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ウィズ コロナの忘年会

師走。コロナ前ならば職場の同僚や友人たちと毎週のように忘年会でお酒や食事を楽しんでいた時期だ。2022年ヒット商品番付には「#3年ぶり」が西の横綱として入ったが、多くの職場でも3年ぶりに忘年会が復活しているのだろうか。

忘年会とは、一年間の嫌なことや苦労を忘れて、新たな気持ちで新しい年を迎えようという意味を持つ。古くは鎌倉時代の大晦日に行われていた「年忘れ」という連歌の会にルーツがある。それが、やがて飲食を共にし、年を忘れるために騒ぐ、現在の形になる。みんなで一緒に居酒屋へ行き、一年の労をねぎらう。普段の職場とは違うプライベートな話題やカラオケで盛り上がり親睦を図ってきた。職場としての連帯感が生まれ、職場の活気も高まると期待されていた。

私の職場では、今年も、忘年会は企画されていない。それでもいいと思っている。顧みると、親睦と称して、飲めない人に飲むことを強要することがあったのではないか。昔は、急性アルコール中毒で病院に搬送されることもあった。酒を飲めるのが当たり前、飲むことが当たり前という価値観を押し付けていたのではなかったか。

「ソバーキュリアス」とは、飲めるけれどもあえて飲まない生活を指す言葉だ。コロナ禍を経て、考え方と共にライフスタイルを変えた人もいる。多様な生き方が認められる時代は、居酒屋で騒ぐだけではない職場の親睦を図る方法が必要かもしれない。これまで職場はヘルシーだったんだろうか。「飲みにケーション」に頼る職場運営も変わっていく時だろう。


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