見出し画像

Elrick “Gold Series E-volution 5 -Burl Walnut Top-“について

みなさま、こんにちは。今回は久々に登場となるエルリックの5弦ベースです。35インチ・スケールが標準スペックですが今回は34インチ・スケールでオーダーした個体です。

Elrick Gold Series E-volution 5 -Burl Walnut Top-

画像1

画像2

トップ材には細かな瘤のようなバール杢が無数に見られるバール・ウォルナットです。ブリッジ付近にはケン・スミスで見られるようなフェザークロッチ風の杢も確認できます。

画像3

ボディ・バックはアルダー材です。楽器のボディ材としては定番ですね。

画像4

毎回のことですが、バック材とバックパネルの木目を合わせる造形の細かさに感心します。

画像5

画像6

ネック材はメイプル材3ピースです。この3ピースも1本の長い柾目のネック材を3分割し3ピースに貼り合わせることで強度を確保しています。また、指定したわけではないですが偶然にもうっすらとフレイム杢が出ています。

画像7

エルリックのYoutubeでも確認できますが、ロブがネックをガシガシ削っていますがハンド・カーヴィングでネックグリップを形成しています。細かいところですがボディとのジョイント部分に段差と曲線の美しさを確認することができます。「神は細部に宿る」といったところでしょうか。

画像8

ヘッドもトップ材と同様のバール・ウォルナットのマッチングヘッド仕様です。ヘッドロゴはGold Seriesなのでゴールドです。Platinum SeriesやMaster Seriesになると違う色になります。

画像9

もちろん0フレットは標準装備です。指板はアルダーボディなのでローズウッド指板です。

画像10

ピックアップにはフォデラを始めとするハイエンド・ブランドにピックアップを供給しているAeroのDual Coilです。ハムバッカー構造ですが後述するコントロール部でシングルコイルとしても機能します。

画像11

コントロール部はボリューム、バランサーに3バンド・イコライザー。ミッド・フリーケンシーの切り替えとコイルタップ、アクティブ/パッシブの切り替えになっています。

画像12

画像13

少々難解なコントロールですがミドルのポットを引っ張り上げることでミドルの周波数を2段階で切り替えが可能となっています。

画像14

ミニ・スイッチの切り替えでピックアップをタップしシングルコイルとして作用しますが、フロントピックアップはネック側、リアピックアップはブリッジ側のコイルが動作します。それぞれのピックアップの間隔は約90mmとなっています。これは60年代のジャズベに近い間隔です。

画像15

プリアンプはバルトリーニのNTMBです。シカゴに行った際にロブ本人に聞いたところによると配線方法に関してこだわりがあるらしく、自分の配線と他人の配線は見ればわかるそうです。

画像16

バックパネルの裏にはノイズ対策として銅箔が貼られています。

ハンドメイドで製作しているからこそ多少の粗さが味になるビルダーもいますが、エルリックに関しては細部の美しさが際立ってきます。サウンドのほうはハムバッカーの時にはアルダーボディらしいミッド感のあるサウンドにローエンドを付与した厚みのあるサウンドが特徴的です。シングルコイルとして動作させた際にはクリアさが印象的でジャズベのようなレスポンスの速さを感じることができます。

今回もお付き合いいただき、ありがとうございます。次回もお付き合いいただければ幸いです。

八坂
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
Twitter
https://twitter.com/bass_gp

Instagram
https://www.instagram.com/bass_guitarplanet/

Youtube
https://www.youtube.com/channel/UC0kQe1mjJsJb2KSo4MxZ5wQ

Guitar Planet Official HP
https://www.guitarplanet.co.jp/

※こちらに掲載されている文章や写真等の無断転載、転用はご遠慮ください。
※掲載内容は投稿時の情報です。予めご了承下さいませ。