彼はその後プロとして活躍している。夏休みはずっと練習していた。それだけで楽しかった。当日の彼の伸びやかなプレイは大きな喝采を浴びた。曲の終盤が近づくと「このまま終わらないでくれ」と本気で願った。演奏を録音した「カセットテープ」は今でも貴重な宝と言える。

これら3曲に順序はない。

好きな曲を所有する方法も変わった。
レコード、それを録音したカセット、CD、ミニディスク・・・今やそうした「手元に持つカタチ」は無くなったがデータというスタイルで「#スキな3曲を熱く語る」ことができる幸せがある!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?