見出し画像

柔らかな秋の日

空気が澄んできたこの頃
少しづつ秋が深まっている
私は公園に足を運び

足元で枯れ葉の音譜を踏みながら
木の実の音譜を踏みながら

いっぽ、いっぽ
秋のメロディに耳を傾けながら

ゆっくりと歩いては立ち止まり

秋色に私はだんだん染まっていく

光と陰影がサワサワっと踊る
樹木の中を進んで行くと

私はわくわくした気持ちが
青空いっぱいに広がって

どんどん童心に帰り
いつの間にか赤ちゃんに戻って
揺籠に揺られているようだ

私は柔らかで優しい光に
すっぽりと包まれていた

それはとても心地が良く
うっとりと
つい瞼を閉じてしまいそうで

いつまでもこの肌ざわりに
ひたっていたかったが
公園で遊ぶ子供達の笑い声で我に返った

そして愛らしい形をした
松ぼっくりとどんぐりを見つけ
カバンにそっおと忍ばせた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?